私の部屋にはスピーカーがいっぱい。いっぱいと言っても最近は5.1チャンネルとか流行っているので、それに比べたら一本少ないのですが。でも、私の部屋にあるスピーカーはレトロで巨大なアジアンテイストなので一見するといっぱいあるように見えるのです。それにしても最近のスピーカーは小さいのにいい音がします。先日、電気屋さんで偶然スピーカー売り場の前を通ったら音を出していたのが聞こえてきました。そのうちあんな物も手に入れたいものです。ということで今は持っているもので我慢しましょう、ということです。
私の部屋にある4本のスピーカーのうちの二本は、実は捨てられようとして家の外に放置されていたものを私が見つけて再び家の中に持ち帰ったものなのです。ステレオにつないでみたら、一応音は出ました。なぜかすごく小さい音だったんですけど。それから二年ほどは何とか使えていました。ところが最近スピーカを移動したら急に音が小さくなって、しかも出てくる音もとぎれとぎれ。片方は全く音がしません。この原因は明らかにケーブルの断線です。何しろこのスピーカーは私に見つけられるまで何年も家の外に放置されて雨風にさらされていたのですから。まあ一応屋根のある場所にはあったんですけど。それでも外に置きっぱなしでは壊れるはずです。部屋に持ってきた時に音が出たのが不思議なくらいです。それにこのレトロな外観は、いったい何時作られたものなのでしょうか?きっと私が生まれた頃か、もしかすると私よりも年上かも知れません。
せっかくスピーカーがあるのに使えないのではもったいない。それに最近は私の部屋でもDVDを見ることが出来るようになったので、スピーカーから音が出ればなかなかのサラウンドでつまらない映画もきっと楽しく見ることが出来るでしょう。そこで、意を決して修理をすることにしました。
スピーカーを裏返しにしてドライバーでネジをはずしていきます。ここまでの作業はいたって簡単。このスピーカーの大きさは最近の標準的なミニコンポのスピーカーと同じくらいなんですが、びっくりするほど軽い。きっとたいしたものではないのでしょう。まあ、軽いからダメと言う訳でもないのでしょうが、木の部分を指先でたたいてみても、とてもいい音がするとは思えない感じです。
ネジを全部はずし終わってからいよいよ裏のふたを開けるところまで来たのですが、なんだか開ける気にならない。とても嫌な予感がしたのです。私がこのスピーカーを部屋に持ってきてから今まで一度もこのふたを開けたことはありませんでした。多分このスピーカーが工場で作られた時から一度もこの裏ぶたははずされたことがないんじゃないでしょうか。きっと何かが出てきます。
それでもこれをはずさないことには修理は不可能。おそるおそる、ふたをはずしてみます。するとやっぱりありました。これはきっとヤモリの卵。しかもちゃんと孵化していたようです。この卵が私の部屋の中でかえったのではないことを祈ります。さらによく見るとその近くにはゴキブリの卵も。これも中身は空っぽ。こんなものが今まで私の部屋にあったなんて。なんだかやる気がなくなってきます。
スピーカーの中の色々な卵を掃除機で吸い取ってから作業再開。古い機械は構造が解りやすくて助かります。スピーカーのコードは開けてすぐ見えるところでハンダ付けされていました。これなら私にも出来そうです。古いコードを取り外して新しいものと交換。私はこれまでハンダ付けは中学校の技術の時間とエレキギターを壊す時にしか使ったことがありませんでした。ギターは改造するはずだったんですが、あれは壊したも同然。でも今回は上手くいきました。これで音が出てくれれば大成功です。
スピーカーのコードをアンプにつないで音を出しみました。すると出ました!しかも前より音がでかい。なんと見事なサラウンドでしょうか。部屋のあちこちで音がします。でも、問題があります。このスピーカーをサラウンドスピーカーとして理想的な位置に置くためにはコードが短すぎます。しかも、ハンダで固定指定待ったのでコードは簡単には取り外せません。でもまあ良いか。もう要領は解っているし、卵は全部処分してあります。長いコードを買ってきて再びハンダ付け。今ではナイスなサウンドが私のハートを熱く揺さぶっている私の部屋であります。
そういえば、ゲストブックが出来て、時計が動くようになりました。これで、このホームページもバージョン4.3です。時計が動いてやっとあれが時計だということに気付いたかたも多いかと思われます。もし「私のブラウザでは動いてないよ」というかたがいたら、どうしましょう。多分私の知識ではどうにも出来ません。でもまあいいか。私のところではちゃんと動いてますから。それでは、次回は何を修理しましょうか?