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#104 「Extinction」 2007-08-13 (Mon)

(つづき)

 Little Mustaphaが通りを見ていると、それはシュウシュウと音を立てながら近づいてきました。近づくにつれてシュウシュウという音にまじってガチャガチャという音も聞こえてきました。Little Mustaphaは何も言わず、心配そうにそれを見ていました。すると、それはLittle Mustaphaの思ったとおり彼の家の前で立ち止まると、以前にここへやって来たヘンなゲスト達と同様に勝手にドアを開けて彼の家に入ってきました。

Little Mustapha-----まずいことになったなあ。

ミドル・ムスタファ-----どうしたんですか?なんか玄関のほうからヘンな音が聞こえてきましたよ。

Little Mustapha-----さっきの音の正体がここへやって来たんだ。

Dr.ムスタファ-----それで、何がまずいことなんだ?

Little Mustapha-----せっかく「CAST」のページを新しくしたのにまた新しいのが出てきたら作り直さないといけなくなるじゃん。

Dr.ムスタファ-----なんだ、そんなことか。

ニヒル・ムスタファ-----別に出てきたら全部「CAST」に書くこともないんじゃないか?

ミドル・ムスタファ-----そうですよ。そんなことを心配するよりも何が来たんですか?

Little Mustapha-----それは、すぐに解るよ。

 Little Mustaphaの言ったとおり、部屋のすぐ外ではガチャガチャ、シュウシュウという音がしています。すぐに部屋のドアが開いてそれは中に入ってきました。ここへやって来たのは初期のSF映画に出てくるような角張った人型ロボットでした。ガチャガチャはロボットの足音でシュウシュウはロボットを動かす動力源のような物から発せられる音だったようです。ロボットはドアを閉めてそのすぐ前に座りました。

Little Mustapha-----あの…、何ですか?

ロボット-----ワタシハロボット

ミドル・ムスタファ-----解りやすいロボット的発音ですねえ。

ニヒル・ムスタファ-----それで、ロボットがここに何の用なんだ?

ロボット-----ワタシハロボット トクベツナ・ニンムノタメニ・ツクラレテ・ヤッテキタ

Dr.ムスタファ-----ほう、それは面白い。

ニヒル・ムスタファ-----なんだそれは?もしかしてこれ先生が作ったんじゃないの?こんな物を見せるためにオレ達をここに集めたんだろ。

Dr.ムスタファ-----まさか。私がこんなセンスのないロボットを作ると思うのか?

Little Mustapha-----センスとかはどうでもいいけど、先生は実際に動くロボットは作れないからねえ。

Dr.ムスタファ-----何を言ってるんだ!現在世界中にあるロボットはすべて私の研究のパクリなんだぞ!

ミドル・ムスタファ-----そんなことよりもここへやって来たロボットさんはどうするんですか?特別な任務とか言ってましたよ。

Dr.ムスタファ-----そうだなあ。もしかすると殺人サンタと戦ってくれる正義のロボットなんじゃないか?

Little Mustapha-----それなら嬉しいけど。でも季節を考えたら早すぎるよ。それにクリスマスまでここに居られたんじゃ邪魔だしねえ。今だってそこのドアはロボットさんが座ってるから出入りが出来ないよ。ちょっとロボットさん、座るんならもっと奥に座ってくださいよ。

ロボット-----ワタシハロボット トクベツナ・ニンムノ・タメニ・ココニスワッテイル

ニヒル・ムスタファ-----また特別な任務だよ。いったいその特別な任務って言うのはなんなんだ?オレ達をトイレに行かせない嫌がらせ任務なのか?

マイクロ・ムスタファ-----それは違うと思いますよ。

一同(マイクロ・ムスタファ覗く)-----なんだ、キミいたの?!

マイクロ・ムスタファ-----ちょっと!いい加減にしてくださいよ!今日はこれまでに何度も…

ロボット-----ビー!ビーッ! ジンブツ・カクニンチュウ… マイクロ・ムスタファ ソンザイヲ・カクニン ビー!ビーッ!

ミドル・ムスタファ-----なんだかロボットさんもあなたのことに気付いていなかったみたいですよ。

マイクロ・ムスタファ-----そんなことはどうでもいいんです。それよりも早く気付いてくださいよ。今日我々をここに集めたのはこのロボットをここへよこした何者かに違いないんです。

Little Mustapha-----まあ、そういわれればそうだねえ。でもそれが解ってどうなんだ?

マイクロ・ムスタファ-----誰がこのロボットをここへよこしたかによっては、このロボットが恐ろしいことを始めるかも知れないんです。

ミドル・ムスタファ-----そんなことを言っても、この角張ったロボットさんは恐ろしいことをしそうには見えませんよ。それに喋るたびに口のところがピカピカ点滅して、カワイイじゃないですか。

マイクロ・ムスタファ-----でもこれまで我々と仲良くしてきたゲスト達はみんなカワイイとは言えない感じでした。

Little Mustapha-----そういうふうに見かけで判断するのは良くないよ。とにかく、このロボットさんの主人が誰なのか聞いてみないとね。ロボットさん。あなたの主人は誰なんですか?

ロボット-----ソレヲオシエルコトハ・キョカサレテイナイ

ニヒル・ムスタファ-----なんだよ。ケチなロボットだ。それじゃあ特別な任務って言うのは教えてくれるのか?それも許可されていないのか?

