前回予期せずミドル・ムスタファがやって来て予定していた「あることないこと大百科!」ではなく「ブログ脳の恐怖」をやれ、と言ってきたので、今回は「ブログ脳の恐怖」の続きです。
それにしても「ブログ脳」って何なのでしょうか?ミドル・ムスタファによれば、それは「ブログにしか文章を書けない状態の脳」ということですが、私はちゃんとブログ以外にも文章を書いています。どうも怪しい感じです。ここはミドル・ムスタファに「ブログ脳」についてもっと詳しいことを聞かないといけないかも知れません。
ということでミドル・ムスタファにいろいろ聞こうと思ったのですが、さっきまでいたミドル・ムスタファが見あたりません。そのかわり、そこにはブログ脳がいました!
Little Mustapha-----うわー!なんだキミは!
ブログ脳-----初めまして。私がブログ脳です。食べてもいいよ。
Little Mustapha-----食べるって、なにを?…というか食べないからいいよ。
ブログ脳-----そうなの?じゃあニオイ嗅いでみる?
Little Mustapha-----それもやめとくよ。それにしてもキミは気持ち悪いなあ。ホントにキミがブログ脳なの?
ブログ脳-----気持ち悪いとか言わないでくださいよ。私はあなたの今の状態そのままなのですから。つまり私はあなたのブログ脳なのです。食べてもいいよ!
Little Mustapha-----食べないよ!でもキミがホントにボクの脳みそなら、ボクの頭の中は空っぽということか?
ブログ脳-----それは違います。あなたの頭からブログ脳が外に出て今のあなたの脳は正常な状態になっているのです。
Little Mustapha-----正常といっても、この状況がすでに異常なんだけど。まあいいか。ブログ脳さんはブログ脳なんだから「ブログ脳の恐怖」についてはそうとう詳しいということだよね?
ブログ脳-----まあそうとも言えます。
Little Mustapha-----それは良かった。「ブログ脳の恐怖」を徹底検証するまでもなく、ブログ脳さんが自分のことを話せば今回の特集は大成功だ!
ブログ脳-----それは無理ですね。私はブログ脳。徹底検証なんてできません。思いついたら何も考えずに書き込んで投稿してしまうブログ脳ですから。自分のことについてもよく考えたことがないので、自分のことは何も解っていないのです。食べてもいいよ!
Little Mustapha-----食べない!…でも待てよ。キミは今「自分のことは解ってない」とか言いながらちゃんと自分のことを話してたじゃん。「何も考えずに投稿」ってやつ。それこそ「ブログ脳の恐怖」なんじゃないか。
ブログ脳-----果たしてそれだけでしょうか?
Little Mustapha-----そこは否定するのか?それじゃあ、他にどんな「恐怖」があるんだ?
ブログ脳-----それは解りません。私、自分のことは何にも解っていませんから。それは正常な状態のあなたの脳みそで考えてください。食べても…
Little Mustapha-----食べないよ!
それにしても、ややこしい話です。私の頭の中から出てきたいうブログ脳さんですが、何を話しているのか良く解りません。ここは私が「ブログ脳の恐怖」について考察していかなくてはいけないのでしょうか。
それから、ブログ脳さんはさっきから何かにつけて「食べてもいいよ」とか言っています。確かに、遠くから見ると食べられなくもないような形をしています。山盛りのウニのような気もしてきます。
そんなことよりも、ブログ脳について話を進めなくてはいけません。しかし、いったい何から考えていけばいいのか…。
ミドル・ムスタファ-----何をブツブツ言ってるんですか?
Little Mustapha-----あれ、いつの間に戻ってきたんだ?
ミドル・ムスタファ-----いや、ちょっと用事を思い出して。それよりも「ブログ脳の恐怖」に関して何か解ったんですか?
Little Mustapha-----ブログ脳さんと話していて一つだけ解ったことがあるんだ。
ミドル・ムスタファ-----ブログ脳さんって誰ですか?
Little Mustapha-----気付かなかったの?ほらそこにいるのが…。あれ?いなくなっちゃった。ブログ脳さんがいたら「ブログ脳の恐怖」に関して明確な答えが見つけられると思ったのになあ。
ミドル・ムスタファ-----そうなんですか。それで、「一つだけ解った」というのはどういうことなんですか?
