Technólogia Vol. 1 - Pt. 55

Technologia

61. 国道

 必殺技は正義の味方が使えば、どんなに厳しい状況でも打開して、一発逆転大勝利を収めることが出来るものだ。悪人が使ってもある程度の効果はあるが、残念ながらそれで勝つことは出来ない。蚊屋野達が正義の味方か悪人なのかは解らないし、どうでも良い事だが、この状況で必要なのは必殺技ではない。
 その点で言うと秘密兵器は都合が良い。秘密兵器は正義の味方でも悪人でも使う事が出来る。そして使ったからといって、それで話が結末を迎えてしまうほどの威力はなかったりもする。その前に正義とか悪とか、どういう基準で決まるのか?ということでもあるが、ここでソレを考えても意味はない。重要なのは必殺技よりも秘密兵器のほうが現実的だということだ。
 灰を避けるために立ち寄った核シェルターでオッサンになった友人達と再会した蚊屋野だったが、嬉しいことに蚊屋野達の役に立つような秘密兵器があるといわれたのだ。この核シェルターにあるコンピュータや何のために使うのか解らない機械などを見ていると、その秘密兵器というのも普通の人には作れないようなスゴいものだと思ってしまう。
 どんな秘密兵器が出てくるのかと蚊屋野は胸を躍らせた。考えてみれば、ここは蚊屋野を静岡まで転送した転送装置の置かれていた大学の近くでもある。もしも彼らがその機械を誰もいない研究室で見付けて、それを改良していたりしたら…。
「で、その秘密兵器っていうのは?」
布路織がもったいぶっているので、蚊屋野がたまらずに聞いた。
「いつものようにオレがオマエを家まで送るってことだよ」
布路織が言ったのだが、蚊屋野はあまりピンと来なかった。「いつものように」と言われても、彼が家まで送ってくれたのは数えるほどしかなかったのだが。でも「いつものように」と言うのなら、今回も同じ方法で送ってくれるに違いない。
 そして蚊屋野の思ったとおり、その秘密兵器というのは自動車のことだった。仕事で毎日車を運転するような人は別として、布路織のように滅多に運転しない人は、時々無性に車を運転したくなる時がある。そういう時に彼は実家にある親の車を乗り回すのだが、そのついでに蚊屋野を家まで送ったりしていたのだ。
 想像していた秘密兵器と違うので危うくガッカリしてしまうところだったが、ここで本当に車が使えるとなると期限内に東京に辿り着ける確率は大幅アップということになるし、それはこの世界においては確かに秘密兵器に違いなかった。しかし、外の状況を考えるとそれは上手く行くのか心配でもあった。
「もしかして、あのセダン?あれじゃあ今の悪路は進めないんじゃないの?」
蚊屋野の記憶では、そのセダンもけっこうガタが来ているような印象だったのだが。
「ああ、あれか。あれなら排ガスの偽装問題で印象悪くなったからな。父ちゃんも相当怒ってたし。それで丁度買い換えたところだったんだ。でも納車されてすぐあの騒動だったからな。リーダーに言われたとおりに大事に保管してあるから。ほとんど新車のままなんだ。しかもSUVだぜ」
それならなんとかなるだろうか。SUVとは道なき道も走破できる車ということになる。子供の頃はそういう車をひっくるめてジープと呼んだりオフロード車と呼んだりしていたのだが。それはともかく、SUVといっても色んな種類があるはずである。その車種を選んだのは布路織の父親だと思うのだが、これまでセダンに乗っていた彼の父親が本格的なオフロード車を選ぶだろうか?
