果たして彼らは事の重大さを理解しているのでしょうか?もしかすると結局今年もダメだったという事実を受け入れるだけで精一杯なのかも知れませんが。何も考えていないようで、意外と繊細だったりする一面もある彼ら。
でも今日はサンタの国のサンタの酒があります。今日ぐらいはそれで楽しく気楽にしていても良いのかもしれません。
Little Mustapha-----はい、お待たせいたしました。サンタの国のサンタの酒にはどんな料理も合う、ってことで適当に作ってきましたが、タダの焼きそばでございます!
ミドル・ムスタファ-----なんかタダの焼きそばだけどスゴく嬉しい気がしますね。
ニヒル・ムスタファ-----そうだな。なんか初めてまともな料理を見た気がするぜ。
Little Mustapha-----でも、これ蒸したらもっと美味しいと思うんだけどなあ。まあ、とにかく今年は恐い思いをしなかったってだけでも良かった、ってことで。また乾杯で飲み直しだよ。せーの…!
一同-----メリークリスマース!
ということで、またいつもの調子になって来ました。
Little Mustapha-----それにしても、あれだよね。「キュウリの」シリーズはスゴかったな。
ミドル・ムスタファ-----これはやっぱり食べるキュウリなんですかね?
Dr. ムスタファ-----そりゃそうだろ。これはどう考えても反重力リアクターとしては使えないぞ。
ニヒル・ムスタファ-----ホントにそんなものがあるのなら、って事でもあるけどな。でもマイクロ・ムスタファのそれは…。
マイクロ・ムスタファ-----ええ。これはどうやら実用性がありそうです。ただし書いてある文字が我々の文字と違うので「キュウリの横溝正史全集」は読むことが出来ません。もしかするとこの言語を研究したら面白いのかも知れませんが、キュウリじゃ何日も保ちませんからね。
Little Mustapha-----それよりも、そのキュウリの横溝正史全種って、どうやって読むの?
マイクロ・ムスタファ-----それは、こうですよ。このキュウリのこの部分をこうすると…、ほら。
Little Mustapha-----おぉ!そんなふうになってるのかぁ!もしかして、ボクのアルトサックスも…、いや、これは無理だな。
ミドル・ムスタファ-----何を一人でブツブツ言ってるんですか?
Little Mustapha-----いや、これは失礼。というか、今日も色々あったけど、いつもみたいに大ピンチじゃなかったし、ちょっとマッタリしてしまうよね。
ニヒル・ムスタファ-----それはそれで良いと思うぜ。なんか久々に静かな年末って感じもするな。
ミドル・ムスタファ-----こういう時って街はどうなってるんですかね。今まではメチャクチャになって最後はサンタの酒をがぶ飲みして、最後は全然覚えてないとか、そんな感じでしたが。
Little Mustapha-----それじゃあ、その辺はマイクロ・ムスタファ君に意見を聞いてみようか。
マイクロ・ムスタファ-----なんですかそれは?テレビを見ようという意見は私が言わないといけないことになっているのですか?
Little Mustapha-----まあ、流れというのがあるからね。流れというか様式美とでもいいましょうか。
ミドル・ムスタファ-----そうなんですよ。何も考えずにテレビをつけたら大変な事になっていた、ってことだと後悔したりしそうですしね。
ニヒル・ムスタファ-----というか、みんなテレビ見てみたいんだったらつけたら良いんじゃないか?
マイクロ・ムスタファ-----そうですね。それじゃあ、テレビをつけてみましょうよ。
Little Mustapha-----じゃあ、つけましょう。エイ!…つけ!…つけ!…!
ミドル・ムスタファ-----というか、電池の換えはないんですか?
Little Mustapha-----あるけど、完全になくなるまで使わないと資源の無駄だよ。
ニヒル・ムスタファ-----なんかキミがリモコン振り回してるエネルギーの方が残ってる電池のエネルギーよりも大きい気もするぜ。
Little Mustapha-----そんなこと言っても…。アッ、ついた!
