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#189 「Special Thanks」 2020-07-09 (Thu)

ロボ的アーマチュア

 ロボというかメカかも知れませんが、人間とか動物とは違って、関節以外は動かないようなモノのをアーマチュアを使って動かす時には「Ctrl + p」で自動的にボーンを割り当てると思いどおりにはならない事があります。

 「Ctrl + p」でやると、ボーンはまさに骨で、割り当てられたオブジェクトは肉というかんじで、滑らかに動くようになるからです。ロボットっぽいモノの場合は、一つのパーツに一つのボーンという感じの方がそれらしくなります。

 そういうことをしたくて調べて見付けたのが前のページで最初に紹介した記事なのですが、ザンネンながら削除されているので、ここで追加の情報も含めて簡単にやり方を紹介するのです。


 といっても、私が使っていたのはBlenderのバージョン2.79なので、2.8が当たり前になった今となってはアレなのですが。もしかすると何かの参考になるかも知れないですし。


 先程の参考にした記事では「Ctrl + p」でボーンを割り当てた時に内部でどういう事が行われているのかを調べながらやり方を探る、という感じで書かれていました。

 以下はそれを参考にして私なりにやり方をまとめたものです。(どのぐらい詳しく書けば良いのか迷いますが、コレを書いている時点でバージョン2.8以下を使っている人は恐らく初心者ではないし、もし初心者なら2.8以上を使うべきということで、基本的なことはあまり書かずに説明します。)

オブジェクトを作る

解説用に簡単なロボットの腕(プラモデル風?)を作ってみます。上腕と前腕という感じで二つのオブジェクトです。

アーマチュアを作る

アーマチュアを作成して腕のオブジェクトの位置を合わせます。

アーマチュアには「Arm」という名前を付けておきました。

位置を合わせたら、そのままアーマチュアのエディットモードにして、各ボーンに名前を付けます。

ここでは右側のボーンに「UpperArm」、左側が「Forearm」としました。

この名前は後で使うので解りやすい方が良いです。

オブジェクトの編集

次に腕のオブジェクトを選択してVertex Groups(頂点グループ)を追加していきます。

今回はパーツごとにオブジェクトが別れているので、一つのオブジェクトを選択したらエディットモードにして、「a」で全ての頂点を選択します。

その状態でVertex Groupsの「+」ボタンで頂点グループを作成して、「Assign(適用)」します。

そして頂点グループの名前を対応させたいボーンの名前と同じにします。

画像だと、ボーンの名前と頂点グループの名前が同じ「UpperArm」となっています。


もう一つのオブジェクトも同様にして、今度は「Forearm」という名前を付けます。

オブジェクトにモディファイアを追加

オブジェクトを選択してモディファイアタブでArmature(アーマチュア)を追加。

設定項目の中のObjectをクリックするとアーマチュアの一覧(といってもこの場合は一つだけ)が出るので、先程作った「Arm」を選択。


もう一つのオブジェクトでも同じようにやります。

動かしてみる

これで設定が終わったはずなので、アーマチュアを選択してポーズモードで動かしてみます。

アームのアニメーション

大成功!

補足

このやり方の場合、頂点グループとボーンの名前を一緒にすれば良いということなので、必ずしもパーツごとにオブジェクトを分ける必要はないです。

オブジェクトが少ないとモディファイアの適用が楽になりますが、オブジェクトの編集が面倒になるとかもありますし、作るものによってやり方を変えたら良いかも知れません。


そして説明の中で英語と日本語がゴチャゴチャしててスイマセン。

やれば出来る、或いは出来たような気がする

 ということで"Ludicrous"完成記念でスペシャルサンクス、並びに初心者による中級者向け講座とか書いてしまいましたが。

 実際に作る前はモデリングして動かせばそれっぽくなるんじゃないか?という感じでしたが、それ以外にも色々とワザが必要だったり、大変な作業でした。


 最初は"Monocular"という曲の前奏部分のマンションの窓に映る人影みたいな、あの感じで影絵っぽいのをやるつもりだったのですが。

 試しに色々やっていたら、もう少し複雑なのも出来るかも知れないとか思ってしまって、大変な事になってしまったのです。


 最終的に出来上がった物の評価は自分では出来ないのですが、苦労して何かを作り上げた時の達成感というのは良いものだ、というのはいつものことですし。今回は普段とは違うことをやっていたので、大変だけど楽しいという感じでした。


 次があるのか解りませんが、あるのなら今度はまだ知らないソフトの機能を使いこなしてオリジナルな表現とかが出来るようになったら良いですね。

 その前にBlenderのバージョンアップとか、出来れば重たい処理にも耐えられるパソコンが欲しいとかも。

 今回のBlack-holicは結構大特集出来た感じですが、次回はどうなるのか。またクリスマスだったりするのはアレですので、何かやりたいと思います。