 蚊屋野は少し心配でもあったが、とにかく今はこの秘密兵器に頼るしかないので、蚊屋野達は核シェルターをあとにして自動車のあるところまで布路織のあとについて行った。
 世界の崩壊が始まったあと、布路織の家の車は核シェルターに機材を運ぶのに何度か使われたのだが、その後で灰の影響で外にあるものが脆くなっていく事に気づいた貫里河辺が、自動車を安全な場所に保管することを決めたということだった。誰も使っていない地下の駐車場を勝手に使っているのだが、彼らが付近の居住地を作るのに貢献したこともあって、誰も車を盗もうとしたりはしない。それどころか、住民達も協力してこの秘密兵器を守っていた。
 駐車場に入ると、蚊屋野が予想したとおり、本格的ではないオフロード車があった。それでもタイヤは大きめだし、車高も高いし、充分に頼りになりそうだった。
 ホコリを被ってはいたが、この世界で見かける自動車の残骸と比べたらピカピカの新車にみえる。堂中は興奮気味に自動車に近づいて、子供の時に見た自動車の記憶を懐かしんでいる様子だった。花屋はというと、彼女が物心ついた時には動く自動車などないに等しかったので、全く新しい発明品を見るような感じだった。
「これなら間違いないっすよ」
堂中は車がまだ動いていた時には子供だったので、蚊屋野よりもかなり楽観的だった。こういうタイプの車ならどんな悪路でも簡単に走れると思っている。
「SUVだからな」
布路織も得意になっていた。ただSUVだから大丈夫というのはあまり説得力がないのだが。それでも一番ものを知っているはずの貫里河辺が特に何も言わなかったのだし、きっと大丈夫なのだろう。
 しかし、この蚊屋野のちょっとした心配とは全く関係のないところで問題が発生したりもする。都会に近づいてからは彼らを阻むのが瓦礫と灰だけではないことを忘れてはいけない。
 蚊屋野達が出発前に駐車場の前の道に散らかった大きめの瓦礫やガラクタを片付けている時の事だった。蚊屋野は背後に気配を感じて振り返るとそこにディテクターさんがいたのだ。
「やあ、山野さん。…いや蚊屋野さんかな。また会いましたね」
どうやってここを嗅ぎつけたのか。あるいはずっと彼らのあとをつけていたのかも知れないが、ディテクターさんは偶然やって来て蚊屋野に会ったワケではないのはすぐに解る。そして、蚊屋野は今度ばかりはどうにもならない状況になっている事にも気づいた。
「殺人犯を追うには何かと危険が伴うんでね」
蚊屋野がディテクターさんの持っている銃を見ていると、彼がそう言った。銃を持っているとなるとさっきの警官のように突き飛ばして逃げることも出来ない。ディテクターさんは無駄にギラギラした目で蚊屋野の事を見据えている。
「蚊屋野君。ヘンな気は起こさないで。ここはその人の言うとおりにしましょう」
銃に気付いた花屋が低い声で言った。落ち着いた口調であったが、動揺と緊張によっていつもとは違う声にも聞こえた。
「それは良い考えだな。お嬢さん。警察に余計な世話をかけちゃいけないからな」
車に乗れさえすればあと少しで東京に着けるというのに、ここで捕まってしまうのだろうか。蚊屋野は何か良い方法はないものかと考えていたのだが、なにも思い付かない。そして、今回は花屋も言葉とは裏腹にディテクターさんから逃れる方法を考えていた。しかし銃を目の前にすると何も出来なくなってしまう。どんな時でも仲間の身の安全が何よりも大切なのだ。
 こうなると残る望みは駐車場に入る坂を下りたところにいる布路織だけになる。彼はまだディテクターさんに姿を見られていないかも知れない。布路織が機転を利かせてディテクターさんの注意をそらせたり、動きを封じたり、そんなことが出来たら逃げられる可能性も出てくる。
「わお…。こりゃたまげたな」
