早くも今年のクリスマスはプレゼントが貰えないかも知れない、という危機に直面しているのですが、Little Mustapha達はとりあえず飲み始めてしまいました。そして、結構なペースで酒が減っていきます。
Dr. ムスタファ-----…ということでな。人工衛星なんかはピラミッドの時代から飛んでることになるんだな。
ニヒル・ムスタファ-----そんな証明できないようなことはいくらでも言えるぜ。
Little Mustapha-----そうかも知れないけどね。まあ、Dr. ムスタファのこんな話題が出てくるのが早すぎる気もするよね。
Dr. ムスタファ-----急いで飲んで急いで酔えばなんとかなるかも知れないからな。
ミドル・ムスタファ-----ホントにそうなら良いんですけど…。
Little Mustapha-----やっぱりこの辺で現実と向き合わないといけないのかな。それとも、心の準備ついでにテレビを見て街で変な事が起きてないか確認する？
マイクロ・ムスタファ-----その必要はないんじゃないでしょうか。もう我々の心の準備は出来ていますよ。そうですよね？
ニヒル・ムスタファ-----まあ、そうだな。
Dr. ムスタファ-----なら、聞いてから飲み直しか。毎年同じような酒を飲んでるな、私達は。
Little Mustapha-----でも、ちょっと待って。そんなに悲観したらダメだよ。このメッセージを聞くまでは何が録音されてるのか誰にも解らないんだし。これは言ってみれば、プレゼントは半分死んでるって状態なんだよ。
Dr. ムスタファ-----おお、それは科学的だな。
ニヒル・ムスタファ-----適当な理屈に誤魔化されてるぜ。
ミドル・ムスタファ-----でも、もしかして、プレゼントと関係のないメッセージかも知れませんし。希望は捨てない方がイイですよね。
Little Mustapha-----そうそう。いつも前向きでいないと、イイ事なんて起こらないんだから。ということで、みんな喜ぶ準備もしつつ、メッセージを再生してみようじゃないの。
いよいよ留守番電話に残されたメッセージを聞くことになりました。今回のメッセージはコレまでと違って、ちゃんと着信があった後に残されたものでした。
果たして何が録音されているのでしょうか？
留守番電話機-----ピーーッ。３ケンノ…メッセイジ・ガ・アリマス。…ホントハ・４ケン・ナンジャ・ナイカ？ト・オモウカタハ・１ヲ。アルイハ、５ケン・ナンジャ・ナイカ？ト・オモウ・カタハ・２ヲ。ソノママ・サイセイスル・ナラ・ソノママ・オマチ・クダサ…ゴゴ…ゴゴゴゴ…。サイショノ・メッセイジ！
「あれ、お出かけですかね？私はサンタなんですけど。プレゼントの件で電話したんですが。あなた達は今年もプレゼントはもらえません。何故って、そんな簡単にもらえたら話がつまらないですからね。なんていうか、話が盛り上がるようにあなた方に気を遣ったってことですかね。これぞまさに忖度ロース！なんちゃって。それじゃ、メリークリスマース」
ピーーッ！メッセイジ・オワリ！！
ニヒル・ムスタファ-----おいおい、これはどういうことだ？
Little Mustapha-----これって、ホントにそういうことなの？
ミドル・ムスタファ-----聞かれても解りませんけど。ホントにサンタが電話してきたってことなら…。
Little Mustapha-----でも今はあのイケメンのサンタ君がメインのサンタさんだし。だいたい、「忖度ロース」って、今年やるようなネタじゃないよ！
ニヒル・ムスタファ-----去年ならギリギリセーフだったかも知れないがな。
Dr. ムスタファ-----良く解らんが、結局プレゼントはもらえないのか？
Little Mustapha-----そんな気がするけど…。
マイクロ・ムスタファ-----でもちょっと待ってください。
ニヒル・ムスタファ-----なにかプレゼントが貰えそうな手掛かりがあったのか？
マイクロ・ムスタファ-----いや、そうではなくて。メッセージはまだ二件残ってるはずです。
Little Mustapha-----そうだったか。いきなりショッキングな内容だったから忘れてた。もしかすると、一件目はあのギャグが言いたかっただけで、二件目以降でホントはウソでした、って事になるはずだよ。それじゃあ、ピッ！
留守番電話機-----２ケンノ…メッセイジ・ガ・アリマス。…ホントハ・３ケン・ナンジャ・ナイカ？ト…ピーーーッ！
