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#185 「デーモンの降誕祭」 2018-12-24 (Mon)

第八章:色んな人がやって来る

Little Mustapha-----なんだ、今頃誰か来たぞ。

ミドル・ムスタファ-----まさかアンドロイドが来ちゃったんじゃないでしょうね?

Little Mustapha-----襲撃しに来たアンドロイドはインターホンのボタンを押したりしないと思うけど。はい、どなた?

インターホン-----はい!こちら人気女子アナのウッチーこと内屁端です!今日はクリスマス特番に登場しないので、一体何が起きたのか?と思っていた人も多いかと思いますが、実はウッチー、今ドキュメンタリーの取材の最中なんです!

Little Mustapha-----えっと。何か用でしょうか?

インターホン(内屁端)-----そうなんです。そのドキュメンタリーというのが、失踪したアンドロイド女子アナ、通称アンパンを探すという内容なのです。それで最後にアンパンの姿を見たこの街へやって来たのですが、街には人がほとんどいないばかりか、明かりも消されて真っ暗。そんな中で呑気にクリスマス気分の電飾の明かりが漏れてきているこの家を見付けたのでやって来たというワケなのです。

Little Mustapha-----つまり、ボク達に取材したいってことですかね?

インターホン(内屁端)-----そうなりますでしょうか。

Little Mustapha-----そうだなあ。それってテレビでボクらをネタにして金儲けするってことだし、そういうことなら30万円じゃ、ゴルァ!

インターホン(内屁端)-----はぁ?!てめえ女子アナなめてんのか?

Little Mustapha-----いや、そうじゃなくて。女子アナなのに今のネタ知らないんですか?

インターホン(内屁端)-----そういうことではありま…。おいちょっと待て、てめえ横屁端じゃねえか。

インターホン(横屁端)-----はい、こちら現場の横屁端です。なんとここで今回の騒ぎの張本人、内屁端アナを発見しました!自分の失敗を利用してドキュメンタリーを作って、なかった事にでもしようとしているのでしょうか?

インターホン(内屁端)-----なんだと?てめえ…。

インターホン(横屁端)-----こちらの家の方達はどうして避難していないのでしょうか?

Little Mustapha-----なんかややこしくなってきたけど。避難したくても、誰もそんな情報教えてくれなかったし。

インターホン(横屁端)-----情報というのは自ら収集するものですよ。テレビとツイッターで何度もお知らせしてましたよ。

Little Mustapha-----テレビとツイッターって…。テレビなんて用が済んだら消すし、ツイッターなんてウソばっかりだし。大体、みんながやってるからって全員やってると思うのは大間違いだよ。もっと災害情報みたいなので教えてくれないと。

インターホン(内屁端)-----全くそのとおりです!ここにいる横屁端のせいで、こうして罪のない人達の命が奪われようとしているのです。

インターホン(横屁端)-----てめえ、自分のことは棚に上げて、良くそんなことが言えるな!

Little Mustapha-----ちょっと、インターホンの向こうでケンカはやめましょうよ。それよりも、命が奪われるとか、どういうこと?

インターホン(内屁端)-----アッ、大変失礼いたしました。命が奪われると言ったのは、丁度今この誰もいないはずの街に人影を見付けて、それが恐らく襲撃に来たアンドロイドだと思われたからです。取材の途中ですが、ここは身の安全が第一ということで、私達は一度安全な場所へ避難したいと思いまぁす!

インターホン(横屁端)-----では横屁端もここはひとまず退散。もしもここで被害者が出れば全ては内屁端アナの責任ということで、内屁端の人気も名誉も地に落ちるということでぇす!では、現場からは以上です!

Little Mustapha-----ちょっと、待ってよ。余計な事をしてたら危険が迫ってきてたんじゃん!…ああ、ホントにいなくなっちゃったし。どうしようか、これ?

ミドル・ムスタファ-----またこんな展開なんですか?!

マイクロ・ムスタファ-----まあ、落ち着いて。まずはこの電飾を消しましょう。

Little Mustapha-----ああ、そうだね。とりあえず暗くして静かにしてれば向こうも気付かないと思うし。


 Little Mustaphaが電飾に繋がっているプラグをコンセントから抜きました。部屋は暗くなったのですが、そうするとまだ何かがピカピカしているのに気がつきました。それはもちろん、アレに違いありません。


ニヒル・ムスタファ-----これはオレが言って良いのか?

Little Mustapha-----どうせみんな気付いてるんだし、誰が言っても同じだと思うけど。どうせならマイクロ・ムスタファ君が。

マイクロ・ムスタファ-----じゃあ言わせていただきますが。留守番電話機にメッセージが残されていることを知らせるランプが点滅していますね。

一同(マイクロ・ムスタファ除く)-----ウワーッ!ホントだ!

子犬サンタ君-----ワン!

ミドル・ムスタファ-----また子犬サンタ君を驚かせてしまいましたよ。

Little Mustapha-----それよりも、これ聞かないと。このピカピカが消えないと目立つからね。電気を消したおかげで、この小さなランプでも部屋全体がチカチカしてるし。

Dr. ムスタファ-----まあ、聞くしかないだろう。

Little Mustapha-----ということなら、ピッ!

 プレゼントが貰えない上に、いつものような危機が迫ってきています。果たして留守番電話機にはどんなメッセージが残されているのでしょうか?

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