Little Mustapha-----何も考えずに記事を投稿してしまうということだよ。何も考えていないと無責任で意味不明な投稿がダラダラと続いてしまう可能性があるのでは?という感じかな。問題はその手軽さにあるんだ。
ミドル・ムスタファ-----まあ、それはあなたには当てはまりますけどね。でもまったく逆のケースもあり得ますよ。もし仮に長い間更新されなかったブログがあるとして、そこが久々に更新されたとします。そしてその記事が「長い間更新できなくてすいません」というものだとしたら、それはそれで「ブログ脳の恐怖」ですよ。
Little Mustapha-----なんだか良く分かんないけど。
ミドル・ムスタファ-----まあ、ここまででは解りづらいですが、さらにその後も長い間更新されなかったとして、その次の更新でも「長い間更新できなくてすいません」だとしたら。そして、それが永遠に繰り返されるとしたら。
Little Mustapha-----ああ、そういうことか。確かにおかしな感じだなあ。そういうことだったらボクにもネタがあるぞ。
ミドル・ムスタファ-----ネタじゃなくて真実をお願いしますよ。
Little Mustapha-----ウソではないよ。これから言う事例はボクが実際にネットサーフィン中に見たものなんだから。
ミドル・ムスタファ-----ネットサーフィンって、懐かしいですねえ。
Little Mustapha-----まあ、そこは気にしない。それで、ボクの見たものというのはとある日記だったんだけど、その内容が「今日はブログを書きました」だったんだ。
ミドル・ムスタファ-----うわあ、それは問題作ですねえ。ブログに日記を書くという行為自体が日記の内容になってしまって、それをブログに書いているのだから、それは日記を書くという行為自体が日記になってしまって…。もうワケが解りませんよ。哲学的とさえ思える、恐怖のブログ脳ですねえ。
Little Mustapha-----だんだん盛り上がってきたけど、「ブログ脳の恐怖」に関しての考えは全然まとまりそうにないなあ。ここは話を基本的なところに戻したらどうかな。どうしてブログに日記を書くのか?とか。
ミドル・ムスタファ-----そうですね。なぜか多くの人がブログとは日記を書くためのものだと思っている感じはしますねえ。あっ、ちょっと失礼。
Little Mustapha-----あれ、どこ行くの?
ミドル・ムスタファ-----また用事を思い出してしまったので。すぐに戻りますから。
おかしな感じです。ミドル・ムスタファがそんなに忙しいはずはないのですが。もしかするとたまたま忙しいのだけれど、私のブログ脳問題があまりにも深刻なために忙しいのにも関わらずここにやって来ているのかも知れません。だとすると大変なことです。何としてもこの「ブログ脳」の問題を解決しないといけません。
話は「どうしてブログに日記を書くのか?」というところまで進んでいました。これに関していくつかの理由が挙げられると思います。まず考えられるのがマスコミによるテキトーなブログの説明です。「ブログとは誰でも簡単にネット上で日記を書けるシステム」みたいなことをいろんなところで聞いたり読んだりしました。
確かに、特に設定を変えない限り記事は新しいものから順に表示されるので日記を書くのには適していますが、だからといって日記を書かなければいけないということではないのです。そもそも、日記というのは他人に大公開するために書くものではないという気もするのですが…
ブログ脳-----果たしてそうでしょうか?
Little Mustapha-----うわ、なんだよ!いつの間に戻ってたんだよ。というよりどこに行ってたんだ?
ブログ脳-----いや、失礼しました。ちょっと面白いことを思いついてしまったんで、あなたの代わりにブログを更新してきました。
Little Mustapha-----ブログって「RestHouse」のこと?
ブログ脳-----そうですよ。
Little Mustapha-----そうですよ、じゃないよ。勝手に書かれたら困るじゃないか。いったい何を書いたんだ?
ブログ脳-----さあ…忘れてしまいました。ノリで投稿しちゃったから。でも心配はいりませんよ。私はあなたのブログ脳ですから、あなたの思いつく以上のことは書けません。
Little Mustapha-----そんなこと言っても、安心できないよ。
ブログ脳-----でもそんなことはいつものことじゃないですか。
Little Mustapha-----ん…?まあ確かにそうかも知れないなあ。沢山更新した時とか、酔っ払って書いた時には次の日に何を書いたかなんて覚えてないんだよねえ。
ブログ脳-----でしょ?安心したでしょ?
Little Mustapha-----安心はできないよ!何を書いたか覚えてない時は実際に書いた内容を確認するまですごく不安なんだから。これからは勝手に更新なんかしないでくれよ。
ブログ脳-----それはできませんよ。あなたがいつもしていることですから。私はあなたのブログ脳。あなたの思ったとおりに動くだけなんですよ。食べてもいいよ!
Little Mustapha-----食べないとは思うけどね。それよりも、ブログ脳さんは「ボクのブログ脳」ということなの?
ブログ脳-----そうですよ。最初から言ってるじゃないですか。
Little Mustapha-----なんだ。じゃあブログ脳さんのことを詳しく知っても一般的な「ブログ脳の恐怖」については何も解らないということかな?
ブログ脳-----そうじゃないですか?食べてもいいけどね!
