イラガマン-----意外と歩いたけどやっとついたね。
ナンデ君-----そうだね。でも遠くはなかったよ。キミがなれない靴を履いてくるからいけないんだよ。それよりも、なんとなく未来感覚に反応があるんだけど...。
イラガマン-----それはボクにもなんとなく解るけど。門の向こうにはそれらしき建物はないね。

ナンデ君-----そして、お出迎え。
イラガマン-----そして、一匹増えた。お出迎えだけど、目は合わせてくれないね。

ナンデ君-----ああ、そうか。これはボクらが進むべき道を目線で示しているんだよ。
イラガマン-----本当に？
ナンデ君-----とにかく向こうへ行ってみよう。

イラガマン-----本当だ。
ナンデ君-----さっきの門はメインの門ではなかったみたいだね。
イラガマン-----そして、この場所は見覚えのある場所だ。街は変わってもこういう場所はあまり変わらないからね。
ナンデ君-----そうだね。それじゃあ、上に行ってみようか。

イラガマン-----あっ、ネコ。

ナンデ君-----ネコ仁王立ち君。

イラガマン-----それにしても、嬉しそうに瞑想しているなあ。
ナンデ君-----そうだね。憎たらしほど嬉しそうだよ。
イラガマン-----それはそうと、色々と建物があるけど、どれがどの場面に登場したか良くわからないね。
ナンデ君-----そうだね。急遽来ることが決まって予習している時間もなかったしね。このへんは「なんで？」って感じだよね。
イラガマン-----でも未来感覚でここに来ることは予期出来なかったの？
ナンデ君-----うーん、最近疲れてたしなあ。
イラガマン-----なんだそれは？全然正義の味方っぽくない言い訳だな。
ナンデ君-----キミだって、いつも居眠りばっかりのクセに。
イラガマン-----まあ、そうだけど。疲れてたらヒーローできないしね。毎日は無理だし、週末ヒーローってことにしたら良いんだよ。
ナンデ君-----それってパクりでしょ。
イラガマン-----うん、まあね。でも、この景色は見たことあるぜ。

ナンデ君-----ホントだ。これを見てここがどこなのか調べたんだしね。
イラガマン-----工事中ってところがちょっと残念だけどね。
ナンデ君-----そうだね。さっきの未来感覚はここに繋がっていたのかな？
イラガマン-----聞かれても解らないけど。

ナンデ君-----あっ、ネコ。

イラガマン-----と、思ったらボクらのすぐ隣にも。
ナンデ君-----ネコに気を取られているスキに未来感覚に反応があるよ。
イラガマン-----本当だ。イラガ感覚にも感知あり！クソぉ、今回は先に気づけなかったな。
ナンデ君-----それはどうでもいいけど、何か危険が迫ってるんじゃないの？
イラガマン-----そのようだな。

　楽しい聖地巡礼の最中だったナンデ君とイラガマンだが、彼らの特殊能力で危険が迫っていることを察知したのだった。

エムゾネス-----ハッハッハッハッ！やはりやって来たな、ナンデ君にイラガマン。
イラガマン-----...あの、どちら様で？
エムゾネス-----何を言うか？とぼけるのはやめろ！
ナンデ君-----あっ、もしかしてエムゾネスじゃない？
イラガマン-----ああ、そういえばそうだけど。なんか顔が全然違うと思うんだけど。線とか色々とはみ出したりしてるし。
エムゾネス-----そんなことはどうでも良いのだ。
ナンデ君-----どうでも良い、って言われても気になるよね。
エムゾネス-----そんなことを気にするのか。仕方ない、教えてやろう。メイクしようと思ったら鏡がなかったのだ。それだけだ。元が良いからそのくらいではいつもと変わらないと思うのだが。
イラガマン-----変わらないどころか、別人に見えたよ。
ナンデ君-----ということは、すごく厚化粧ってことだね。
イラガマン-----そういうことだな。
ナンデ君とイラガマン-----アハハハハ！アハハハハハ！
エムゾネス-----だ、黙れ！...なんでこんなところで笑われないといけないのだ。
ナンデ君-----それは鏡を忘れるからいけないんだよ。というか、コンパクトみたいなのに鏡がついてるんじゃないの？
イラガマン-----違うよ。厚化粧だから普通の化粧品じゃなくて特殊メイクの絵の具みたいになってるんじゃない？
ナンデ君-----ああ、そうか！
ナンデ君とイラガマン-----アハハハハハ！アハハハハハハハ！アハハハハハハハハ！
エムゾネス-----ぅぅぅぅ...。もぉ！ナンデ君もイラガマンも大っ嫌い！もう知らない！
イラガマン-----...あれ。イジケて帰っちゃった。
ナンデ君-----なんか悪いことしちゃったかな？
イラガマン-----そうだね。でもあっちがいきなり出てきたんだし。こういう場合、どうしたらいいんだろう？
ナンデ君-----まさに「なんで？」って感じだね。
イラガマン-----意外に乙女チックな一面があるんだな。今度あったらちょっと謝っておいた方がいいかもね。
ナンデ君-----そうだね。

　またしてもエムゾネスの待ち伏せ作戦にあったナンデ君とイラガマンであったが、偶然も手伝って危機を脱することができたのだった。
（ちなみにエムゾネスの絵は、どうしても線がグニャグニャになってしまう初代マメキャラフォンのSketchBook Xで描かれたものだ。）
　エムゾネスが帰ってしまったのだが、この先に彼らを待ち受けている危険はあるのか？ないのか？結構長くなってしまったので、後半へ続く！
　どうぞお楽しみに！