注意:タイトルは「18禁」ですが、誰でも読める内容です。エッチな話はありません。期待した人にはごめんなさい。
もどかしいのです。ただ待つだけというのは、もどかしい。何かが一つよくなると必ず他がダメになるのですねえ。私の場合。
以前に私はここで、たまりにたまったビデオテープの中身をデジタル化しようと試みたことを書きました。書いたと言ってもずっと前でもう消されてしまっていますけど。当時はまだDVDドライブが一般的でなくてビデオテープから作ったデータはCDに焼いていました。CDに焼くとなるとかなり映像を圧縮しないといけませでした。圧縮しても映画一本ならCD二枚を使わなくてはいけません。それを考えると最近の圧縮技術は凄いです。二年かそこらしか経ってないのに、今なら多分CD一枚でもそれなりの映像で記録できるでしょう。でも最近私のパソコンでもDVDが焼けるようになったので「それなり」ではなくてDVDの高画質で名作映画(?)を残そうということにしました。
私の持っていた装置はテレビやビデオの映像をUSB経由でMPEG1かMPEG2でパソコンに取り込めるものでした。(商品に対して悪い印象を与えかねない内容なので、商品名は書きません。でもMACで使えるこういった商品を出しているメーカーは今のところ二社ほどです。)CDのころはMPEG1でしたがDVDなら当然MPEG2です。何から始めにDVD化しようかと悩みましたが、ここはとりあえずデビッド・リンチ制作総指揮の、名作中の名作「ON THE AIR」に決定。(「ツイン・ピークス」だと思ったでしょう?)実はこれはすでにCDにはしてあったのですが、やっぱり名作はDVDです。
一枚目が無事完成して、それから何本かの映画をビデオからDVDにしていきましたが、なんだか気になることがありました。始め私は映像を取り込む装置を販売しているメーカーの出しているソフトを使ってDVDを焼いていたのですが、なんだかとっても使いづらいのでRoxioのToastというソフトを使うことにしました。(これはとってもいいソフトだからMACの人は買ってそんはしません。もちろんCDやDVDをよく焼く人に限りますけど)
Toastに動画ファイルを読み込ませると後は勝手にDVDプレーヤーで再生できるようにファイルを変換してくれるのですが、その途中に「ストリームが正常でない」みたいなエラーが良く出るのです。元の動画ファイルを別のソフトでもう一度書き出すと上手くいくこともあったのですが、まったくダメな場合も何度か。これはきっとUSBの転送速度が原因かも知れない。転送速度が遅くて処理が追いつかないのだろうと思ったのであります。(ちなみに遅いほうの規格のUSBです。)
何とかしないといけませんが、別に壊れているのではないのでどうしようもない。ということはUSBよりも早いFireWire接続のものに買い換えるしかない。そういえば最近同じメーカーから新しいの出てたっけ。
「ゲッ、高い」
ということで別のメーカーの物に。買ったのはI.O DATAのGV-1394TV/M2、通称は・・・特にないみたい。硬い感じです。この機種は基本的に映像をDVストリーム(デジタルビデオカメラの一般的な記録方式)でパソコンに取り込むのですが、付属のソフトを使えばQuickTimeで対応している形式で圧縮することも出来ます。ということはMPEG1,2では保存できないということ。でもDVDビデオを作るには結局どの形式からでも変換の作業は必要なので特に困ることはないはずです。
さて、今度はどのビデオをデジタル化しましょうか?今回はいろいろ圧縮形式があるので、何度か実験が必要になります。ということは失敗してもいいもの。ということで長編テレビドラマ「ランゴリアーズ」が選ばれました。決してつまらないわけではありません。ビデオの録画に失敗して話の始めの方がないのです。ちなみにこれはスティーブン・キング原作の(文系的?)タイムトラベルの話。最近の彼の作品に比べたらかなり面白いと思う。今も面白いけどね。この原作の文庫本には最近映画になった「シークレット・ウィンドウ」も収録されていました。原作を知っていると映画を見た時にいろいろケチを付けたくなってしまうので映画は見ないかも。そんなことはどうでもいい?・・・それでは続けましょう。
まず始めは普通の設定のままDVストリームで記録しました。さすがに綺麗に録れています。とは言っても実際にテレビに映る以上にはなりませんが。しかし、ここで問題発生。DVストリームで記録したファイルはかなりサイズがでかい。一時間半ぐらいで約18ギガバイト。一応ハードディスクにはまだ空きがあったのですが、これから映像の余分な部分をカットして書き出すにはだいたい元のファイルと同じだけのディスク容量が必要になります。いらないファイルを削除してもちょっと足りない。残念ですがこのファイルはボツ。