ロボット-----トクベツナ・ニンム ロードチュウ…

ミドル・ムスタファ-----ロード中だって。なんだか時間がかかってますけどこのロボットさんは優秀なのかそうじゃないのか良く解りませんねえ。

Dr.ムスタファ-----それはロボットの性能だけで判断できることじゃないぞ。このロボットを動かしているプログラムを書いた人間の責任でもあるんだ。

ニヒル・ムスタファ-----知ったようなこと言って…。

Dr.ムスタファ-----なんだと!?私がこれまでに作ってきた様々な優秀プログラムの…

ロボット-----ビーッ!ロード・カンリョウ! 「ワレワレハ・コノ・サイトヲ・ケンゼンナ・ジョウタイニ・スルタメニ・ジンコウチノウツキ・ヒトガタ・ジゲンバクダンヲ・Little Mustapha's Black holeニ・オクリコム」

ミドル・ムスタファ-----なんだそれは?ロボットじゃなくて時限爆弾って言ってませんでした?

Little Mustapha-----それもそうだけど、Little Mustapha's Black holeの部分だけ発音が良かったねえ。やっぱり日本語は難しい言語なんだなあ。

マイクロ・ムスタファ-----そんなことより、みなさんもっと慌てた方が良いんじゃないですか?時限爆弾ですよ。

Little Mustapha-----そんなこと言ってもこのサイトを健全な状態にするためにボクらを吹き飛ばしたらサイト自体がなくなってしまうよ。ロボットさん、もう少し詳しく話してくれないかなあ?

ロボット-----Little Mustapha's Black holeハ・ヒトノテニヨッテ・カンリサレルニハ・キョダイカ・シスギタノダ ソシテ・ミガッテナリユウニヨル「CAST」ノ・リニューアルニヨリ・ゲンザイノ・Little Mustapha's Black holeハ・キキテキナジョウキョウニアル コノママ・ホウチシテイレバ・エイキョウハ・コノサイトナイダケニ・トドマラナイ・オソレガアル リカイデキナイ・ジョウタイノママ・サイトガヒダイカスルコトハ・ユルサレテハ・ナラナイ ヨッテワレワレハ・コノBlack-holicヲ・「CAST」ト・トモニ・バクハスルコトヲ・ケッテイシタ ソノゴLittle Mustapha's Black holeハ・ワレワレ・ロボットガ・カンリスル

Little Mustapha-----なんか、カタカナばっかりで良くわからないや。

ミドル・ムスタファ-----なんだか「CAST」を新しくしたのが良くないみたいですよ。

Dr.ムスタファ-----でも「CAST」が新しくなったからここの内容が解りやすくなったんじゃないか?

ミドル・ムスタファ-----でも、このBlack-holic自体がロボットさん達には都合が良くないみたいで。それで「CAST」もろともこのBlack-holicも爆破するみたいです。そうなるとボクらも木っ端微塵というワケですけど…

一同(ロボット除く)-----エーーーーッ!

Little Mustapha-----ちょっと、ロボットさん!そんなことをしたらロボットさんも木っ端微塵だよ!そんなことはやめて楽しく飲もうよ!

ロボット-----ワタシハ・コノ・ニンムノタメニ・ツクラレタ ココニ・キタトキカラ・カウントダウンハ・ハジマッテイル ハナシヲ・モリアゲルタメニ・カウントダウンノ・ジカンハ・ナガメニ・セッテイシテアル バクハツマデ・アト・ニフン

ニヒル・ムスタファ-----ちょっとまずいことになったんじゃないか?

ミドル・ムスタファ-----ハサミとかはないんですか?

Little Mustapha-----まさかロボットさんの中に青と赤の線を探してどっちかを切るとか、ボクにやらせる気じゃないだろうね?

ミドル・ムスタファ-----そうですけど。

ニヒル・ムスタファ-----そんな手が通じるワケないだろ!

Dr.ムスタファ-----そうだぞ。それにもしもヘンな線を切ったらその時点で爆発ということにもなりかねない。

ミドル・ムスタファ-----でもどっちにしろあと一分ぐらいで爆発するんですよ!

Little Mustapha-----一分あればいつものように奇跡的なことが起きて助かるかも知れないよ。

ニヒル・ムスタファ-----この状況じゃそんなことは望めそうにないぜ。この忌々しいロボットはこれまでここに来たヤツらとは違って間抜けなことはしないみたいだ。

Dr.ムスタファ-----与えられた任務を淡々と遂行することがロボットだからなあ。

マイクロ・ムスタファ-----みなさん。ここはいさぎよくあきらめたらどうですか?ロボットが言っていたように私達は少しやりすぎたのかも知れません。ここはこの現実を受け入れて悪あがきするのはやめましょう。ヘタに爆発を早めるよりは、あと三十秒ほどの人生を楽しみましょう。

一同(マイクロ・ムスタファ除く)-----…楽しむって、何をだよ!

 と、そんなことを言っている間に爆発の時間までもう何秒もありません。こんな感じでBlack-holic最終回なのでしょうか?それも仕方がありません。私もこの状況をなんとかする方法は思いつきませんから。もう彼らに会えなくなるのは残念ですが、きっとどこかで彼らに会うこともあるかも知れません。次の目標である200回目まではまだまだでしたが、それでもこんなに長い間Black-holicを続けることが出来たのですから、これで良いのです。

 ああ、もう時間が来てしまったようです。次のページでは走馬燈のようにこれまでのBlack-holicを振り返ってみたりするのでしょうか?


(つづく)

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