駐車場から出てきた布路織がそう言うのを聞いて蚊屋野達の全ての望みが絶たれた。布路織は外で物音がしなくなったのに気付いてやって来た。そして銃を持った男を見てたまげただけだった。ディテクターさんは目だけを動かして周りにいる全員の様子を窺っていた。そして、自分がやって来た事に対する一通りの反応が収まったのを確認した。
「蚊屋野さん。あんたウソはいけないね」
「だって、そうしないと捕まるじゃないですか」
蚊屋野は反論したかったが、これではあんまり反論という感じではないと思った。それと同時にディテクターさんがまたスティーブン・キングがどうこうとかいうダジャレを言わなければ良いと思っていた。こういうガッカリした気分の時にそういうダジャレを聞かされるのは精神的なダメージが大きそうだと思ったからだ。
「オレが探してるのは殺人犯なんだがな。その殺人犯が蚊屋野って名前なら捕まえるだろうけどな」
蚊屋野達にはディテクターの言っている事が良く理解出来なかった。ディテクターさんは持っていた銃を顔の前に持ってきて、それを目で撫で回すように見ていた。
「これ、良く出来てるよな」
そう言ってディテクターさんは半分崩れている家の塀に向かって引き金を引いた。それを見ていた全員が全身を緊張させた。実際の銃声というのは聞いたことがなかったが、大きな音がするはずだった。しかし、銃からはパシッという情けない音がしただけだった。それに続いて壁の方からパチッという音が聞こえてきた。
 ディテクターさんはどうしてそんな事をしたのか。持っている銃が本物ではなくモデルガンだと知らせるのは犯人を捕まえたあとにやるべき事なのだが。そこには何か意図があるのか。それともディテクターさんは、やはりどこか抜けているのか。
 普通に話せば簡単な事なのに、ディテクターさんはなんでも遠回しにして話をややこしくするようだ。
「そして、あんたの名乗った山野って名前も殺人犯の名前じゃなかった。だが同時にスフィア調査計画の重要人物の名前でもなかったんだよな」
ディテクターさんは自分の話が少しずつ核心に近づいているのを楽しむようにニヤニヤしている。もちろん聞いている方はもどかしくなってくるのだが。
「あんたが余計なウソをついたり、逃げたりしなければもっと楽に先に進めてたはずだぜ。何しろ警官達はこのディテクターの言うことには逆らえないからな」
やっとディテクターさんの言いたいことが解ってきた。
「もしかして、協力してくれるってこと?」
ディテクターさんの遠回しな話がまた別の方向に進むかも知れないと思いながら、蚊屋野は探るように聞いてみた。
「まあ、そういうことだ。オレは今都会で流行っているバードとかいうのよりも、科学者の方を信じてるんだ。ディテクターの勘ってやつさ。今はオマエらのやっている事を知らないヤツらが多いが、科学者の言ってる事は間違ってない。そんな気がするからな。それに、世界がこのままだったら、昔のようにディテクターが活躍する場も少ないままだからな。まずは世界を元どおりにすることだ」
勘によって科学が正しいと判断したり、ディテクターというのはやっぱりディテクティブの間違いなんじゃないか、という気分にさせたり。色々と言いたい気分にさせるディテクターさんの言葉だったが、ここでひとまず胸をなで下ろしても良いということのようだ。
「(もっと解りやすく話してくれないとな。危うくコイツの足に噛みつくところだったぜ)」
そう言いながら、こっそりディテクターさんの後ろに回り込んでいたケロ君が蚊屋野の足下にやって来た。
 殺人犯を追っていたディテクターさんだったが、彼はその前にスフィア調査計画の支持者でもあったようだ。どうして支持しているのか、というと恐らく感覚的なものだと思うが。計画を知っているのなら、蚊屋野達三人が殺人の容疑者であるとするのに無理があるのにも理解出来るはずである。そして、何者かが権力を乱用して彼らを殺人犯に仕立て上げようとしていた事にも気づいた。