最近テレビの面白さを再認識したからか知りませんが、珍しくこの時間にテレビがつけられました。すでに深夜のダラダラした時間帯になっているのですが、画面に映されたのは予想と違う番組でした。
スタジオのキャスター-----深夜のダラダラした番組の時間ですが、このまま夕方の情報番組クリスマススペシャルを続けます。そして…えーと、ここでお知らせがあります。この番組ではインターネットで視聴者の意見を投稿していただいて、画面上に表示していましたが、あまりにも多数の意見が投稿されたため、フィルターの処理が追いつかない状態になっております。そのため、画面の隅には放送禁止用語が表示されまくっている状態になっています。みなさま、どうか画面の隅は見ないようにお願いします。繰り返します。画面の隅は見ないようにお願いします。それでは、ここで緊急で駆けつけてくれた特別ゲストの登場です。元人気女子アナであり、現在はウッチーのリコール社の社長でもある内屁端さんです。
社長の内屁端-----こんばんは。内屁端です。
スタジオのキャスター-----内屁端さん。これまでの様子は内屁端さんもご存知かと思われますが、どうしてこのような事態になったのだと考えていますか?
社長の内屁端-----はい。こちら現場の内屁端です。そうですね。最近の女子アナは私のようにガーッとかバーッとかいう気の利いた表現を出来なくなったのがいけないのだと思います。そういう表現を使わずに言葉で意見を言うことが災いの原因なのでぇす。
スタジオのキャスター-----そうですか。…あっ、すいません。ここでいったんCMが入ります。現場からの続報はCMのあと!
ニヒル・ムスタファ-----なんだこれは?
ミドル・ムスタファ-----予定を変更して延長してるんですかね?というか、夕方の番組なのに、スゴい延長ですよ。
Dr. ムスタファ-----まあ、アレだな。夕方の情報番組も三年っていうだろ。
ニヒル・ムスタファ-----やっと変なことわざが出たと思ったが、それはいまいちだな。
Dr. ムスタファ-----イマイチもなにも、これはちゃんとしたことわざだからな。
ニヒル・ムスタファ-----違うだろ…。
と、ここで意外な展開が。もう深夜なのにいきなり玄関のインターフォンのボタンが押されて「ピンポ〜ン♪」という音がしました。
予想してなかった音がいきなりしたので、一同驚いてビクッとなったのですが、それぞれがチョット恥ずかしいので誰もそこには気付かないフリをしている、というのはいつもの展開。
それはともかく、Little Mustaphaが立ち上がってインターフォンに対応しました。
Little Mustapha-----はい、どちら様でしょうか?
インターフォン-----「はい、こちら現場のオットリ系新人女子アナの腹パンこと腹屁端でよろしかったでしょうか?」
Little Mustapha-----よろしかったでしょうか?って。もしかして、あの腹屁端アナですか?
インターフォン-----「そのようです。そして今私は助けを求めてこのインターフォンを押したのですが、私は助けられるのでしょうか?」
Little Mustapha-----何をいってるのか意味が解らないけど…。
インターフォン-----「アッ、それは失礼いたしました。実は私、先ほどグルメリポートの続きを行っていたのですが、先輩の内屁端アナから緊急の応援要請があって駆けつけたのです。しかし、敵勢力の攻撃が激しく、私が到着する前に内屁端先輩の勢力は退却。そして、運の悪いことに敵勢力はそこに近づいた腹パンに気付きこちらに攻め入ってきたのです。それでここまで逃げてきたのですが。ここでお願いがあるのですか、私を助けていただけるでしょうか?
Little Mustapha-----助ける、って意味が解らないし。いったい敵って誰なんですか?
インターフォン-----「あなたはこの時間まで起きていたのにテレビを見ていなかったのでしょうか?敵とはもちろん女子会軍団です!」
Little Mustapha-----女子会?!
インターフォン-----「あっ、もう女子会が向こうの角のところまで来てしまいました。早く助けてください」
Little Mustapha-----そんなこと言われてもなあ。
Dr. ムスタファ-----だが、レディーに助けを求められて何もしないのもあれだぞ。
Little Mustapha-----ここでそんなことを言う?うーん…。まあ仕方ない。待っていてください、今そっちに行きますから。どうやらここでボクの必殺「鶏卵軟骨拳(けいらんなんこつけん)」を披露することになりそうだ。
インターフォン-----「早くきてくださぁい…キャー!やめてぇ…!(うるせえんだよ。ママ友なめると痛い目にあうんだぞ、こら…)」
Little Mustapha-----うわ、なんかヤバい事になってない?
