赤い部屋では、いつも何かが高速で回転しているような音がしている。それが本当に聞こえているのか、自分の頭の中でしか聞くことができない音なのかははっきりしない。この部屋からはすぐにでも逃げ出したいと思うと同時に、いつまでもここにいて何が起きるのかを見届けたいとも思っている。こういう場所にはいつも何か発見があり、全く新しい無駄な知識を自分に与えてくれるものである。そして、最後に気付くのである。その「高速で回転している何か」とは自分自身であったことに。

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