 ディテクターというのがどういう意味なのか解らないが、彼の身なりや言動の特徴から考えると、約20年前までにテレビや映画の中で活躍していた刑事か何かに憧れているに違いない。ルールを守らずに良く問題を起こすのだが、正義感だけは強い。そんなタイプの刑事。そういう刑事に憧れているので、裏で行われている何かに気付いたら当然のように蚊屋野達を助けるのだ。

 それからすぐに蚊屋野達は車に乗り込んだのだが、予想外の同乗者が増えて車内は多少窮屈になっていた。しかもディテクターさんはいつもそうしているかのように助手席に座ったので、この旅の主役であるはずの三人が後ろの席で小さくなって並んで座ることになった。ケロ君は真ん中に座った花屋のヒザの上に乗ったのだが、ヒザに乗せるには少し大きすぎるケロ君なので、ケロ君も少し申し訳なさそうにしていた。
 エンジンをかけると布路織はすかさずステレオをオンにしてヒップホップを大音量で流し始めた。標準仕様のスピーカーが低音に耐えきれずにビリビリ言っているのだが、布路織は昔からそういうのが格好良いと思っているようだ。花屋と堂中は音の大きさに驚いて蚊屋野の方を見たのだが、蚊屋野としてもなんとも出来ずに、ただ「大丈夫だから」という感じで頷くしかなかった。助手席にいたディテクターさんの反応はというと「イカしてる」ということだった。
 ヒップホップを聴きながら格好良くなったつもりの布路織が住宅街の路地を進んで行ったのだが、長い間車など通らなかった道には色んなものが散らかっている。布路織の自慢のSUVなので、ちょっとした障害物なら乗り越えられるのだが、中にはどかさないと通れないようなものもある。
 そういうものをどかすために何度も車を止めなければならなかったのだが、そういうときのやりとりをするのにヒップホップがうるさすぎるので、走り出してすぐに布路織はヒップホップを諦めなければいけなかった。車内が静かになって花屋と堂中はどこか安心したような表情になっていたが、同時に心配になることもあった。
「こんな調子じゃなかなか進めないっすよね」
さっきから何度も障害物をどかすのに車を降りているので堂中が聞いてみた。
「国道に出るまでの辛抱だな。この秘密兵器が威力を発揮するのはそこからだからな」
布路織の言う「国道」とは国道一号線のことに違いない。蚊屋野は布路織が国道という時には国道一号線の事を言っているのを知っていたので、それをみんなに教えてあげようかとも思ったが、今でも国道一号線という名前が通じるか解らないので黙っていた。ここからの距離を考えると、あと二回ほどは障害物を撤去するために車を止めることになりそうだった。ちなみに海側で並行している第一京浜と呼ばれる道と混同しやすいのだが、あっちは国道15号線である。今では灰の多く降る場所に近いということで「国道」の方にはあまり人がいない。
 約20年の間に住宅街の道路事情も変わったので、車で通れるような道を選ぶと遠回りにをすることにはなったのだが、一時間足らずで「国道」に出ることが出来た。コレまでに何度か通ってきたような高速道路だった道と様子が似ていて、アスファルトがボロボロで砂利道のようでもあったのだが、スピードを出さなければ普通に車でも走れる状態だった。もしかすると灰の降り方が激しいこちらの道の方が、中途半端にボロボロになった道よりも走りやすかったりするのかも知れない。
 道の両側の建物も今にも崩れそうな状態ではあるのだが、道幅が広いので、真ん中を走っていれば崩れてきても下敷きになる事もない。
 つかの間の安息。ユックリ走る車の中で蚊屋野はどこか懐かしいような気分になっていた。この感じは、休みの前日に家に帰る時の電車の中の気分にも似ている。しかし、そんな平凡なもので良いのだろうか。最初はワケが解らない状態で、しかも今になってもまだワケが解らない事の方が多いのだが、蚊屋野はこれまでずっとそれなりに冒険をしてきたのである。なので、今の気分にはもっと大げさな何かを感じたいのだが、どう考えてもこれは休みの前の日の帰りの電車の気分だった。
