ジム団員-----やっぱりボールとグローブ持ってくれば良かったっすね。
旧ザク団員-----そうだな。いつでも体を動かしてないと、ナマってしまうしな。まあ、でもこの拾ったボールで十分じゃないか。
ジム団員-----まあ、そうっすね。そういえばボク、ツーシーム覚えたんですよ。ちょっと試してみようかな。
旧ザク団員-----あんまり速い球は投げないでくれよ。グローブ無しなんだから。
ジム団員-----ダイジョブっすよ。行きますよ！エイッ！

（キャー！）
旧ザク団員-----おっと。うーん、まあビミョーなツーシームだな。そんなんだったら昔ながらのカーブの方が有効じゃないか。投球の基本はやっぱりストレートとカーブだからな。ちょっと私のカーブを受けて見たまえ。ソレッ！

（ウワァー！）
ジム団員-----おぉ。カーブっすね。でも、どっちかというとただの山なりって気もしますよ。
旧ザク団員-----そうか？昔はググッって感じでスゴいカーブだったんだがな。それよりも、そのボールって投げるとヘンな音がするな。
ジム団員-----そうっすね。穴でも開いてるんですかね？ちょっとあの壁に思いっきりぶつけてみましょうか。
（ちょっと！やめてくださいよ！）
ジム団員-----あれ？なんか言いましたか？
旧ザク団員-----いや、なにも言ってないぞ。
（私ですよ！）

旧ザク団員-----おい、そのボールが喋ってるぞ！
ジム団員-----あ！これは。...なんていうか、変わり果てる前のボール君...？！
旧ザク団員-----そのようだが。ということはつまり、あの家にいたボール君というのはやはり...。
ボール君-----何でも良いですけど、あなた達どうして私に気づいてくれないんですか？もしかして私と知っていてワザとキャッチボールしたりしてませんよね？
旧ザク団員-----いや、そういうことではないんだよ。
ジム団員-----そうっすね。もっと、こう...複雑なんすよ。それで本物のボール君を見てもそれが本物と気づかなかったというか。
ボール君-----それはどういうことですか？私の偽物がいるとでも？
旧ザク団員-----そういうことになるのかな。とにかくこれはただ事ではない気がするな。あの家にいたボール君のような誰かは一体だれなのか。
ジム団員-----それよりもボール君は離ればなれになっていたお母さんとやっと再開できるっすよ！
ボール君-----ホントですか！？
旧ザク団員-----そうだな。まあ複雑な話だし、お母さんは驚くと思うが。
ジム団員-----とりあえず、団長とか名探偵のズゴックさんにも知らせましょう。
旧ザク団員-----そうするか。

その頃、団長達のところでは。

名探偵ズゴック-----旧ザク団員とジム団員はどこへ？
ザクレロ団長-----なんか運動不足になるとか言って広場の方に言ったけどな。いないとダメなのか？
名探偵ズゴック-----それほどでもないですけど。コレはみなさんにも知って欲しいと思ったので。
ザクレロ団長-----そうなのか。あの二人の名前は遺言状に出てきたし、そういう意味では重要な二人なんだが。
レッシィ団員-----あの、先に言っておきますが私はあの二人とは結婚する気はありませんよ。なんていうか、旧ザク団員は年寄りですし、ジム団員はパッとしないから...。
コルタナ団員-----（解析中...。意見がはっきりしているわ！）

ザク弁護士兼猿蔵-----そうなのか。まあ、それじゃあ二人はいなくても大丈夫かな。それで話というのは何なんですか。
名探偵ズゴック-----あの帰ってきたボール君の事なのですが。
ザクレロ団長-----あれは偽物だろう？どう考えても。
名探偵ズゴック-----そうなんです。でも大怪我をして見た目が変わってしまったと言っていますし、決定的な証拠が必要なのですが。それをレッシィさんが上手いことやってくれたんですよ。
レッシィ団員-----私だって偽物のボールさんと結婚なんてしたくありませんから。
ザクレロ団長-----それで、どうなったんだ？

レッシィ団員-----この琥珀（きん）の砂時計にあの人の指紋がついているはずです。それを本物のボールさんの指紋と比べたら...
可愛いジム-----たったっ...大変です！
ザク弁護士兼猿蔵-----なんだ？また何か起きたのか？これから何かが解ってきそうな展開なのに。
可愛いジム-----そ、それが、大変なんです。
名探偵ズゴック-----つまり、大変な事が起きたんですね？
可愛いジム-----そうです。大変な事が。
ザクレロ団長-----なにが大変なんだ？
可愛いジム-----また大変な事が起きたんです。
コルタナ団員-----解析中...。これじゃあ話が先に進まないわよ。

可愛いジム-----と、とにかく来てください。また湖で...。
名探偵ズゴック-----それは大変な事ですね。それじゃあ、みなさんも一緒に行きましょう！
レッシィ団員-----砂時計の話はどうなったの？
名探偵ズゴック-----いや、それよりも何か恐ろしい事が起きているような気がしてならないのです。とにかく湖に急ぎましょう。

　すでにあのボール君がWebカメラ君だったことは書かれているのですが、彼らはまだ気づいていません。そして、その点に関して進展がありそうなところでまた湖で大変な事が起きたようです。

　一体、今度は何が起きているのでしょうか？そして、この話は開幕までにちゃんと終わるのでしょうか？
　心配になってきましたが、どうぞお楽しみに！