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#104 「Extinction」 2007-08-13 (Mon)

(つづき)

 あと五秒。四、三、二、一。こんな時になっても「走馬燈」は出てきません。結局「Black-holicを振り返る」すら出来ずにおしまいです。さようなら!

 と思ったのですが、なかなか爆発しません。もうどうにもならないと思って目をつぶって震えていたLittle Mustaphaたちもそこに気付いて目を開けてロボットのほうを見ました。するとロボットの横の影に何かが動いているような気配を感じました。それはずっと前からそこにいたような気もします。あるいはそこにあった影が徐々に形を成して人の目に認識できる影ではない何者かに変わったような感じでもありました。

 なんとも都合良く奇跡が起きたようです。ロボットの横にダー・クマタンが現れたのです。

ダー・クマタン-----こんな方法で解決かよ!って思ってるんでしょ?

Little Mustapha-----そうか!その手があったのか!じゃあこれからはピンチの時には正義の味方ダー・クマタンを呼べばすべて解決ということだ!

ダー・クマタン-----何を言ってるんですか。これだから人間はダメなんですよ。私はたまたまここを通りかかっただけです。そうしたら私の親友である無能なあなたが時限爆弾の解除の仕方も解らずに困っていたら、仕方なくロボットの背中にあるスイッチをOFFにしてあげたんですよ。

ミドル・ムスタファ-----そんなことで良かったんですか?

ダー・クマタン-----解りきったことです。人間というのは何も知らないから、時々イヤになりますよ。でも背中のフタを開けたからメーカーの保証は受けられなくなりませけどね。

マイクロ・ムスタファ-----ところで、聞きたいことがあるのですがダー・クマタンさんなら誰がこのロボット爆弾をここへよこしたのか解るんじゃないですか?

ダー・クマタン-----なんでそんなことを思うのですか?私はただのダー・クマタン。なんだか人間と話していると気分が悪くなりますから帰りますね。…ああ、そうだ。Little Mustaphaは私の友達になってくれましたけど、他のみなさんもそうしたかったらいつでも言ってくださいね。さようなら。

 そういうとダー・クマタンの姿は影に包まれ心の闇へと姿を消していきました。部屋には助かったうれしさと、微妙に納得のいかない空気が満ちていました。

ニヒル・ムスタファ-----なんかヘンなクマだな。

Dr.ムスタファ-----キミはあんなのと友達になったのか?

Little Mustapha-----まあ、成り行き上ねえ。しかも今回の件でまたダー・クマタンには頭が上がらない感じだなあ。

ミドル・ムスタファ-----このままだとダー・クマタンがメインのマスコットになってしまいますよ。

ニヒル・ムスタファ-----それより、主役になるかも知れないぜ。

Little Mustapha-----それは、困るなあ。

Dr.ムスタファ-----こうなったら、私がそのロボット爆弾を改造してダー・クマタンのところに行かせてやるぞ。

Little Mustapha-----それはダメだよ。ダー・クマタンっていうのはこのサイトの成り立ちに関する謎なんだから。そんなことをしたらボクらだってどうなるか解らないんだよ。それに、他のマスコット達はボクらを危機から救ってくれたりはしなかったしね。

マイクロ・ムスタファ-----みなさん、ちょっと待ってください。私は今の話を聞いていて何かとてつもない…

ミドル・ムスタファ-----それは、もういいですよ。

Dr.ムスタファ-----そうだな。今日はなんだか疲れたよ。

Little Mustapha-----それじゃあ、今日は解散にしようか。

ニヒル・ムスタファ-----それは良いんだけど、このロボット爆弾はどうするんだ?これがドアの前にあると部屋から出られないぜ。

一同(ニヒル・ムスタファ除く)-----アーッ!

 このように、ずるい方法でLittle Mustapha達は助かってBlack-holicも終わらずに済みました。「ドアが開けられない」という新たな問題に直面したようですが、この続きはありません。

 さっきだって、どうして誰も窓から外に逃げようとしなかったのか?という感じです。私もずっと考えていたのですが、そうしてしまうと話が終わってしまうので出来なかったのです。そのうち誰かがそこに気付いて一同、窓から外に出て帰っていくことでしょう。そして、しばらくするとまたここに一同、集まってヘンなことが始まるのです。ここは「特集コーナー」だというのに。

 それから、ダー・クマタン・オチはこれで最後にすべきだと思います。ダー・クマタンは強力すぎて何でも解決出来てしまいます。これを続けるとダー・クマタンよりも強い何かが登場して、それを解決するためにさらに強い何かが出てきて…、という格闘マンガ状態になります。気を付けないといけません。


 次回は「格闘ゲームでダメになる私の徹底解剖」ではありません。

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