Little Mustapha-----何度言ったら解るんだ?食べないってさっきから言ってるじゃん!
ここで私はあることに気付きました。ここにいるのは私のブログ脳。ブログ脳さんが引き起こす問題は全て私に限ったことなのです。同時にブログをやっている全ての人それぞれにブログ脳さんが存在して、それぞれの「ブログ脳の恐怖」がある、ということなのかも知れません。
こうなってくると問題はもっと深刻なことになってしまいます。「ブログ脳の恐怖」に関してはっきりとした結論を出すには世界中のブログ脳さんを集めなくてはいけないのでしょうか?そんな面倒なことはしません。ここはとりあえず私のブログ脳さんと一緒に「ブログ脳の恐怖」に関する仮説でも立ててみましょう。
それから、さっきから「食べてもいいよ!」とか言ってるブログ脳さんを見ていたら、ちょっと美味しそうに見えてきました!でもウニっぽくてもさすがに自分の脳みそは食べられません。
Little Mustapha-----ところでブログ脳さん。ここで提案があるんだが、キミのノリだけの思考と今のボクの慎重な思考で世界中の「ブログ脳の恐怖」を…。あれ?ブログ脳さん?!またいなくなっちゃったよ。
ミドル・ムスタファ-----どうしたんですか?また一人でブツブツ喋ったりして。なんだかあなたの脳はそうとうブログに侵されていますねえ。
Little Mustapha-----いや、そういうことじゃないんだけどね。どうやらブログ脳さんはキミのことが嫌いみたいだ。
ミドル・ムスタファ-----だから、そのブログ脳さんって何なんですか?…まあどうでもいいですよ。それよりも「ブログ脳の恐怖」について考えてくれましたか?
Little Mustapha-----それなんだけどねえ、ブログ脳なんてものはすごいあいまいなものなのかも知れないよ。十人いれば十個のブログ脳があるんだから。
ミドル・ムスタファ-----「百人いても一つの首」みたいな?
Little Mustapha-----?…。それって「百人一首」のこと?全然違うけど。何でキミがそんなことを言うんだ?
ミドル・ムスタファ-----いやあ、冗談ですよ。ところであんまり深刻になってもいけませんから、ここでちょっと休憩しませんか?これ買ってきたんですよ。
Little Mustapha-----それってお寿司?
ミドル・ムスタファ-----そうなんですよ。そこのスーパーによったらウニだけすごく安くなってたんですよ。あなたのためにちゃんと日本酒も買ってきましたよ。やっぱり寿司には日本酒がいいと思って。
Little Mustapha-----いやあ、ウニはちょっと…。
ミドル・ムスタファ-----あれ?ウニはダメなんですか?好き嫌いはないと思ってましたけど。
Little Mustapha-----ホントは好きなんだけどねえ。今日はちょっと食べる気がしないんだよ。
ミドル・ムスタファ-----変な感じですねえ。それじゃあ別のを買ってきますよ。残念だけどウニは返品ですね。ウニほどじゃなかったけど鉄火巻きも安かったからそっちと取り替えてもらいますよ。まさか鉄火巻きが食べられないなんていわないでしょうねえ。そんなこと言ったら日本中から大ひんしゅくですよ!
Little Mustapha-----いやいや、そんなにサービス精神旺盛じゃなくても…。あらら、行っちゃった。
ブログ脳さんもミドル・ムスタファもいなくなってしまった今、結局私一人で結論を出さなくてはいけないようだ。何を書いたのか覚えていないような私のブログ脳。それから、ブログ日記を書いたことがブログの記事になっているあのブログ脳。探せばまだまだ「ブログ脳の恐怖」は見つかるだろう。しかしブログという一つの仕組みから発生しているのだから、もしかすると問題の根元は一つだけなのかも知れない。
そんなことより、どうして誰も「ウェブログ」という呼び方を使わないのか、というところにも問題が…
ブログ脳-----本当はウニが食べたかったんじゃないですか?
Little Mustapha-----うわー!なんだよ。せっかく誰もいなくなったから適当にまとめてしまおうと思ってたのに。
ブログ脳-----そうはいきませんよ。またブログを更新してましたけど、いつでも適当だからすぐに書き終えてしまうんですよ。それよりも、食べてもいいですよ!
Little Mustapha-----もういい加減にしてくれよ!食べたくないよ。
ブログ脳-----へえ、そうですか。それならいいんですけどね。それよりも、さっきはすごく面白いこと書いちゃった。へへへ。
Little Mustapha-----面白いことって、まさかシモネタとかは書いてないだろうね?
ブログ脳-----さあ、良く覚えてないですから。でも面白かったですよ。ニヤニヤしながら書いちゃいましたよ。ウニの話だったかな?