ミドル・ムスタファ-----そうですね。これは出ない方が良さそうです。
インターフォン-----「(ギャー…)ハッハッハッハ!あんた達、久しぶりだね」
Little Mustapha-----あれ?この声は、どこかで聞いたよな。
インターフォン-----「(キャー、助けてぇ…)(うるさいねえ、さっさと向こうの世界に放り込んでおきな!)…そうだよ、ウンチッチ。地獄では世話になったわね」
Little Mustapha-----アッ!やっぱり。インチキ占い師のアヴェ・カズコだな。
インターフォン-----「そうだよ。あんた、なんで名前をウンチッチにしないのさ?」
Little Mustapha-----というか、そのネタもう古すぎて誰も解んないんだし。それよりも、なにしてるんですか?
インターフォン-----「そんなものはテレビを見ればわかるはずだ。今私は地獄の女子会のボスなんだよ」
Little Mustapha-----なんだそれ?
インターフォン-----「近いうちに全てが私の思い通りになるんだよ。だからあんた達も余計なことすんじゃないわよ!」
Little Mustapha-----余計な事って?!
インターフォン-----「そんなことは解りきってんじゃないのよ。…(総帥!もうすぐ時空の門が閉まります!)(解ってるわよ、すぐに行くから待ってなさいよ!)それじゃあ、私は行くからね。あんた達も助かりたかったら何をすべきかちゃんと考えると良いよ」
Little Mustapha-----ええ?!どういうこと?
何が起きたのか解りませんが、それきりインターフォンからは何も聞こえなくなりました。外は冬の夜の静けさで満たされているようです。
Little Mustapha-----なんだよ今の?
ニヒル・ムスタファ-----なんていうか、あの人がいたか!ってことだよな。
Dr. ムスタファ-----確かに何度か登場してたな。あのカズコって人。
ミドル・ムスタファ-----それよりも、さっきの「鶏卵軟骨拳」ってなんですか?
Little Mustapha-----ああ、あれ?あれはボクの編み出したカンフーの型だよ。
ニヒル・ムスタファ-----というか、それどう考えても弱そうだろ?
Little Mustapha-----いやいや、キミもアマちゃんだな。一見弱そうなところで敵が油断する。なんていうか酔拳のパクりかも知れないけどね。でも酔拳よりも難しいのは「鶏卵」と「軟骨」をどうやって表現するか?ってところだよね。これを完全に習得するには10年の修行が必要とされている!
マイクロ・ムスタファ-----…あの!ちょっと。そんなことを言っている場合ではありませんよ。
一同(マイクロ・ムスタファ除く)-----うわぁ、ビックリ!マイクロ・ムスタファがちょっと興奮した感じで大きい声を出したぞ!
マイクロ・ムスタファ-----ええ、これは恐ろしいことです。…これは恐ろしいことなんです。…。
一同-----…。
(つづく)
ということで、マイクロ・ムスタファが何かに怯えたところでこの話は終わってしまうのです。なぜってこのまま続けてもマイクロ・ムスタファは何に怯えているのか漠然としすぎていて解らないので書いても仕方がないからです。そしてこの日は何事もなく終わるのでしょう。漠然とした不安を残して。
しかし、なによりも恐ろしいのは、プレゼントをもらって終わりになるはずのサンタネタだったのに、新たなミステリーの序章になってしまったというところです。そうなのです。Little Mustapha達がプレゼントを貰えるかどうかに関わらず、このシリーズは続けないといけないような、そんな取り返しのつかない状態になっているのです。
これは恐ろしいことなんです。ホントに。
そして、話の途中にBlack-holicとは関係のない何かの予告が密かに挟まれていたことに気付いたキミはエスパー!
では、次回は年内の更新を目指したいところだが、結局年明けになりそうな特集かも知れません。お楽しみに!