「まだ飛行機やヘリコプターのない時代になぜサンタが空を飛ぶソリに乗ってやって来るという発想が生まれたのか？それは誰かの想像の産物ではなく、彼らは実際に空を高速で移動する物体を見たのである。そして当時の人間がそれをソリに乗ったサンタクロースであると書き記した。だが実際に彼らが見たものはなんだったのか？人のようなものを乗せて、空を高速で移動できる物体。それが飛行機やヘリコプターでないとすると、それは当時の人類よりも進んだ科学技術を持った種族によって作られた可能性があるのだ。そして、彼らがプレゼントを持って個人の家にやって来るなどということは考えられるのか？…その可能性は極めて低いだろう」
ピーーーッ！メッセイジ・オワリ！！！
Little Mustapha-----なんだこれは？
Dr. ムスタファ-----ずいぶん科学的な内容じゃなかったか？
ニヒル・ムスタファ-----先生を科学的に騙すのは簡単そうだな。
ミドル・ムスタファ-----それよりも、これはどういう事なんですかね？結局プレゼントは貰えないってことですか？
Little Mustapha-----いや、そんなことは許されないよ。だって、ボクらはちゃんと正規のやり方でプレゼントをリクエストしたんだし。今回は自己責任ってことで各自がちゃんと書いたし、より確実なんだから。
ニヒル・ムスタファ-----じゃあ、なんでこんなメッセージが残ってるんだ？
Little Mustapha-----それは…。そんなことは三件目のメッセージを聞けば全て解決さ！それじゃ、ピッ！
留守番電話機-----３ケンノ…メッセイジ・ガ・アリマス。…ホントハ・４ケン・ナンジャ・ナイノカ？ト・オモウ・カタハ・１…ヲ！５ケン・ナンジャ…ピーーッ！
「やあ。このクソみたいなクリスマスはまるでDos攻撃を受けたウェブサーバみたいじゃないか？脆弱性はどこにでもある。それはコンピュータープログラムの中に限ったことじゃないんだ。見付けさえすれば脆弱性を修正するのは簡単なことさ。だが、間違った人間に見付けられたらオシマイ。ウイルスがそいつを気付かれないように招き入れる。そこでトロイの木馬を仕掛けるのか？それともバックドアか？そうさ。鍵のかかってない扉。さらにバックドア。キミ達のいる場所はまるで修正されることのないソースコードさ。そして、キミ達というマルウェア。だが、こうとも言える。全てはあの扉をこじ開けるために仕掛けられたスクリプトだったと。クリスマスがあることも、キミ達がそこにいることも。最後にはカーネルパニック。全てオシマイさ」
ピーーーッ！！！メッセイジ・オワリ！！！
Little Mustapha-----これって、なんか「MR.ROBOT」吹き替え版みたいだね。
Dr. ムスタファ-----で、何が言いたかったんだ？今のメッセージは。
ミドル・ムスタファ-----なんだか色々と用語が出てきましたけど、落ち着いて考えると何を言ってたのか意味不明ですよね。
Little Mustapha-----話し方はニヒル・ムスタファに似てたね。もしかしてニヒル・ムスタファは意味を理解してたりしないの？
ニヒル・ムスタファ-----オレに解るワケないぜ。
マイクロ・ムスタファ-----しかし、そこは重要なところかも知れませんよ。
Little Mustapha-----それはつまり、そろそろテレビを見るってこと？
マイクロ・ムスタファ-----違います。メッセージの内容についてですが。三つ目がニヒル・ムスタファの話し方に似ていたって言いましたよね。そこで、二つ目のことを思い出すと、あのメッセージはどことなくDr. ムスタファが話すような内容と似ていましたよね。
Dr. ムスタファ-----科学的だったからな。
ニヒル・ムスタファ-----そうじゃなくて、インチキくさいってところじゃないか？
マイクロ・ムスタファ-----まあ、そこはどっちでもイイですけど。私が思うに、それぞれのメッセージは我々一人一人の個性を反映しているんじゃないか？ということです。
Little Mustapha-----じゃあ、最初の忖度ロースっていうのは？あのギャグはボクではないな。
ニヒル・ムスタファ-----まあキミが言っててもおかしくはないが。全体的には違う気もするな。
マイクロ・ムスタファ-----重要なのはギャグの部分よりも、状況を見て気を遣ったという部分。そういうことをしないようでしているのは、ミドル・ムスタファだと思うんです。
Little Mustapha-----じゃあキミのせいでプレゼントが貰えないのか！？
ミドル・ムスタファ-----違いますよ。問題はメッセージがボク達の個性と関連しているってことですよ。
ニヒル・ムスタファ-----でもメッセージは三つしか残ってなかったんだぜ。
マイクロ・ムスタファ-----そうでしたが、実は違うようなんです。それを見てください。
一同（マイクロ・ムスタファ除く）-----アーッ！メッセージが残されている事を示しているランプがまだ点滅している！
今回はいつもとはちょっと違う謎のメッセージ。そこには一体どんな意味があるのか？