ペケファイルについて

 エックスをペケと読むと間抜けである。エックスをペケと読むとステキである。そんなことに気づいたのは、いつのことだったろうか。ペケ・ジャパン、ミスター・ペケ、プロジェクト・ペケ。ペケにはどこか魅力的な響きが感じられるのです。ペケファイルができたのもそんな理由からです。ペケファイルのコーナーはサイトの創設当時からありました。(元は隠しページ扱い)もちろん名前の面白さだけで作ってしまったので、内容などほとんどなく、更新されることもほとんどありませんでした。以後もサイトのリニューアルのたびに更新しようと試みたのですが、捜査官のメモ帳を元に話を進めるというスタイルに問題があったのか、結局一度も更新されませんでした。このページの下に公開当時の内容を掲載しています。

 公開当時の主人公はモルダー・ムスタファでしたが、現在ではその弟、モルダア・ムスタファが主人公になっています。スタイルもふつうの小説風文章に変わっています。公開以来、一度も捜査をしなかったモルダーは失踪したことしました。しかし、弟モルダアを主人公にしてからも一年以上何も起こりませんでした。モルダアも降板させるべきか、迷ったのですがもう新しい名前が思いつかないので、やめにしました。モルダアが一年以上何をしていたのかは、本編で少しだけふれられています。

 更新がなかった理由は、もしかすると本家エックスファイルへの罪悪感があるからかも知れません。じつは私、エックスファイルが結構好き。ですから、あまりにくだらない内容を書いているとなんだか悪いことをしている気になってしまうんです。そんなときには、好きだからこそやるんだ、と訳のわからない理由を自分に言い聞かせるしかありません。

 ペケファイルの目指しているのは、何も起こらず何も解決しないミステリーです。実際に話の中では何かが起こるのですが、最後まで読むと何がおきて何が解決したのか解らない状態になっている、というのが理想的なペケファイルだと思っています。みなさんがこんなコーナーを見てくれるかは解りませんが、私は飽きるまで続けるつもりです。とくに応援もいりません。誰かが見ていようといまいと、やりたいときにやって、やめたいときにやめるブラックホールスタイルはここでも変わりはないのですから。

公開当時のペケファイルの内容

モルダー・ムスタファ:F.B.l.の捜査官。エフビーアイではなくFBの後に小文字のエルでエフビーエルである。何の略かは知らない。主に×(ペケ)ファイルの調査を中心におこなっている。×(ペケ)ファイルとは、そのあまりの下らなさのために、テレビシリーズ、エックスファイルでも取り上げられないような事件に関するF.B.l.の極秘文書である。

Little Mustaphaに関する調査メモ

Apr.12 :L.C.O.Journal紙にLittle Mustaphaの写真が掲載される。現在調査中の人に寄生する小さなエイリアンとの関連は否定できない。これは忙しくなりそうだ!

Apr.13 : 謎である。Little Mustaphaの写真を載せた新聞社に出向いて聞き込みをしたところ、あの写 真を撮ったパパ・ムスタファと言う人物は実在しないことが判った。文章はAという記者の作り話であった。しかし写 真は本物である。記者Aによると、あの写真は他に投稿されて来た原稿や写 真にまぎれていたと言うのだ。封筒には送り主の名前も、消印も無かった。
写真と封筒を証拠品として持ち帰る。

Apr.14:一日中写真と封筒を眺めていたが何も判らない。夕方、お菓子を食べていたら封筒にチョコクリームをこぼしてしまった。何となく血のりに見えないこともない。犯罪のにおいだ!

Apr 15 :そうだ!イギリス行こう!
この薄暗さに、チューリップ。これは、産業革命で発達した蒸気機関の影響で一年中薄暗いイギリスに違いない。しかも向こうではガーデニングが盛んだということだ。チューリップなどざらにありそうだ。 天才的ひらめき!!

Apr 16 : 何度乗っても飛行機は恐い。酒をいっぱい呑んで寝てしまおう。
飲み過ぎて気持ち悪い。

Apr 17 : 予想外の転回。イギリスは意外と天気がいい。機関車も走ってないし、紡績工場は全部電気で稼動している。どうするモルダー?

Apr 18 : チューリップの咲いている庭を探して郊外へ。勘だけを頼りに聞き込みを始める。

(以下、マイクロレコーダーより)
男-----「Mustaphaなんてえ名前はこの辺じゃあ聞かねえな。多分、トルコあたりから来た移民だろうな、この名前は」
男2-----「この男が殺人でもしたんですか。ぶっそうな世の中だ」
若い女性-----「(私を見て走って逃げた)」
子供-----「ママなら買い物だよ。パパは仕事にいったきりずっと帰って来ないんだ。ボク、パパにあいたいな」
気の良いおばさん-----「へえ感心ねえ。庭を観にわざわざ来たの。えっ、違うの。あらいやだ。この小さな人を探してるの? でもあなた、この人の顔東洋人っぽいわよ。今はイギリスにも東洋の人は多いけど、こんな小さな人は見たことないわ。これもしかして、巨大なチューリップの生えてるところで撮ったんじゃない?」

トルコ、東洋。Little Mustaphaはヨーロッパ人ではないようだ。気の良いおばさんの家で出された手作りクッキーが甘過ぎた。おまけに紅茶が熱くて舌を火傷した。捜査に危険はつきもの、ということか?

つづく(実際にはつづいていない)