Technólogia Vol. 1 - Pt. 60
前回までの Technólogia は...
全てが謎である。いや、謎ではないのか...?
「(そうじゃねえんだ。オマエ達が東京に行ってやろうとしてる、あの計画のことだよ。オマエ達が東京に行くと都合が悪いヤツらがいるってことだ)」
「あなた達、殺人犯ですね。逮捕します」
「どうも最近流行ってるザ・バードってやつが元凶らしいんだな」
「アンタ、警察の人間なんだろ。もっと何かを知ってるんじゃないか?」
「一人十円玉一枚。モバイルはダメだよ」
「ずいぶん気前が良いんだな」
蚊屋野はちょっとだけ涙ぐんでいたりもしたのだが、その感動はなんだったのか?
「やっぱり、そう来たか。この地下道であんなことは滅多にしないんだがな」
「ああ。アレっすか。ここじゃスケートリンクなんて珍しいっすからね。映画なんかよりも人気があるんすよ」
「おっと。これはマズいな...」
「あっ。ハネエ...」
「それに、花屋。会いたかったよ」
「こんな地下道なんて使って、逃げられると思ってたんでしょ?」
「それって、科学者の息子がいうことなの?そんなことして恥ずかしくないの?」
「それに、そのメガネとか。こんなこと言っちゃ悪いけど、世界を救うような顔には見えないよね」
「すまないな。その人には逆らえないんだ...」
「イナバウワー!」
「東京が綺麗になったって、根本的な問題を解決しないとまたすぐに今と同じ事になるのは解ってるでしょ?」
「想像力が乏しいんだな花屋は」
「だからキミ達には余計な事をして欲しくないんだよ」
「これはオレの我が儘で言ってるんじゃないよ。東京のみんな。いや、日本中のみんなが思ってることだよ。ザ・バードの教えでみんな目を覚ましたんだよ。大量の電力を消費しながら豊かに暮らすこと。キミ達はそういう夢を壊そうとしてるんだよ」
恐らくこれまでの経験がここで活きてくるのだ。経験は人を強くするし、賢くもするものだ。
「あの、誰かいますか?いるのなら聞いて欲しいことがあります。私は人間です」
「とにかく、私を助けてくれたら、みなさんにとっても理想の未来がやって来ます。これを聞いている人...じゃなくて、...もし聞いているのなら手を貸してください。お願いします」
「(じっとしてるぜ。じっとしてれば大丈夫なんだろ)」
イッツ・ア・週刊!「Technólogia」更新。
どういう意味だか「留置所のイナバウワー」です。
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