なんかiPod touchのメモ帳にスゴイ面白い事が書いてあるけど、これっていつの話?!とか。あっ、あれ何だっけ?この間思いついたアイディアにすごく面白いものが追加できそうなんだけど、あのアイディアって何だっけ?とか。いつもはコピペなのに手書きとか面倒だからヤメピ!とか。
そんなことはありませんか?ありませんね。でも私には時々あるのです。なので、なんとかしたかったのです。
そこで前から名前だけは知っていたEvernoteに注目なのです。名前だけを知っている状況からかなり時間が経っていますけど、そこは気にしてはいけません。前から良く知っている分野での面白い技術なら出たらすぐに使ってみるということも出来るかも知れませんが、いまいち良いかどうか解らない「クラウド」な分野だったのでそうはいきません。
それに、振り返って見るとITがスゴイ!とか、ブログがスゴイ!とか、SNSがスゴイ!とか、流行っているからとりあえず取り入れて始めてみた、という感じのサービスとかあんまり信用できなかったり。さらにいうとITがスゴイ!とか、ブログがスゴイ!とか、SNSがスゴイ!とか言ってるけど、使いこなせなくて言ってるだけとかの状態も悲しいですし。
そういう悲しい状況のクラウド版になってはいけない!ということでEvernoteにも要注意でしたが。試しに使ってみたらけっこう便利な感じなので、ちょっと使ってみた感想とか書いてみたいと思った次第でございます。
背景:
前回もちょっと書きましたが、最近私は「ノートパソコンではないけどパソコンっぽいことがイロイロ出来てしまうデバイス」をけっこう持っていたりするのです。iPodはいつの間にかiPod touchになっていますし、携帯はAndroidになっていたり、ちょっと手の込んだことがしたい時はiPadを使ったり。
それらの全てにメモ帳のようなアプリがあるのですが、せっかく何かを書いてもメインのパソコンに転送しないといけなかったり、それを忘れると書いた事すら忘れてしまうという残念な結果になってしまうのです。iPod touchやiPadのメモ帳ならメインのMacとつないだ時に同期するように出来るのですが、このメモ帳はMacOSに付属しているMailでしか見ることが出来ないのです。メールソフトは別のものを使っているので、これだとなんとなくややこしいですし、Androidのことも考えると、そっちは全く蚊帳の外という感じです。
それで、どこにあるとも解らないクラウドなサーバを介していろんなデバイスで同じメモ帳(もしくはネタ帳)を共有出来るEvernoteは便利に違いないのです。
とりあえず使ってみる
まずはパソコンにEvernoteをインストールします。基本は無料なのですが、無料版だと月々に「どことも解らない場所にあるサーバ」に転送できるデータの量が制限されていたり、その他の機能が制限されたり、広告が表示されたりします。でもかなりのヘヴィーユーザーにならない限り転送量は超えないと思いますし、超えるぐらい使うのなら有料版の料金ぐらいは屁でもないと思いますが。(というか、いくらだったか覚えてませんが。)
インストールしてアカウントの登録などをすると使えるようになります。出てくる指示に従っていれば大丈夫な感じだったと思います。(でもユーザーIDとパスワードはいつも迷うところなのですけど。全部同じじゃ危険だし全部違うと覚えきれませんし。)
パソコンにインストールしただけの状態だと、昔使っていた何でもメモしておく一人用Wikiみたいなアプリケーションと同じ感じです。でもとりあえず何でもメモしたくなるような雰囲気は良いですね。
この時点ではまだ気付いていませんでしたが、登録するとWebブラウザ経由でも自分のノートにアクセスできるようになるので、取り敢えずインターネットのブラウザがあってネットに繋がる環境があればいつでもどこでも自分のEvernoteを使えるようになっているようです。
さらにEvernote用のメールアドレスも作られていて、そのアドレスにメールを送るとその内容がノートに登録されるようです。Mac版だとメニューバーの「Evernote」から「アカウント情報…」を選択するとアドレスを確認できました。
Mac版だけでは意図した使い方ができないので、iPod touch、iPad、Androidにインストールして一つのノートを編集してみたり。上の画像は一度に書いたようにも見えますが、ちゃんとそれぞれの末端からノートを開いて編集した結果です。
こんなふうにいろんなデバイスから一つのノートを編集できるのが一番の魅力でもあります。
文字以外が結構スゴい
上の画像はノート内に画像を保存した後に出てきたメッセージのスクリーンショットをさらにノートに貼り付けたところのスクリーンショット。意味が解りませんが、画像を貼り付けると画像内の文字を勝手に読み取ってEvernote内で検索できるようになります。
なので紙に描いてある文字などを携帯のカメラで撮影してEvernoteに保存しておけば、あとから書かれていた内容などで検索して探すことができたり。
試しに撮影して保存した写真。
検索するとこのようにキーワードがハイライトされます。
(保存しても「検索により認識されました」という通知があるまでは検索しても見つからないようです。)
もう少し使ってみる
1ヶ月ほど使ったらこのようになってきました。(LMB以外のウェブサイトのクリッピングだったりネタバレだったりするのでモザイクがかかっておりますが。)何でもメモするということでもないし、必要がなくなったら削除するのであまりゴチャゴチャにはなりませんが、ノートブックやスタックを使って整理すると便利です。