 ということは、もしかすると帰りの電車の気分というのは、それなりに価値のあるものだったのかも知れない。そんな事は有り得ないのだが、小刻みに揺れる車内から外の景色をなんとなく見つめる蚊屋野が導き出した結論はそういうものだった。それなら休みの前の日をもっと堪能しておくべきだったと、さらにどうでも良い事を考え始めた蚊屋野だったが、その時視界の中に不自然なものを見かけて、おや?と思っていた。
 前の席の二人はうっかり大きな瓦礫にぶつかったりしないように目の前に集中しているのだが、後ろの席でヒマな三人は外の景色をぼんやり眺めていたので、他の二人も蚊屋野と同様にその不自然なものに気付いていたようだ。
「こんなところに人がいる」
まだ遠くにいるので、本当に人かどうかは解らなかったが、花屋がそう言うので蚊屋野と堂中もやはりそれが人なのだと思った。
「こんなところいたら危なくないっすかね。避難所もなさそうだし灰の危険もありそうっすけど」
後ろがざわついているので布路織は車の速度を緩めた。
「どうした?」
布路織が聞くので蚊屋野は遠くに見える人影のことを彼に教えた。布路織は車を止めてから蚊屋野の指さす先を見ていた。
「こりゃたまげたな」
布路織は驚くよりも先にたまげるタイプの人間である。
「ありゃどっから湧いて出てきたんだ?」
ディテクターさんが例の薄い色付きのメガネを指先で少し持ち上げながら言った。
「そりゃどっかから歩いて来たにちがいないですよ」
蚊屋野は言ってから、布路織とディテクターさんが「こりゃ」とか「ありゃ」とかいうのにつられてしまった、と思っていた。それはともかく、布路織がたまげたりした理由もわからないでもない。
 前方に小さく見えていた人影だが、少しずつ近づいて行くについれて、その人がこの場所にいることが不自然に思えて仕方なくなってくるのだった。
 決して大柄ではないというのは解ったが、さらに近づくと背はかなり低いようだった。そして髪が長くて恐らく女性というのも解った。つまり前を歩いている人影は女の子に違いない。そして、昔の世界で女の子が着ていたようなこぎれいな服を着ている。
 そんな感じの女の子はこの世界ではあまりみることはないのだが、彼らの前の誰もいない道を歩いている。道や周囲の建物は劣化してボロボロになって、風が吹けば砂埃が舞うような場所にもかかわらず、綺麗な格好をした女の子が時に大きな瓦礫を乗り越えながら黙々と前に向かって歩いているのだった。
 周囲の景色と女の子の身なりのギャップを考えると、その女の子がどこか別の世界からこの場所に湧いて出てきたと考えたくもなる。
「助けてあげるべきなのかな」
蚊屋野はそう言いながらも、この車にもう人が乗れるスペースがないのは解っていた。だが、危険な場所を一人で歩いている女の子のわきを素通りするワケにもいかない。助けるのなら誰かが後ろの荷台のスペースに乗ることになりそうだが。
 蚊屋野がそんな事を考えている間に、車はさらに女の子に近づいていった。ここまで来るとそれが女の子であることが間違いないと解った。あるいは女の子のようであることが間違いない、という事かも知れなかったが。
 後ろに座っていた三人ともが更なる何かに気付いて、身を乗り出してフロントガラスの方へ顔を近づけて外を見ていた。真ん中に座っていた花屋は両隣も同じように身を乗り出しているのに気付いた。そして後ろの全員が同じ事を思っているに違いないと思った。
「あれって、もしかして…」
「チカっすね」
やはりみんな同じ事を考えていたようだった。前を歩いているのは、誰もいなくなった街にいたロボットのチカにそっくりなのだ。人間の女の子がここにいるのも不自然だと思ったが、ロボットがこの誰もいない荒野にいるというのもどこか不気味に思えたりもした。
 いったいそれはここで何をしているのか。

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