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#091 「ハングマン」 2006-12-10 (Sun)

 安かった、悪かった。そんな「ぶら下がり健康器」がついにブラックホール・スタジオ(私の部屋)に届きました。まあ悪い物だということは店の説明にもあったのであらかじめ知っていたのですが、ここまでヒドイとは。でも安からまあいいか。「安いから悪い」ではなくて「悪いから安い」のです。学校の体育倉庫にあった使われない器具みたいな、得体の知れない汚れが付いていました。それから体育倉庫のニオイも。



 それにしてもどうして今さら「ぶら下がり健康器」なのでしょうか?最近はやりのロ○オ・ボーイとかロ○オ・ボーイ2とかサー○・ボーイとかジェット・ボーイとかではなくて、どうして「ぶら下がり健康器」なのか。それにジェット・ボーイって何だ?


 ぶら下がることによって人間の体は健康になるのかどうかは知りません。でも私はどうしてもぶら下がりたかったのです。その理由はこのブラックホール・スタジオにあります。実はブラックホール・スタジオは密かな移転を繰り返し現在は第四期なのです。(第四期って良く解らないですけど、まあ気にしない。)


 スタジオとはこつこつと細かい作業をする場所です。そこで重要になるのが気晴らしの方法です。そこでこれまでのブラックホール・スタジオではどのようなことで「気張らし」をしてきたのでしょうか。


 第一期ブラックホール・スタジオでの気晴らしはもっぱらタバコ。気晴らしというかタバコを吸いながらいろいろ作業をしていたので気晴らしはしていないも同然でした。というか、第一期ブラックホール・スタジオで作られた作品は全て私が楽しみながら作っていたので気晴らしなんかいらなかったのです。でもタバコを吸ったおかげでパソコンのモニタやらその他の精密機器が黄色くなってしまいました。しかもベトベトです。


 第二期ブラックホール・スタジオは第一期の失敗を繰り返さないために禁煙にしました。といっても私が禁煙をしたわけではないので吸いたくなったら外へ出て吸わなくてはいけないのですが、それだといっこうに作業が進まない。第二期では作る作品もにちょっとこだわりが出てきたので「気晴らし」がないと集中力が切れてしまうのですがタバコを一本数時間は「気晴らし」には長すぎるのです。そこで私は梁にぶら下がって「気晴らし」することを考え出したのです。ぶら下がるだけでは物足りないのでケンスイ運動とかしてみたり。こうすると血流も良くなってイイカンジなのです。


 第三期ブラックホール・スタジオは最悪でした。ぶら下がる梁がないどころか、いろんな機材を置くスペースもない。第三期ブラックホール・スタジオは酒とタバコのスタジオでした。


 そして現在の第四期ブラックホール・スタジオになったのですが、ここにも梁がない。しかし、いろいろ考えて禁煙です。禁酒ではないけど創作時には飲んだりしないので「気晴らし」の手段はないのです。「ぶら下がり」に変わる何かを探していろいろ試したのですがあまり良くありません。ストレッチなどはかなり良いかと思われたのですが、体の硬い私にとってストレッチをするまでにはかなり心の準備が必要なのです。それでは「気晴らし」にはなりません。かといって外にタバコを吸いに出ていると、さっきも書いたように創作に支障をきたしてしまいます。やっぱり、ぶら下がるしかないのです。


 そんな感じで「ぶら下がり健康器」を買ったことを何とか正当化しようとしているのですが、結構作業がはかどっている気がしますよ。でもケンスイ運動をするとグラグラして怖いんですけどね。このスリルがまた刺激になって…、というのは嘘ですけど。ホントは手で握る部分に足を引っかけて逆さまにぶら下がって、マッチョな腹筋運動がしたいのですがグラグラで怖いので出来ません。


 「ぶら下がり健康器」を買ったことによっていろいろいいことがあるのですが、どうにもならない問題点もあります。どうして「ぶら下がり健康器」を置いた部屋というのはこれほどまでにビンボーくさいのでしょうか?というかどうして家具にマッチしたデザインの健康器具が作られないのでしょうか?スポーツジムとかに置いてあったら違和感ないのですが、普通の生活をするための部屋に置くと凄く変です。理由は解りませんがビンボーくさいです。多分、トレーニングルームが家に無いということを暗示しているからですね。というかトレーニングルームが家にある人って世の中のごく限られた人だけですけど。


 でもこの変な違和感が醸し出すビンボーくささを何とかしないといけません。このブラックホール・スタジオは歴史に残る名作が生み出されることになるスタジオなのですから。ということでやっと本題に入れるワケです。


 使わない時の「ぶら下がり健康器」をどのようにしてお洒落にかつ格好良く見せることが出来るのか、出来ないのか。まず私はペンキで家具っぽい色に塗ってしまおうかと考えたのですが、ゴムの部品とかがあってややこしいので無理そうです。そこで、それに変わる案をいくつか考えてみたので、解りやすいイラスト入りで解説してみましょう。


その1「等身大うつむき君をぶら下げてみる」

 ちょっとドキッとしてしまいますねえ。あまりに衝撃的なイラストになってしまったので後ろにハイテンション版のうつむき君もぶら下げてみました。


その2「ガーデニング用アーチにしてみる」

 これで私の部屋がステキなローズガーデンに。でもトゲがチクチク痛いです。その前にブラックホール・スタジオは基本的に薄暗いので植物は育ちません。


その3「巨大な椅子にしてみる」

 一見ぶら下がり健康器に見えても椅子だというならそれは椅子です。普通の部屋に置いてあっても全然違和感ないし。だって椅子なんだから。この椅子に座っていろいろ考え事をすると、きっとケンスイがしたくなる。


その4「古風なトイレにしてみる」

 椅子のイラストを見ていたら思いついてしまいました。でも普通は部屋にトイレはありません。どこかにこういうスタイルのトイレを使う人たちがいたよねえ。あれは下が川になってるんでしたっけ?(誰に聞いてる?)


その5「衣紋かけにしてみる」

 結局こうなる可能性が一番高い。この状態が一番「ぶら下がり健康器」らしいです。普通の部屋に置いてあっても納得な感じです。背が高くてコートも掛けられますし、丈夫なのでいくら掛けても安心。でもちょっと待てよ。これが一番ビンボーくさくないか?


その6「迷路の一部にしてみる」

 謎めいているうえに、見事に「ぶら下がり健康器」を隠してしまいましたね。マスキング効果ですねえ。しかも迷路ですからちょっと知的な雰囲気も出てきます。ブラックホール・スタジオにピッタリではないですか。これでほぼ決まりですね。

(注意:上のイラストの迷路はちゃんとした迷路になっていないので、迷路としては遊べません。)


 という感じで「ぶら下がり健康器」について特集でした。きっと世の中にはこの「ぶら下がり健康器」が居間に置いてあるがために何か生活にハリが出ないという悩みを抱えている人がたくさんいるはずです。多分「ぶら下がり健康器」だけでなく、その他の健康器具に関しても同じことが言えるのです。健康になるために買ったのに、使うのは最初だけで、後は部屋を狭くするだけ。結局は精神的に不健康になっている。そんな方々が今回の特集を少しでも参考にしてくれたら幸いです。

(嘘だよ!)


 次回は多分サンタ。でもその前に別の特集があるかも知れません。(普通に予告してしまいました。)