Little Mustapha-----おい、みんな集まったか?
ミドル・ムスタファ-----なんですか、急に呼び出したりして。
ニヒル・ムスタファ-----まさか、今からサンタ襲撃計画を立てるんじゃないだろうなあ?
Little Mustapha-----それはないから安心してくれよ。もうサンタはこりごりだよ。あんなに長くやったのに、多分誰も読んでないんじゃないかなあ。ってそんなことはどうでもいいんだよ。
Dr.ムスタファ-----じゃあ、あれだな。三月だから、ひな祭り襲撃計画だな?
ニヒル・ムスタファ-----先生は自分で言っていることの意味が解って喋っているの?「ひな祭り襲撃計画」っていったいなんだよ?
Little Mustapha-----そういえばそうだよねえ。ひな祭りっていったい何なんだ?女の子向けのイベントということは解るけど。祭りをしてるのはいったい誰なんだろう?あの人形達がお祭りなのかなあ?
ミドル・ムスタファ-----でも、あの人形達はちっともお祭りっぽくありませんよ。かしこまって座ってるだけで。
Dr.ムスタファ-----でも、白酒飲んでるヤツがいたろ?あいつはお祭り気分なんじゃないのか?
ニヒル・ムスタファ-----確かに酒は飲んでいても、あれじゃあ結婚式に良くいる恥ずかしい上司みたいだよ。お祭りとは言えないね。
Little Mustapha-----それじゃあ、こうしようか。「ひな祭り」って呼ぶのをやめて、「ひな座禅」・・・みんな座ってるんだし、そっちのほうが的確じゃないか?或いは「雛正座?」
ミドル・ムスタファ-----人形の中には立っているのもいますけど。
Little Mustapha-----そういうヤツには座ってもらうしかないね。
ニヒル・ムスタファ-----どうでもいいけど、オレ達はいったい何を話しているんだ?集まった理由が全然見えてこないんだけど。
Little Mustapha-----そう言えばそうだった。先生がひな祭りなんて言うから、話がそれちゃったよ。でもマイクロ・ムスタファがまだ来てないみたいだし、まだ本題には入れないんだよ。
マイクロ・ムスタファ-----あのう・・・。私ならさっきからここにいますけど・・・。
一同-----なんだ、キミいたのか!
Little Mustapha-----いいねえ。久々にマイクロ・ムスタファらしい登場の仕方だ。
ミドル・ムスタファ-----そんなことよりも早く本題に入ってくださいよ。私たちだってヒマな訳じゃないんですから。
このように、ブラックホール・スタジオ(Little Mustaphaの部屋)では、メンバーが勢揃いしています。思えば、彼らが集まるのは去年のクリスマスの大事件以来。あの話はまったくひどい話でした。最近はメンバーが集まって脚本形式で書いていると、どんどん話が長くなってしまうのです。私も読み直して修正したりするのが大変なので、なるべく短くしたいのですが・・・。そんな無駄なことを書いていると、また長くなってしまう。ここらで、ブラックホール・スタジオに話を戻しましょう。
Dr.ムスタファ-----それで、話って言うのはいったい何なんじゃ?
Little Mustapha-----みんな、聴いて驚くなよ。なんと「隔週間Xファイル」創刊!
一同-----・・・。
Little Mustapha-----あれ?みんな驚かなかったの?
ニヒル・ムスタファ-----キミがそんなふうにビックリマークをつけて言うことには少し驚いたけどね。キミはオレ達に喜んで欲しいのか?それとも怒って欲しいのか?
ミドル・ムスタファ-----まあ、なんで今更そんな「Xファイル」モノを出すのか?ってところには少し驚きますけどね?私は今まであなた以外の「Xファイル」ファンにあったことがありませんよ。
Little Mustapha-----いやいや、そうじゃなくてさ。問題はもっと別のところにあるんだよ。ボクに黙って「隔週刊Xファイル」なんてモノを出すのはおかしいと思わないか?
ミドル・ムスタファ-----別に思いませんねえ。まあ、あなたが一時かなり「Xファイル」にはまっていて、変なパロディを書いていることはみんな知っていますけど。
Little Mustapha-----そこまで知っていておかしいと思わないなんて、キミもダメだなあ。キミはまだボクの隠れた才能を知らないな?そのてん「週間○○」の出版社はすごいんだよね。ヤツらはボクが興味を持ったものをことごとく特集するんだよ。スターウォーズとかガンダムとか。それはつまりボクにブームを予測する力があるってことをヤツらが知ってるからなんだよ。今まであまり人には言ってこなかったけど、ボクにはあまり知られていないけど面白いものを見つける才能が・・・
一同-----それは元から流行ってますよ!
