Didgeridoo
この不思議な楽器はディジャリドゥというんだ。オーストラリアの先住民アボリジニーの楽器だよ。どんな構造になっているかというと、長さが1.5メートルぐらいのユーカリの丸太の中がくり抜かれたものなんだ。その中をくり抜いたのが人間ではなくてシロアリというところがステキだよね。
どうやって音を出すかというと、穴の一方に口を当てて、唇を振るわせてブーっていう音をだすんだ。初めて吹くと大抵、このブーがそのまま穴の反対側から出てきて間抜けな音になっちゃうんだけど、筒の大きさとうまく共鳴する音程のブーを出すとブーンというよく響く音が出るんだ。その音が出たら、口の形を変えたり舌を動かしたりすると、今度はビヨーン、とかボヨーンとか色々な音が出るんだよ。上手くなってくると、ただの木の筒から出てるとは思えないような音がするんだ。初めてディジャリドゥを聴いたのはCDでだったんだけど、その時はシンセの音だと思っていたんだ。後であの音がこんな簡単な構造の楽器から出てると知ってびっくりだったよ。