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#124 「悪い例」 2009-05-06 (Wed)

 失敗から学ぶことが出来たなら、それは成功でもあるのさ!というのは前向きな姿勢の現れなのか、それとも負け犬の遠吠えか。ブラックホール・スタジオ(私の部屋)においてはどちらでもない。全てがマトモでなくなってしまうこの場所では、失敗も成功もなく全てはナンデモナイことでナンデモナイものなのだ。


 なんのことだか意味が解りませんが、苦労すればするだけ結果が良くなるとは限らないということかも知れませんし、そうではないのかも知れません。とにかく、私は遠い昔に使っていたピアニカを修理して演奏可能な状態にした(*1)のですが、ちゃんとした楽器として使うには「懐かしすぎる」ために、そのピアニカから懐かしさをなくそうと思い立ったのです。


*1:「直しています (RestHouse)」参照。

 それでは(小4)の私が四年三組のタナカ君のピアニカを壊していきたいと思います。壊すといっても分解するだけです。(ただし、私が何かを分解するともろい部品が折れてしまったり、小さな部品がなくなる事があるので「壊す」でもいい場合があるのです。)


 このタナカ君のピアニカをどうしようかと考えました。はじめは「中に小さなマイクを仕込んでエレキ・ピアニカにする!」というのを考えたのですが、小さなマイクの作成が上手くいかず、しかも試しに普通のマイクを近づけて行った実験の結果、マイクが指で鍵盤を押す音を拾いまくって上手くいかないことがわかったので、それは中止になりました。

 はじめの計画がダメならもうなにもすることがなくなるのですが、これではいつまでたってもタナカ君のピアニカは懐かしいままなので、一番お手軽な「色を塗り替える!」を行うことにしました。それだけじゃつまらないのでオリジナル・ブランドっぽく「イラガマン印」(*2)も付けることに。この時点ではそれがどれだけ大変なことなのかということは知るよしもなかったのですが。


*2:「イラガトップ (RestHouse)」参照。

 作るのに足りないものはとりあえずスプレーのペンキと「イラガマン印」のためにデザインナイフ、デザインナイフを使う時のためのカッター用の下敷きのアレ(ってなんていうんだろう?)です。あとは家にあるものでなんとかなるので大丈夫です。

 買わなくてはいけないものは「全ての物が100円で売っているわけではないお店」でリーズナブルに手に入ります。ペンキは本体用のメタリックブルーと黄ばんでいるプラスチック部品のための白を買いました。(メタリックのペンキは100円以上でしたが、それでも安い!)


 まずは本体部分にサンドペーパーをかけて表面を整えます。そして、白いペンキが大量に余るのが目に見えているので本体にも下塗りと称して白を塗ってみます。



 サンドペーパーで表面を削ったはずなのですが、まだタナカ君のピアニカだということが解ってしまいます。大丈夫なんでしょうか?


 この後、白ペンキが乾いたらいよいよメタリックブルーで本体を塗装です。思っていたより薄いブルーでちょっとガッカリですが、気にせずに次にいきます。今回のメインイベントになる予定の「イラガマン印」を書く作業です。


 「イラガマン印」はパソコンのプリンタでラベルを作ったりするインデックス用紙に印刷してシールにして貼り付けても良かったのですが、それだといずれはがれることは目に見えていますし、手に持って演奏するピアニカなので紙に印刷したらすぐにボロボロになるはずです。ここは塗料を使って描いていく他ありません。


 そこで思いついたのがインクジェットプリンタ用のOHPフィルムです。以前に窓をステンドグラス風にしたくてこのOHPの透明フィルムを買っていたのです。その「窓をステンドグラス風に」は大失敗で大量のOHPフィルムは余っていたのですが、今回は役に立ちそうです。


 「イラガマン印」はだいたい4色あれば描くことが出来るので、四色分と輪郭用で五個のイラガマン印を印刷していきます。


別の用途で作った下絵を流用しているので意味のないイラガマン印も印刷されていますが、使うのは一番大きいヤツです。


 印刷されたOHPフィルムを使う色ごとに切り抜いていきます。これを使ってステンシルとか多色刷り版画みたいな感じで色を塗っていきます。例えば黒用の場合は黒で塗る部分をくりぬいて、それをマスキングテープ代わりにしてピアニカに貼り付けて黒を塗れば綺麗に塗ることが出来るはずです。わざわざOHPフィルムを使っているのは塗料が染みないことと、前に描いた色を透かして見ることが出来るため作業がやりやすくなる!ということもあります。


 とにかく色ごとにOHPフィルムを切り抜いていきます。ブラックホール・スタジオ(私の部屋)が妙に暗いのと、色があまりハッキリしないOHPフィルムのせいで切り抜き作業は困難を極めます。時々失敗しますが、そういうことは100円で買ったデザインナイフのせいにしてしまいましょう。


切り抜かれたイラガマン印の輪郭部分。

 デザインナイフでOHPフィルムを切り抜く作業がどれだけ面倒かを書くのは面倒なので省略して全部切り抜き終わったらイラガマン印を書いていきます。



 位置を合わせてテープで固定します。



 輪郭用の黒を塗ってみましたが、嫌な予感がします。



 予感が的中します!



 消そうとしても消えません!

 OHPフィルムを切り抜く作業の苦労が水の泡ですが、こんなことじゃどう考えてもイラガマン印は描けないので、最大限の妥協をすることにしました。



 とりあえず、上から色を塗り直して誤魔化します。でもムラがやばくてチョームラムラです。しかも、もうどうでもいいや!となって、白と青のサンバーストになっているのにお気づきでしょうか?

 こういう汚い感じはなんとかして隠さないといけません。なので別の目的で買ってあったタトゥーシールを使うことにしました。これにイラガマン印を印刷して貼り付けたらなんとかなるのではないでしょうか。



 デザインナイフの使い方もちょっと慣れてきた感じで、けっこう細かい部分もなんとかなっていることになっています。

 あとは、これを貼り付けて全ての部品を元に戻したら見事完成!となるはずです。

 ですが、ここでお出かけの時間になってしまい、組み立ては帰ってからになってしまいました。

 しかし、私がブラックホール・スタジオ(私の部屋)に帰ってくると驚愕の真実を目の当たりにすることになるのですが、書くのが面倒になってきたので、この成功するはずのない計画は次回に続くことになってしまいました。

 マジですか?マジですよ!


 ということで、タナカ君のピアニカはどうなってしまうのでしょうか?そして私はピアニカを多用して次回のバーチャルアルバムを完成させることが出来るのでしょうか?

 全ての答えはナンデモナイ。次回書かれてもナンニモナイ。ここに書かれていることに意味を見いだすよりは人生の意味を考える方がよっぽどマシだ!ということなので、人生の意味を考えるか、次回のBlack-holicでこのタナカ君のピアニカがどうなるのかを知るかはあなたの意志にまかせます。


 なんだか、いきなり大げさです。次回のBlack-holicは明らかに今回の続きなのですが、もしかすると全然関係のないことが書かれたりするかも知れないので要注意でもあります。それでは次回のBlack-holicをお楽しみに。