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#099 「ダー・クマタン」 2007-04-28 (Sat)

「ネー、ネー、一緒に遊ぼうよ〜」

「うわー、なんだキミは!気持ち悪い!」

「そんなこと言わずに、友達になってよ〜」

 どんなに科学が進歩しても宇宙に関する謎は謎のままである。何故かといっても仕方がない。我々はその謎を解明するための機能を持っていないのだから。それは我々を作り出した何か大きな力を持った人が決めたことだから。

 それでもなんとか抜け道を見つけて我々は宇宙に関して多くの謎を解明してきた。というか、してきたような気になっている。宇宙の始まりがどこにあって、どこで終わるのか、そんなことは科学的に証明出来たとしても誰も見ることが出来ないのだから、それは多分、妄想とか空想に過ぎない。結局、研究室で宇宙について考えるのも、テレビに向かって置かれている5千円のソファに座って考えるのも大差はないのかも知れない。

 いずれにしても解らないものは解らないのだ。解ってしまうと我々を作り出した何かは、自分自身の存在さえも否定せざるを得なくなってしまうかも知れない。もしそうなってしまうと、我々を作り出した何かは「もしかして私自身の存在は無意味なのか?」とか思ったりして、精神的に追いつめられて「それだったらこれまで私の作ってきたこのどうしようもないガラクタ達も全然意味なくね?」ということで、全てをグワッシャーンとしてしまうに違いありません。

 でもそうなることはないのです。我々を作り出した何かはちゃんと解っていたのです。その何かは我々に知性のようなものを与えてはくれたのですが、その知性はどうしようもない欠陥を含んだものでした。実はこの宇宙の謎が幼児向けのパズルよりも簡単に解けてしまうようなものだとしても、我々には元々その謎をとくための機能がないのかも知れません。


 そんな事はどうでもいいのだが、宇宙とはあまり関係ないこのLittle Mustapha's Black holeの謎を解明するのに重要な手掛かりを発見したと、Little Mustapha's Black holeのマスコットの白色矮星君から連絡が入ったのだ。(白色矮星君って誰だよ?という方もしばらく我慢してこの記事を読んでいてください。)Little Mustapha's Black holeの成り立ちや、今後の行方を考えるうえで重要な手掛かりになるかも知れないということだ。

白色矮星君-----やあ、みんな!ボクは白色矮星君だよ!

Little Mustapha-----そんなことは知ってるけど。いったいどういう事なんだ?キミは明らかに人間ぽくないからここでボクとキミが話してたりしたら、またさらに怪しい感じになってくる気もするんだけどね?

白色矮星君-----そんな事を気にしていてはいけませんよ。しかも、ボクが人間の姿をしていないからって、そんなことを言うと「マスコット差別だ!」と言っていろんな団体から圧力がかかりますよ!

Little Mustapha-----それは…ないと思うけどね。それよりも重要な手掛かりとはいったい何なんだ?

白色矮星君-----意味もなく成長し続けるこのLittle Mustapha's Black holeの謎に関することです。もしかすると、Little Mustapha's Black holeの成り立ちや終わりまでも解ってしまうかも知れないよ!

Little Mustapha-----なんだか、いろいろな謎を含んだ内容だけど、いちいちビックリマークで話を終わらせるのやめてくれないか?

白色矮星君-----それは芸風だからどうにもならないよ!というか、重要な手掛かりがやって来たから、ボクはこの辺でドロンさせてもらうよ!

Little Mustapha-----「ドロン」って…。ありゃま、行ってしまったよ…。

 白色矮星君はこのLittle Mustapha's Black holeの「成り立ちとか終わり」と言っていましたが、そんなものは私が決めるのです。私は始めたくなったから始めて、このサイトをこれまで続けて来ました。終わりはいつか解りませんが、それは多分「飽きた時」です。ですから「始まり」や「終わり」について考える必要はないのです。