Little Mustapha-----うわ、みんなにつっこまれた。・・・でもXファイルはそれほど流行ってないでしょ。特に日本では。これは多分、ボクがここで大々的にXファイルを取りあげた結果だと思うけどね。
ニヒル・ムスタファ-----そうじゃないだろ。思い切った賭に出たのか、もしくはネタ切れってヤツだな。
Dr.ムスタファ-----どうでもいいんだが、今日ここに集まったのはそんなことを話すためだったのか?わしはなんだかガッカリだぞ。新しい発明を披露できると思っていたのに。
Little Mustapha-----そういうわけでもないんだけどね。でもせっかくボクのおかげで「Xファイル」ブームが来たのにヤツらの「隔週刊Xファイル」だけに利益を持って行かれるのは悔しいでしょ。だからここはパクリのパクリで「隔週刊ペケファイル」を創刊しようと思ってね。創刊号はなんと百円。次号からは百万円だけどね。えへへ。というわけで、キミ達にも大いに協力してもらおうと思って。
ミドル・ムスタファ-----やですよ、そんなの。
ニヒル・ムスタファ-----そうだな。それにキミはまだ中途半端に終わったペケファイルのエピソードを書き上げてないんだろ?そんなことを言うのは、ちゃんと話を完結させてからにしろよ。
Little Mustapha-----そうは言っても、本物のXファイルだって完結したのかしてないのか良く解らない状態で終わったらしいぜ。
Dr.ムスタファ-----「らしいぜ」って、キミは最後まで見てないのか?
Little Mustapha-----うん、まあ。・・・なんか途中から見てるのが辛くなっちゃって。多くのファンが言ってるように面白いのはシーズン3までなんだよね。
ニヒル・ムスタファ-----おい、ちょっと待てよ。シリーズを全部見てないようなヤツが「隔週刊Xファイル」をどうこう言う権利なんてないぜ。こんなくだらない話には付き合ってられないから、オレはもう帰るぜ。
Little Mustapha-----あれ、帰っちゃうの?・・・それじゃあ、残ったメンバーでなんとか・・・
ミドル・ムスタファ-----ボクももう帰ります。「隔週刊ペケファイル」をやるなら、ちゃんと書きかけの話を終わらせてからにしてください。その話の内容次第では協力するかも知れませんが、今のところは付き合っていられないといった感じですから。それじゃあ。
Little Mustapha-----ああっ、はい。解りました。・・・なんだか今日は調子が悪いなあ。先生は協力してくれますよねえ?
Dr.ムスタファ-----ん!?わしか?わしは始めから興味がないからなあ。まあ、きみ一人でがんばりたまえ。それじゃあ、わしは研究を続けないといけないんで、この辺で失礼するよ。
Little Mustapha-----あれまあ、みんな帰っちゃった。・・・と思ったら、マイクロ・ムスタファがいるじゃありませんか。なんだか、キミはいつも以上に存在感がなかったねえ。キミならボクの言いたいこと解ってくれたでしょ?
ニヒル・ムスタファ-----ええ。とても興味深い話でした。私の書いた小説に「創刊号半額の季節」というのがあるんですけど。その話に登場する屁端山・宗観という男は半額の魅力に取り憑かれて、最後には何かとてつもない・・・
Little Mustapha-----ああっ。やっぱりいいや。もう遅くなったことだし、この話はまた今度ということにしようよ。
マイクロ・ムスタファ-----そうですか。せっかく盛り上がって来たところだったのに、残念でした。それじゃあ、この話はまた今度にしましょう。それでは、また。
Little Mustapha-----・・・。しょうがないなあ。また一人でやるか・・・。
このように、というか、どのようになのか知りませんが、急きょ開かれたブラックホール・スタジオの会合は良く解らないまま終わってしまいました。まあ、つまるところテレビのCMでXファイルのテーマ曲が流れてきたことに対するショックは意外と大きかったということなのです。ホントに「どうして今更?」って感じですよねえ。
ちなみに「隔週刊ペケファイル」をやる予定はありません。でもペケファイルの続きは書く予定です。誰も読まなくても「始めたことはとりあえず終わらせる」のが私のモットーですから。でも、もう前回の話の内容を半分以上忘れてたりして。まあ、気長にやりましょう。それじゃあ、私もそろそろこの辺で失礼いたします。次回は、ひな祭り襲撃計画の結果?