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#160 「Endgame」 2014-12-24 (Wed)

 上手くいく時には上手くいく。世の中そんなものですよ、という言葉には全く共感できませんが、もしかすると本当にそんなことがあるのでしょうか?全てのことが上手くいくなんて。しかもこんなに簡単に。

 Little Mustapha達は驚きと期待と喜びに満ちあふれた様子で玄関先にやってきた誰かに対応しました。クリスマスの日の0時ぴったりにやって来た誰か。それがサンタでないワケがありません。彼らの誰もがそう思ったいました。

Little Mustapha-----はい、どなたですか?

インターフォン-----「ハッハッハー!サンタクロースだよ!」

一同(インターフォン除く)-----やったーーーーー!!!!!

インターフォン-----「ハッハッハー!嬉しそうで何よりだよ。私も本当に嬉しいんだよ!ハッハッハー!」

Little Mustapha-----ホントですよサンタさん。さあ、鍵は開いてますから入ってきてください。

インターフォン-----それじゃあ、上がらせてもらうよ。ハッハッハー!


Little Mustapha-----意外なのかどうなのか、玄関からやって来たね。

ミドル・ムスタファ-----それもそうですが。なんか私は嬉しくて手が震えそうですよ。

Dr. ムスタファ-----ついに長年の夢が叶うのか。

ニヒル・ムスタファ-----そうだが、そろそろサンタさんがやって来るぜ。

Little Mustapha-----じゃあ、みんなで迎えましょう。


 ブラックホール・スタジオ(Little Mustaphaの部屋)の扉が開いてサンタが入ってきました。

サンタ-----ハッハッハー!メリーキュリスマース!

一同(サンタ除く)-----メリークリスマース…!



Little Mustapha-----…って。えーっと、サンタさん…でよろしかったでございますよね?

サンタ-----そうだが、どうしたんだ?いきなり不思議そうな顔して。

ミドル・ムスタファ-----いや、その。ちょっと予想と違ったって気がして。

サンタ-----ハッハッハー!そうかね。私も久しぶりだからね。顔を忘れられてしまったかな?ハッハッハー!

Little Mustapha-----それじゃあ、サンタ業を去年までのサンタさん達に代わってもらったのって随分前なんだ。

ニヒル・ムスタファ-----いや、そんなことよりも、みんな大事なことを忘れてないか?

ミドル・ムスタファ-----そうですね。サンタさんだってゆっくり出来るワケじゃないんですから。

Little Mustapha-----もう、キミ達は。そんなに焦っても良い事ないよ。まあ、でもそういうことなんで。えーと、サンタさん。リクエストしてあったプレゼントの方は…。

サンタ-----ハッハッハー!もちろん持ってきてあるぞ!

一同(サンタ除く)-----やったーーー!!

 ついに、ついにLittle Mustapha達がサンタさんから念願のプレゼントをもらうことが出来るのでしょうか?サンタさんは持っていた白い鞄を開けるとプレゼントを取り出しました。

サンタ-----それじゃあ、まずはLittle Mustaphaからじゃ。これはキミにキュウリのアルトサックス。

Little Mustapha-----…?!

サンタ-----そして、次はミドル・ムスタファ君に、キュウリの野球盤。キュウリの消える魔球も投げられるぞ。

ミドル・ムスタファ-----…?!

サンタ-----次はニヒル・ムスタファに。キュウリのモデルガン!

ニヒル・ムスタファ-----…??!

サンタ-----続いて、Dr. ムスタファにはキュウリの反重力リアクターじゃ。

Dr. ムスタファ-----…??!!

サンタ-----そして、さいごは…。ああ、いたいた!マイクロ・ムスタファにはキュウリの横溝正史全集じゃよ!ハッハッハー!

マイクロ・ムスタファ-----…。

一同-----…。

一同-----…。

一同-----…。

サンタ-----どうしたんじゃ?みんな黙ってしまって。

ニヒル・ムスタファ-----これって、なんかの冗談だよな?

サンタ-----ハッハッハー!冗談なんかじゃないぞ。みんなキュウリが大好きなんだ。メリーキュリスマース!

Dr. ムスタファ-----ああ、なんてことだ…。

ミドル・ムスタファ-----どうしてこんなことが起きるんですか?ボクらはキュウリのプレゼントなんてリクエストしてませんよ?

サンタ-----それはどういうことじゃ?今日はみんなでキュウリをもらって幸せになる日なんじゃが?

Little Mustapha-----なんかおかしなことになってきたけど…。

 その時です。どこからともなく謎の音が聞こえてきました。

謎の音-----ハッハッハッハッだワン…!

Little Mustapha-----あ、この声は犬サンタ!

謎の音-----ハッハッハッハッだワン…!

ニヒル・ムスタファ-----おい、どこにいるんだ?出てきてこの状況を説明しろよ!

謎の音-----ハッハッハッハッだワン…!

ミドル・ムスタファ-----犬サンタさん、あなただと言うことは解ってるんですから、出てきてくださいよ。

謎の音-----ハッハッハッハッだワン…!

Dr. ムスタファ-----どうして出てこないんだ?

サンタ-----出てこない、っていっても、これはその機械から出てる音じゃないか?

謎の音-----ハッハッハッハッだワン…!

Little Mustapha-----アッ、ホントだ。これってもしかして着信音?

ニヒル・ムスタファ-----そうみたいだが。

電話機-----ハッハッハッハッだワン…!

ミドル・ムスタファ-----どうするんですか?

Little Mustapha-----このままじゃうるさいし、出てみるしかないよ。

電話機-----ハッハッハッハッだワン…!


Little Mustaphaがハンズフリーモードで電話に出ました。いつものことですが、そうしないと話が解りづらくなるからです。


Little Mustapha-----はい、もしもし?

電話機-----「あ、注文お願いします。半分に別れてるヤツで、プンガ・アンド・チーズとミレルーク・スペシャル。Lサイズで。あとピザーヤポテトも一つ」

Little Mustapha-----あの、うちピザーヤじゃないけど。

電話機-----「えっ?!違うの?…なんだよ。感じわりぃ」ガチャ!

Little Mustapha-----なんだよ今の?感じ悪いのそっちだろ?いきなり間違い電話かけてきて。

ニヒル・ムスタファ-----そんなことより、これどうするんだよ?

ミドル・ムスタファ-----そうですよ。これは大問題ですよ。

Little Mustapha-----ああ、そうだった。サンタさん、これどういうこと?何でみんなのプレゼントが「キュウリの」になっちゃったんだよ?

サンタ-----そんなことを言われても困るぞ。ハッハッハー!

Little Mustapha-----いや、困るのはコッチだけど…。


電話機-----ハッハッハッハッだワン…!

電話機-----ハッハッハッハッだワン…!

電話機-----ハッハッハッハッだワン…!

Dr. ムスタファ-----また電話だぞ。

Little Mustapha-----なんなんだ一体?

 これは予想どおりなのか、どうなのか。サンタの持ってきたプレゼントはなぜか「キュウリの」が頭についているプレゼントでした。何かがどこかで間違っています。それ以外に考えられません。

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