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#160 「Endgame」 2014-12-24 (Wed)

 クリスマスというのは、それらしいムードがあればそれで良いものなのかも知れません。その前にこれはある宗教のお祭りなのですが、どうして現在のように自由参加のイベントになってしまったのか?

 いずれにしても、このクリスマスのムードは嫌いな人はあまりいないかも知れません。それは子供の頃の思い出。長い二学期の終わりとプレゼントが貰える日が同時にやって来る。そんな記憶がクリスマスを特別なものにしているとも思えます。

 彼らにとってはそんなことはどうでも良いのかも知れませんが。留守番電話機のせいでペースを乱されたLittle Mustapha達ですが、急いで作った食べ物を並べてそれなりのクリスマスムードが出てきたところで、やっと本格的にクリスマスパーティを始めることが出来るようです。

Little Mustapha-----さてと。色々あって時間がかかったけど、ここでやっとクリスマスパーティという事になりそうだね。とりあえず留守番電話を確認するけど、メッセージが残されている事を示すランプは点滅してないし、問題はナシ!と。

ミドル・ムスタファ-----まあ、それはそうなんですが…。これ何ですかね?

Little Mustapha-----これって?

ニヒル・ムスタファ-----なんていうか、宇宙食みたいな感じなんだが。これ食べられるのか?

Little Mustapha-----ああ、これのことか。まだあんまりネタにしてなかったけどね。前回はハラペーニョで盛り上がったけど、そんなものよりももっと素晴らしい食材に気付いた、ってことだよ。

ミドル・ムスタファ-----食材っていっても、全部ペースト状になってて、なんだかワケが解りませんが。

Little Mustapha-----見た目はちょっとアレかも知れないけどね。でもそれぞれの器にはそれぞれ違った宇宙が広がっているんだよ。

ミドル・ムスタファ-----なんでそんなにスケールの大きい話になっちゃうんですか。

Little Mustapha-----じゃあ、スケールを小さくして説明するけど。それぞれにウニの味、マグロの味、タマゴサンド風味、さらにはプリンの味。その他諸々、何でもござれ!ってことだよ。

ニヒル・ムスタファ-----言ってる意味は全然解んないけど、もしかしてアボカドか、これ?

Little Mustapha-----さすがはニヒル・ムスタファ。以外とそういうところは詳しかったりするんだよね。

ミドル・ムスタファ-----そうなんですか。そういえばアボカドがどうの、って前にも言ってましたけど。あなたは一つの食材にハマるとそればっかりになるからいけないんですよ。

Dr. ムスタファ-----でも揚げ物にハマってた時にはちょっと豪華な感じがしたけどな。あれはパーティっぽかったぞ。

Little Mustapha-----いや、最高の食材を使ってるんだし、今回だってパーティだよ。

ニヒル・ムスタファ-----何をもってして最高の食材なのか解らないけど。どうせあそこのスーパーで買ったんだろ?とにかくそろそろ始めようぜ。食べるものがこれしかないなら、これでガマンするしかないしな。

Little Mustapha-----まだ食べてもいないのに、ガマンとか言って。まあ、まだ別のものもあるし、それはあとのお楽しみってことで。まずはアボカド食べたらきっと大興奮なんだけど。まあ、そう言うことなら早いとこ乾杯した方が良いしね。ここで乾杯音頭で乾杯!といきたいところだけど、乾杯音頭はいまいち不評なので、普通に乾杯したいと思います。ということで、せーの…!

一同-----メリー・クリスマース!

 いつもの調子になってきたLittle Mustapha達ですが、あの留守番電話機の件がなければこれはプレゼントが貰えるような雰囲気でもあります。しかし、いつでも何かが気になって仕方ない人もいます。それに、いつものように外で何が起きているかが何も書かれていないのも気になって来ました。もちろん、そういう事を一番気にする人が気にしないワケはありません。


マイクロ・ムスタファ-----あの、ちょっと良いでしょうか…?

一同(マイクロ・ムスタファ除く)-----はい、どうぞ。

マイクロ・ムスタファ-----えぇっ?!良いんですか?普通に喋っても?

Dr. ムスタファ-----なんて言うか、あれだしな。

Little Mustapha-----そうなんだよね。落ち着かないというか。気になるというか。ソワソワした感じだからね。キミのその一言を待っていたとも言えるかな。

マイクロ・ムスタファ-----そうなんですか。でも、そんなふうに言われると言いづらいですが。これはいつもの事ですが…。

ニヒル・ムスタファ-----テレビが見たい、って事じゃないか?

マイクロ・ムスタファ-----まあ、そうです。もしかしてみなさんもそう思っていましたか?

ミドル・ムスタファ-----そんな感じでしたね。

Little Mustapha-----今回は慌てて書いてるからね。外の様子がどうなってるのか?とか全然考えてなかったし。

ミドル・ムスタファ-----慌てて書いてる、って何ですか?