ノートブックは各ノートをテーマ別などでまとめるもの。スタックはそのノートブックをまとめたもの。上の画像では一番左の枠に表示されています。このヘンを上手く整理できるかどうかでEvernoteの良さが変わって来ると思うので、いろんな分類法を試して使いやすいようにしたいですが。
ヘンな名前が多いですが気にせずに説明すると「Materia」というのは何かを書いたりする時のネタになりそうなものを集めたノートブックのスタックということです。
そして色の違うノートブックがまとめられた「LOCALS」ですが、あの中には他のデバイスと同期されないノートブックがまとめられています。
ノートブックの名前をみると解りますが、公開するまで誰にも見せたくないこのLittle Mustapha's Black holeの各コーナー用のネタが書いてあります。どうせ公開したらパクられ放題という感じのインターネットでもあるのですが、出来れば公開前にはどこにも出したくない!ということでクラウドなサーバーにも出さないのです。
ノートブックを作る時に「ローカルノートブック」に設定すると他のデバイスでは見たり編集することが出来なくなります。これはマル秘なノートを書くのに最適です。
さらに画像や音声が満載のノートを作る時にも役だったりしそうです。画像が大量のノートをAndroid版で読み込む時に大量の3G通信とかしてしまうと大変ですし。というよりもスマートフォンならそれぐらい大丈夫じゃないの?と思われるかも知れませんが、どケチプランで契約して家のWiFiだけで通信しようとしている人もここにいるので、大丈夫じゃない場合もあるのです。
ちなみに、Android版では設定で「Wi-Fiのみで同期する」にチェックを入れると大量通信で大変な事になるのを防げそうです。
それはそうと、共有しない設定があることはそれなりに便利なのですが、逆に大公開も出来てしまうのがEvernoteらしいところでもあります。
ノートを共有するように設定すると、書いたノートの内容がそのままWebページとしてインターネット上に公開されます。元々ノートがHTMLに近いEvernoteオリジナルのXML風な形式で書かれているということなので、こういうことも簡単なのだと思いますが。
試験的に技術部ノートが公開されています。
<!-- 内容はこのBlack-holicの記事を書くためのメモだったりしますが、そのうち違うものになっているかも知れません。技術部とはLMB技術部のことで、現在のメンバーはソコノキミさん(SUZUKI Piyonicaさんのコーナー参照)一人という設定になっています。-->
Googleで検索キーワードの後に「site:evernote.com」みたいな感じにするとEvernoteでノートを公開している人のノートが沢山見つかるのですが、タダのノートではなくてホームページやブログみたいに活用している人が多いようです。
なぜそう思うのかというと、自分用のノートに第三者に向けて語りかけるような文体は使わないと思うから、というのはどうでもイイですが。
そしてもう一つ最近気付いた便利機能なのですが。Android版ではブラウザで見ているWebページの文字を選択してメニューから「共有方法」を選ぶとその中にEvernoteのノートとして保存、みたいな項目があります。
アプリ間の連携が難しいiOSでは出来ないようですが、Androidのこの機能は便利です。インターネットのブラウザ以外でもメニューに「共有」という項目があるアプリだとEvernoteに保存出来ることが多いようです。
真実はどうなってる?!
さて、ここまでけっこう褒めちぎっている感じになっていますが、こんな便利なアプリケーションが無料版でもかなり使えちゃってる、というのはなぜなのか?というところが疑問になってきます。
世界の人々がなんとなく思いついたアイディアを集めて解析してものすごい人工知能を作ろうとしているんだよ!彼らは。
もちろんウソですが、ホントだったら面白いと思います。それはそうと、やっぱりどこにあるとも解らない場所にあるサーバがどうなっているのか気になったりはします。
Evernoteに限らず、最近はデジカメの写真などをアップロードすると画像を加工できたりするWebサービスとかもありますが。便利な物は使いたいですが、人に見られたくないような写真をアップしたりした場合に、ホントに誰にも見られないようになっているのか?とか。もしかして、サービスを運営している人は、送られてくる画像をみて楽しんでいるんじゃないか?とか思ってしまう陰謀脳なのですが。
今のところメジャーなサービスは信用しても良いと思いますが、こういったサービスが増えてくるといい加減なところが増えてきたりということも考えられるので、使う側は慎重になった方が良いとも思っています。なんだかひねくれ者みたいですが、こんな意識も必要だと思っております。
あとは外出中に使う場合の通信費がもっとなんとかなると良いのですが。ただ通信費は最近のスマートフォンブームで通信量が増える一方で今の料金じゃ足りなくなるという話もあったりしますが。クラウドな技術が進歩するのに通信費が定額じゃなくなるという悪夢な近未来も、もしかするとあり得るということらしいですが。あんまり書くと関係ない事になるのでやめておきましょう。
とうことで、まさかに二回連続で本来のBlack-holicらしいフィクション以外が書かれてしまいましたが。なんかオチとかないし、台詞とかないし。いつの間にか特集コーナーなのに、作り話じゃないと落ち着かないのですが。最初の方はこんな感じでしたしね。次回は何が出てくるかお楽しみ!です。