「本当にそんなふうに思っているのですか?」

突然私の後ろで声がしたので、驚いて振り返ると(「やっぱりかあ」とか「またかあ」という感じもしなくもありませんが)変な生き物が立っていました。

「このサイトはあなたが思っているよりも複雑怪奇な大作戦」

変な生き物はどんよりした感じで良く解らない事を言っています。

「そんな事よりきみは誰だ?キミが重要な手掛かりか?」

「私はダー・クマタン」

「ダー・クマタン?」

「そう、私はダー・クマタン。尊敬する人はクマ○・ヨーコさんです。…ダークなユーモアでしょ?」

そう言った後にダー・クマタンは笑ったように見えたのだが本当に笑ったのかどうかは解らなかった。ダークな感じだから。

「そんなところはどうでもいいけど…」

(「やっぱりかあ」とか「またかあ」という感じもしなくもありませんが)ダー・クマタンはだらっとした感じで腰を下ろしました。ここにクマのようなものが出てくると大抵は変なことになるのです。(詳しくは#002「ザ・ベアー」参照)

ダー・クマタン-----それより、あなたは私の友達になってくれますか?

Little Mustapha-----なんで?

ダー・クマタン-----ああ、やっぱりあなたもそんな感じなんですね。みんな私の友達になってくれない。みんな私のことを気味が悪いとか、理解出来ないとか言って遊んでくれないんです。

Little Mustapha-----まず、そんなにダークな感じでテンション低いからいけないんだよ。そんなんじゃ友達にしたい感じじゃないよ。

ダー・クマタン-----へえ。友達の少ないあなたが良くそんなこと言えますね?

Little Mustapha-----ウッ。なんでキミがそのへんのことを知ってるんだ?

ダー・クマタン-----私はなんでも知っています。なぜなら私はそこら中に存在しているのですから。みんなが私のことを無視するからいけないんです。でもそんなことはどうでもいいか。私のことを調べたらいろんな事が明らかになるし、このサイトをチョー人気サイトにすることだって可能なんですけど。みんながそんな感じなら、別に私は構いませんよ。友達になってくれないのなら、これまでどおりそこら中に存在する未知の物質に戻りますから。

Little Mustapha-----キミの言っていることがイマイチ良く理解出来ないんだけどキミはつまりその…

ダー・クマタン-----ダー・クマタンです。

Little Mustapha-----そうじゃなくて、ダークマターということかな?

ダー・クマタン-----違いますよ。ダー・クマタンです。まあどっちも似たようなものですけどね。あなたみたいな心のせまい人にはそれが解らない。私はあなたのスカスカの脳の中を満たしている未知の物質なんです。

Little Mustapha-----へえ、そうなのか。ところで、キミのことを調べるとこのサイトがチョー人気サイトになるっていうのはどういうことだ?

ダー・クマタン-----そんなことは解りませんよ。私はただのダー・クマタンですから。未知の物質が自ら自分のことを説明してどうするんですか?私はダー・クマタン。調べるのはあなた方の仕事です。まあ友達になってくれないのなら調べることすら出来なくなりますけどね。

Little Mustapha-----(これはもしかするとこのLittle Mustapha's Black holeをチョー人気サイトにするチャンスなのか?でもこのダークなダー・クマタンと友達になるのはちょっとアレだなあ…。)別にボクはキミと友達になりたくないと言っているワケじゃないんだけどね。世の中には全然仲が良くないのに友達のフリをしている人たちもいるし、その逆だってあるんだしね。つまりボクがここでキミと友達になると言ったとしても、それが本当の意味で友達なのかというところは誰にも解らないわけだよ。つまり何をもってして友達とみなすかという定義みたいなものが…

ダー・クマタン-----無理しなくてもいいですよ。あなたが私と友達になりたくないと思っていることはもう解っていますから。こんなことならここに来なければ良かった…。

Little Mustapha-----ちょっと、待ってよ。それじゃあ、友達じゃないにしろキミをこのサイトのもう一人のマスコットにするというのはどう?

ダー・クマタン-----ずいぶんと思い切ったことをしますねえ。でも始めからいたマスコットの白色矮星君は私のことを嫌っていますよ。

Little Mustapha-----そんなところを気にしてるから友達が出来ないんだぞ。もしかしたら二人でマスコットとして活躍しているうちに変な友情が芽生えるかも知れないじゃないか。

ダー・クマタン-----友達のいないあなたに言われたくないですよ。

Little Mustapha-----なんか、その言い方は腹が立つなあ。じゃあ、解ったよ。キミは新しいマスコットでありボクの新しい友達だ。これでどうだ!