Little Mustapha-----キミまでウニかよ。そんなに言われると食べたくなってしまうよ。
ブログ脳-----やっぱり食べたいんじゃないですか。
Little Mustapha-----ボクだってねえ、ブログ脳さんさえいなければ喜んで食べてたよ。キミがウニっぽいから、食欲をなくすんだよ。
ブログ脳-----またそんなことを言って。見た目が同じでどうしてボクは食べずにウニは食べられるんですか?それはおかしなことですよ。それこそブログ脳問題ですよ。
Little Mustapha-----なんだそれは?キミがそんな適当なことを言うからブログ脳問題が発生するんだよ。
ブログ脳-----でも、それはそれで楽しいことですよ。それに私を食べたら良いネタになりますよ。「今日はとってもお腹が空いてたからブログ脳を食べちゃいました!」って書いたら、とっても面白いことになると思いますけどね。
Little Mustapha-----まあ、それはそうだけど…。でもキミを食べてもまずいかもしれないし…。
ブログ脳-----そんなことは食べて見ないと解らないじゃないですか。まあ、結構自信はあるんですけどねえ。スーパーに売ってるウニなんかよりはゼンゼン美味しいですよ。
Little Mustapha-----マジで?
ブログ脳-----マジですよ。しかも私を食べたらすごく楽しい気分になるんだよ。食べてみる?
Little Mustapha-----確かに、さっきウニを見てからちょっとお腹が空いてきているんだよね。
ブログ脳-----食べちゃいましょうよ。楽しいですよ。世の中には星の数ほどのブログがあって、星の数ほどのブログ脳がいるんです。それぞれがやりたいようにやって何が悪いというのですか?あなたのブログ脳である私はあなたに食べてもらいたがっているのです。だからといってこれが何か問題になりますか?楽しいことは良いことでしょ?
Little Mustapha-----それはそうだね。
ブログ脳-----食べてもいいよ!
Little Mustapha-----食べちゃおうかな?
ブログ脳-----食べてもいいよ!
Little Mustapha-----醤油とかいるのかな?
ブログ脳-----このままでじゅうぶん!うまみ成分が沢山つまってますよ。
Little Mustapha-----食べても良いかな?
ブログ脳-----食べてもいいよ!
Little Mustapha-----それじゃあ、ちょっとだけ…。
ブログ脳-----ちょっとといわず、丸ごといっちゃって。
Little Mustapha-----うわー、美味しいなあ。ブログ脳さんって、美味しいなあ。
ブログ脳-----それに、楽しくなってきたでしょ?
Little Mustapha-----すごく幸せな気分だあ…。全部食べちゃってもいいかなあ?
ブログ脳-----どうぞ、どうぞ。遠慮せずに…。
結局「ブログ脳の恐怖」なんて存在しないのです。ブログ脳になったら食べてしまえば良いのです。楽しければそれでいい。適当でも関係ない。書いた内容を覚えていなくたって。全ては誰かのためではなく、自分が満足するためにやっているのですから。
ミドル・ムスタファ-----鉄火巻き売り切れでしたよ。仕方がないから明太子を買ってきましたけど…。どうしたんですか?ニヤニヤして。「ブログ脳の恐怖」に関して何か進展はありましたか?
Little Mustapha-----もう、そんなことはどうでもいいんじゃない?
ミドル・ムスタファ-----どうでもいいなんて、言わないでくださいよ。ここは特集コーナーなんだから、適当にやってたらダメなんです。
Little Mustapha-----でもブログ脳の恐怖なんてものはないんだよ。自分の好きなことを好きなように書いて、そこに問題なんて少しもないよ。食べても良いよ!
ミドル・ムスタファ-----食べるって、何をですか?
Little Mustapha-----カッパ巻きなんかよりゼンゼン美味しいよ!
ミドル・ムスタファ-----どうでも良いけど、ちゃんと「ブログ脳の恐怖」についてまとめてもらわないと、特集になりませんよ。さっき盛り上がってた日記の話とかはどうなったんですか?
Little Mustapha-----あんなことはもう忘れちゃったよ。ノリだけでやってたからね。食べても良いよ!
ミドル・ムスタファ-----だから、食べるって何をですか?
Little Mustapha-----ホントはウニが食べたかったんでしょ?でもウニなんかよりボクの方がゼンゼン美味しいよ。食べてみる?
ミドル・ムスタファ-----ちょっと、気持ち悪いですよ!
Little Mustapha-----気持ち悪いなんて言うなよ。ボクはキミのブログ脳なんだよ。食べてみる?
ミドル・ムスタファ-----意味が解りませんよ!
Little Mustapha-----食べても良いよ!
ミドル・ムスタファ-----???
Little Mustapha-----食べても良いよ!
([注意]フィクションです!)