Little Mustapha-----いや、それはコッチの話だから気にしない。とにかくそうと決まったらテレビをつけてみようか?…いや、もしかして、テレビをつけて変な事が起きていたらどうなるのか?って事でもあるのか?

ミドル・ムスタファ-----いつもそんな感じですけど。今日はもうすでにあの留守番電話機の箱を開けてますし。その流れでいくと、何も起きていなければそれで良いし、何か起きていたら対処するという事になるんじゃないですか?

Little Mustapha-----それもそうか。ということでテレビをつけることに意義のあるものは名乗り出よ!

Dr. ムスタファ-----なんか今日はことわざが多いな。

ニヒル・ムスタファ-----ことわざなんて誰も言ってないぜ。Little Mustaphaが変な話し方するとややこしくなるな。

Little Mustapha-----それは失礼。でも異論はないようだからテレビをつけようか。…というか、これ大丈夫かな?…よいしょ!…ハッ!…ッ!…!

 前回のLittle Mustapha's Black-hole開設記念日のパーティの時よりもリモコン電池の残量がさらに減ったようですが、苦労の末にテレビをつけることが出来ました。テレビをつけるといつものように夕方の情報番組がクリスマスムードで放送されていました。


スタジオのキャスター-----…さて、今日はクリスマスイブです。各地で様々なイベントが行われているようですが、ここで暫定人気女子アナのウッチーこと内屁端アナからクリスマスリポートです。それでは現場のウッチー!

内屁端-----はい。こちら現場のウッチーでぇす!みなさん、ここがどこだか解りますかぁ?

スタジオのキャスター-----ずいぶんと賑やかですが。レストランの…

内屁端-----大ハズレです!私が今いるのはクリスマス限定の女性専用イタリアンレストランです。

スタジオのキャスター-----イタリアンですか。

内屁端-----そうなんです。普段はタダのイタリアンですが、クリスマス期間だけ女性専用となっているのです。今日も大勢の女性が集まって、大女子会が開催されていまぁす!それでは少しお話を聞いてみたいと思いまぁす!…すいません。ちょっとお話良いですかぁ?今日はどういった集まりなんでしょうか?

女子会その1-----近所のママ友のあつまりです。

内屁端-----つまり、あなた方は最近流行の「炊事洗濯女子」ですね。ママ友ということはお子様はどうしているのでしょうか?

女子会その1-----今日はパパにまかせて来ました。

内屁端-----みなさん、聞きましたかぁ?なんと子供をパパにまかせきりです。あなたはクリスマスに放置される子供の気持ちを考えた事があるのですか?

女子会その1-----えっ…?!えーっと…、その…。

スタジオのキャスター-----あの、ウッチー?そろそろ次へ…。

内屁端-----そうでした。クリスマスだというのに、もっと楽しい話をしないといけませんでしたね。それではこちらの方に話を聞いてみましょう。今日はどんな集まりなんですかぁ?

女子会その2-----会社の友達と、その友達の友達みたいな。

内屁端-----見たところ、あなた方は今流行の「三十代独身女子」ですね?

女子会その2-----あ、はい…。そうです。

内屁端-----今年も女友達と過ごすことになりましたね。

女子会その2-----…。でも毎年これが楽しみですから。

内屁端-----そう自分に言い聞かせているんですね?虚しくなりませんかぁ?

スタジオのキャスター-----えっと、ここでいったんCMです!

Little Mustapha-----ということで、今年のウッチーはかなりアグレッシブだったようだけど。

ミドル・ムスタファ-----アレじゃあ苦情が殺到しますよ。

Dr. ムスタファ-----まあ、思ったことをそのまま言うっていうのは、時に痛快でもあるんだがな。

ニヒル・ムスタファ-----でも、それなりのリスクは背負わないといけないぜ。

Little Mustapha-----それで、マイクロ・ムスタファの感想は?今日は無事にプレゼントが貰えるのでしょうか?

マイクロ・ムスタファ-----まあ、今のところ大丈夫なんじゃないでしょうか。まさか女子会が襲ってくるとか、そんなこともないでしょうし。

ミドル・ムスタファ-----女子会が襲ってくるって何ですかそれは?

マイクロ・ムスタファ-----いや、冗談ですから気にしないでください。

Little Mustapha-----冗談は解ってるけど。でもそうやって言ってるとホントに女子会が襲ってくるかも知れないからね。口には気をつけてくれたまえ。

マイクロ・ムスタファ-----そうでしたね。

ニヒル・ムスタファ-----そうだぜ。いつもそういうところから話がややこしくなってくるんだからな。サンタとプレゼントに集中。

一同-----サンタとプレゼントに集中!

 なぜか怪しいかけ声と共に再び乾杯をしてLittle Mustapha達は飲み直すようです。果たしてサンタがやって来るまでこのまま何事も起こらずにすむのでしょうか?

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