ダー・クマタン-----やっぱりあなたはその程度の人間でしたね。人間はすぐに騙される。ホントはあなたの友達になんかなりたくなかったんですけどね。まあ、あなたがそう言うのなら友達になってあげましょう。それからこのサイトをどんどん膨張させて誰が見ても意味不明のものにしてあげますよ。

Little Mustapha-----うぅ、この陰険な暗黒クマめぇ…!

ダー・クマタン-----ちょっと、ちょっと。それは友達に言うことではないですよ。ウフフフフ。

Little Mustapha-----うぅ…。うぅ…。キミならもう解っているかも知れないけど、ボクは今ハラワタが煮えくりかえっているのだけど。キミじゃなくてもこのハラワタが煮えくりかえってグツグツいっているのが聞こえるはずだけどね。まあ友達だから許すしかないよね…。それじゃあ友人に相談があるんだけど、行方不明のマスコット、ブラックホール君はどこに行ったか知らないか?

ダー・クマタン-----そんなことは私の知ったことではありませんよ。みんながもっと早くに私の存在に気付いていれば、私にも解ったかも知れませんけどね。私はただのダー・クマタン。やっと存在が認めてもらえるぐらいになってもいまだに未知の物質なのですから。そんなことを知るはずがありません。…ああ、そうだ。私をマスコットにしてくれるということですが、あまりに愛着がわきすぎて私のことを「ダー・クマタソ」とか書いたら私はやる気を無くしますからね。そうなった時にこのサイトがどうなるか解ってるでしょうね?

Little Mustapha-----…。…。

ダー・クマタン-----あれあれ?友達を無視するんですか?

Little Mustapha-----そうじゃなくてね。なんだかキミのことを考えていたら何とも言えない虚無感に襲われてしまったんだよ。

ダー・クマタン-----人間は未知のものに出会うと、すぐそうやって黙り込んでしまうのですね。まあ、いいですよ。私はマスコットのコーナーで誰かがやってくるまで静かにしていますよ。でも友達のあなたのところにはたまに遊びに来ますよ。というか、私はこのサイトを満たしている未知の物質ですから、いつでもあなたのすぐそばにいるということですけどね。それじゃあ帰りますね。いろいろ言いましたけど、友達になってくれて感謝してますよ。こんな陰鬱な私の友達になってくれるのは陰鬱なあなたぐらいしかいないと思っていたんですよ。…ああ、そうそう。言い忘れていたことがありました。本当はこれを言うために来たようなもんですからね。あの白色矮星君にはそのうち足が生えますよ。それから尻尾がなくなって最終的にはカエルになります。友達としてこれだけは言っておかないとね。

Little Mustapha-----なんだそれ?…おいおい、ちょっと待ってよ!カエルって?

 ダー・クマタンは私をもの凄いヘンな気持ちにさせて帰ってしまいました。でもちょっと気になることがあります。「こんな陰鬱な私の友達になってくれるのは陰鬱なあなたぐらいしかいないと思っていた」ってどういうことでしょうか?私はそんなに陰鬱なのでしょうか?

 でもよく考えるとそれは正しいかも知れません。このダークなサイトをダークな感じで更新し続けていられるのは陰鬱なダークパワーのおかげかも知れないのです。あの薄気味悪いダー・クマタンだってどこか憎めないところがあると思えるのもダークな証でしょう。実際に私はダー・クマタンを少しも嫌いになれないのです。(予想以上に絵が上手く描けてしまったということもありますけど。)もしかすると本当にダー・クマタンはこのサイトを満たしている未知のクマタンなのかも知れません。


 というか、ダークマター知ってる?しらないとダー・クマタンが悲しみます。


 次回は、「もう」なのか「やっと」なのか知りませんがBlack-holic100回記念で何かが起きます。或いは普通に特集コーナーかも知れません。