ミステリアスなフレットレス・ギター
もう弾かれることはない、というギターもこんなふうに使うことが出来るんだね。
Little Mustaphaが目の色を変えてフレットを引っこ抜いているのをみた時は恐かったけど、その甲斐あって変な音のするギターが出来たんだよ。
フレットが付いたギターなら押さえる場所がちょっとずれてもフレットとフレットの間を押さえていればちゃんとした音が出るよね。でも逆にフレットとフレットの間の音(半音よりも細かい音程)を出すことが出来ないんだ。そんなことは意味がないと思うかも知れないけど、実際の音楽では半音よりも細かい音程というのは沢山使われているんだよ。有名なところだとブルースとかだね。
その音を出すのに普通はチョーキングという技術が使われるんだけど、いちいちチョーキングをするのは大変だし、開放弦の音をちょっと上げるとかはチョーキングだと無理なんだよね。フレットレスなら、押さえた場所の音がそのまま出るからチョーキングに頼らなくても微妙な音程が出せるんだ。
Little Mustaphaはウードというアラビアの楽器みたいな音が出したいと思っているらしいけど、なかなか難しそうだね。彼の作品の中でも時々使われているよ。音痴なギターの音がしたらそれはきっとフレットレスギターに違いないよ。