LMB Entertainment はブラックホール・スタジオ(Little Mustaphaの部屋)の最新バージョン、ブラックホール・スタジオ(Little Mustaphaの部屋)6.0を発表した。
バージョン4から5ではそれぞれの機能を動かしただけの模様替えだったが、最新バージョンには大きな変化が見られる。
特筆すべきは、バージョン5から導入された「パニックゾーン」と「楽しいインターネットやイライラゲームなど、その他の作業用のスペース」が排除されたことである。これらの機能は全くなくなったワケではなく、バージョン6.0の新システムでカバーされている。
この思い切った機能の削除により、音楽製作用のスペースはこれまでの倍近くにまで広くなっている。それにより、これまで問題となっていた「こんなゴミためみたいなところで制作ができるか!」や「ギターのヘッドがいろんなところにぶつかって困る!」がほぼ完全に解決している。
さらに、広くなったスペースにラックスタンドを置くことができるようになったので、ラックに設置すべき機材を再びきれいにラックに収めることも可能になった。
機能削除の利点はそれだけではない。「楽しいインターネットやイライラゲームなど、その他の作業用のスペース」で無駄に使用されていたコンセントが全て音楽機材のために使えるという最適化もなされたのである。
使いたい機材のためにいちいちプラグを差し替えたり、またその際に間違ったプラグを抜いて機材にダメージを与えるといったリスクを気にせずに創作に打ち込めるのである。
音楽製作機能については大幅な改善がなされたことが解ったが、「パニックゾーン」や「楽しいインターネットやイライラゲームなど、その他の作業用のスペース」は一体どうなったのだろうか。ここでは、削除されたそれらの機能を補う新システムについて見ていきたい。
「楽しいインターネットやイライラゲームなど、その他の作業用のスペース」はこれまで音楽を作っていないほとんどの時間を過ごす場所として重要なものだった。それがなくてはブラックホール・スタジオ(Little Mustaphaの部屋)は成り立たない、とさえ言われるものである。
その重要な機能は「ブラックホール・スタジオ第二(Little Mustaphaの寝室)」に移されたのである。これによって「楽しいインターネットやイライラゲームなど、その他の作業用のスペース」と音楽製作機能はほぼ切り離されたと言ってもいいのだが、これは特に問題がないであろう。
音楽製作用の「ブラックホール・スタジオ第一」とその他の作業用の「ブラックホール・スタジオ第二」は隣り合っていて、同じ部屋とも思えるような作りになっているので、二つの機能を同時に立ち上げても動作に支障をきたすことはない。
そして「パニックゾーン」についてだが、これは「ブラックホール・スタジオ第二」を「パニックゾーン」として使うこともできるし、新たに加わった「思索の場」を利用することによっても「パニックゾーン」と同じ効果がある。
これまで「楽しいインターネットやイライラゲームなど、その他の作業用のスペース」があった場所には「パニックゾーン」にあった少し小さめの机が置かれることになった。この場所はピアノからも音楽製作用の机からもアクセス可能な場所である。
ここで注目すべきポイントはこの「思索の場」にある机に座ると音楽製作用の机に背を向ける形になるところであろう。楽器やパソコンの画面から目を離して楽譜を眺めたりすることによって、新たなアイディアが浮かぶことも期待できる。また一時的に音楽のことを忘れることも可能になるのだ。
(ちなみに「思索の場」に座ると目の前に窓があり、その向こうにドンヨリとした曇り空を眺めることも可能である。)
最後に「ブラックホール・スタジオ(Little Mustaphaの部屋)」ならではの新機能を紹介しよう。「ブラックホール・スタジオ第一」と「ブラックホール・スタジオ第二」の中間あたりに設置された「ドリンクバーw」である。
ドリンクバーといっても、使われなくなった台なのだが、飲み物のビンが沢山置いてあればドリンクバーに見えなくもない。そんなものに「ドリンクバーw」という名称はちょうど良いのかも知れない。
バージョン6.0では机の上にビンは置かれない。これは、各機能を分散させてそれぞれの作業の集中力を高めるという新バージョンの理念から生まれたものである。この「ドリンクバーw」によって、これまでのように作業中に無意識に水割りを作っていたりすることはなくなるはずである。
このようにブラックホール・スタジオの最新バージョン(或いはLittle Mustaphaの部屋の模様替え)について説明してきたのだが、実はこの原稿は書き始めてから1ヶ月以上が経過している。なぜなら最新バージョンはまだ完成していないからである。その他の作業用の机は新たに「ブラックホール・スタジオ第二」に持ち込まれたのだが、そのために移動した本棚を置く場所が決まっていない。というよりも置く場所がない。
今、これを書いているのも「ブラックホール・スタジオ第二」なのだが、この部屋はどうしようもなく散らかっているのである。
それでも、今回のバージョンアップではかなりの改善がなされており、ニュー・バーチャルアルバムも完成間近だということである。
ちなみに今回のタイトル「ゴード」はヒョウタンの英語名でありバージョン6のコードネームである。バージョン4の「ヘチマ」と同じ科の植物ということもあるが、真ん中のくびれで二つの部分に分かれているように見えるヒョウタンの実が、今回のバージョンの特徴を良く表している。
それでは、次回は完成したブラックホール・スタジオの最新バージョンからお伝えしたい、と書きたいところだが、それはまずないだろう。