次は圧縮しながら記録することに。圧縮といってもメニューには良く解らない圧縮形式がいっぱい。面倒なのでMPEG4を選択。多分これが一番圧縮率が高い気がします。それからもう一度録り直し。できあがったファイルは驚きの2ギガちょい。この「ちょい」という響きはいつ聞いても何とも言えませんが、そんなことは置いておいてこの2ギガちょいのファイルをDVDに焼いてみます。
いつものようにToastが勝手に変換作業を始めました。・・・と思ったけど、これはちゃんと動いているのでしょうか?なんだかいつまで経っても変換状況を示すメモリが増えていきません。でもクリックすると一応ソフトは反応しているので我慢図よく待っているとだんだんメモリが、ほんのわずかずつですが、増えていきました。これではいつまでかかるか解らないのでしばらくパソコンの前を離れることに。
約五時間後。やっとできあがりました。ただ待つだけの五時間というのは他のことをしている五時間よりそうとう長く感じられました。でもまあ、出来たからいいか。
DVDプレーヤーにできたてのディスクを入れて再生。すると驚いたことに
「ランゴリアースがアダルトビデオだ!」
何だか意味が解りませんが、変換前のファイルの圧縮率が高すぎたためでしょうか、なんだか全体的にモザイクがかかったようになってしまったのです。パソコンで小さな画像を拡大すると線がギザギザになるのと同じような現象でしょうか?全部が全部というわけではありませんが、色の変化が微妙な場所、空とか人の顔のアップとかではかなりひどいモザイクになっています。いろんな意味で目を細めてしまいます。
これはきっとMPEG4の圧縮のしかたに問題があるに違いありません。圧縮率の高い形式では1フレームごとではなくて、複数のフレームにまたがって圧縮するらしいです。例えば、背景がずっと同じ映像なら動いていない物については何フレームも使う必要がないので、それを1フレームとしてまとめてしまう、という感じです。例えば画面全体が青一色の場面が10フレーム続くのならそれをまとめて1フレームに、ということ。(?)私も良く解ってないので、なんだか文章の意味が解りませんが、こういう圧縮形式はDVDビデオにはよくないな、という感じはしてきました。
そこで軽く調べたところ、「モーション JPEG」というのが1フレームごとの圧縮らしいので、それを使うことに。設定メニューには「モーション JPEG」のAとBがありましたが、なんとなく気分でBにしました。画質は「中位」に。後は特にいじらず。
「モーション JPEG」で記録したところDVストリームよりはかなりサイズが小さくなりました。画質も悪くない。編集を終えてもう一度DVDに挑戦。もう一度といっても、前にモザイクになったのが前編で、もう前編は見飽きてしまったので今回は後編です。前編はモザイクのまま。
やはり変換には長時間かかりました。DVDビデオの方式がMPEG2なので、以前のようにMPEG2で記録したファイルからの変換の方が速いのでしょうか?でも、まあ時間がかかることはもう予測できていたのでゆっくり待ちました。なんだかもう外は明るくなっているようなきもしますが、気にしない。
できあがるまでにいつの間にか寝てしまっていました。目が覚めるとパソコンもスリープ状態になっていたのですが、復帰させると「出来ましたよ」のメッセージが表示されていました。ディスクを取り出してプレーヤーで再生。今度は18歳以下でも大丈夫な「ランゴリアーズ」でした。
それにしても、DVD一枚に五時間とはちょっと長すぎる気がします。画質はいいんですけどねえ。それに、よく考えてみれば今はパソコンでこんなことしなくても、DVDで録画できる単体のレコーダーも売っています。もうちょっとお金を貯めてからそっちを買えばよかった、なんてことも思ってしまうのですが、私は結構パソコン好きなのでこれはこれで良かったりもするのです。
せっかく高いお金を出して買ったパソコンですから、長時間の手間のかかる作業で、CPUにもハードディスクにも沢山負担をかけて働いてもらわないともったいないです。
結局何が書きたかったのか良く解らなくなってきましたが、これはきっと新しい装置の使用感想ということでしょうか。ということなら次回はモザイク除去装置を買ってきて感想を書く?書かない?
お楽しみに。