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#130 「ソリティア」 2009-12-19 (Sat)

クリスマス 何が起きるか 解らない


 ホントにそれで大丈夫なのでしょうか?

 毎年最後はこういう台詞が出てきます。ホントにそれで大丈夫なのか、誰にも解りませんが今年もバカっぽい手段でこの窮地を乗り切ろうとするLittle Mustapha達でした。


Little Mustapha-----それじゃあ、ちょっともったいない気もするけど、このバケツにサンタの酒の残りを全部入れて…。こうしておけば一気にバシャーッ!って出来るからね。ボクの理論だと、トイレの扉を開けて中に入ってしまうとキミがまたヘンな世界に行ってしまう危険があるから、くれぐれも気を付けてよね。トイレの扉を開けたらトイレの外からサンタの酒をトイレにまくんだよ。

ニヒル・ムスタファ-----解ってるよ。あのネコに食べられても良いと思ったが、あの誰もいないヘンな世界はもうまっぴらだからな。

マイクロ・ムスタファ(小声でミドル・ムスタファに)-----…やはり何かが間違っていると思うのですが。

ミドル・ムスタファ(小声でマイクロ・ムスタファに)-----でも、もう決まってしまったことですし。もしもあなたに何か考えがあるのなら別ですけど。こういう時にはあなたの考えの方がまともな気もしますけどね。

マイクロ・ムスタファ(小声でミドル・ムスタファに)-----特に考えはないです。

Little Mustapha-----キミ達は何をコソコソ話してるんだ?

ミドル・ムスタファ-----いや、別に。…ただ、こんなことでホントにダイジョブなのかな?と思って。

Little Mustapha-----ダイジョブかどうかはやってみないと解らないけどね。しかし、アレを見たらもうそんなことを考えている場合じゃないと思うんだけどね。


 そう言ってLittle Mustaphaが窓の方を見ると、他のメンバー達も一斉に窓の外を見ました。ブラックホール・スタジオ(Little Mustaphaの家)のまわりには少し高いビルもあるのですが、大抵は三階建てや二階建ての民家やアパートでした。そしてそうした背の低い建物の向こうに巨大化した「リボンを付けたネコ」の頭が見えてこちらに向かって来るのが解りました。


ニコラス刑事-----さっきより大きくなってるが、何かこれどっかで見たような気がするな?あの何とかとか言う映画の…

Dr.ムスタファ-----死んだ男が幽霊になって女のところにやって来る話だろ?

ニヒル・ムスタファ-----何でそんな細かいところで解りづらく間違えるんだ?しかも、その説明だとスケベな話にも聞こえるぜ。

Dr.ムスタファ-----どこがスケベなんだ?

ミドル・ムスタファ-----どうでもイイですが、そんなことはどうでも良くありませんか。まあ、一応解説しておくとニコラス刑事さんが言いたかったのは「ゴーストバスターズ」のマシュマロマンのことだと思いますが、それをどういうワケだかDr.ムスタファが「ゴースト」と勘違いしたということですね。

ニヒル・ムスタファ-----そんな説明もいらないだろ。それにしても巨大化の速度が上がってないか?

Little Mustapha-----この辺は夜の人口の方が多いから、食べるものは沢山あるしね。この時間だと外を歩いている人の半分ぐらいは酔っ払いだから、今頃胃袋の中ではほろ酔いかげんで楽しいインタビューが盛り上がってるかも知れないけどね。

ニヒル・ムスタファ-----そんなこともどうでもいいぜ。とにかくオレはトイレにこのサンタの酒をまいてくるぜ。

Little Mustapha-----ああ、そうだったね。じゃあ、頼んだぞ、今日のヒーローよ!

ニヒル・ムスタファ-----うん、まあ…。…というかさ、なんかヒーローとか言われてもいまいち実感がないというか。誰か一緒に来てボクの活躍を見届けるとか、そんなことはしないのか?

ミドル・ムスタファ-----でも、部屋の外に出ると寒いですから。

ニヒル・ムスタファ-----そんな理由かよ!まあ、行ってくるけどな。


 ニヒル・ムスタファが部屋を出てトイレに向かいました。トイレの方からニヒル・ムスタファの声が聞こえてきます。


ニヒル・ムスタファ(トイレの前から)-----それじゃあ、まくよ!

Little Mustapha-----イイよ!ボクらはここから「リボンを付けたネコ」を見ているからね。

ニヒル・ムスタファ(トイレの前から)-----じゃあ、行くぜ!……オォ!スゲェ!

ミドル・ムスタファ-----どうしました?

ニヒル・ムスタファ(トイレの前から)-----もしかして上手くいったかも知れないぜ!ネコはどうなった?

Little Mustapha-----まだ変化はないけど。そっちはどうなったの?

ニヒル・ムスタファ(トイレの前から)-----トイレに酒をまいたはずなんだけど、バケツから出たサンタの酒はトイレに入った瞬間に消えちゃったんだよ。

ミドル・ムスタファ-----それは、つまり見事にサンタの酒があのネコの体内に移動したということですか?

Little Mustapha-----ボクの考えではそうだけどね。それよりも、そろそろ大きい声で喋るのが面倒だから戻ってきたら?

ニヒル・ムスタファ(トイレの前から)-----ああ、そうか。なんか酒が消えたのが不思議だったからな。


 ニヒル・ムスタファが戻ってきて、全員で窓の外のネコの様子をうかがいました。まだ数十メートル離れたところにいる「リボンを付けたネコ」ですが、さっきまでと特に様子が変わることはなく、道行く人を食べながら近づいてきていました。


Dr.ムスタファ-----おい、何にも起きないじゃないか。

ニヒル・ムスタファ-----ホントにアレで良かったのかよ?

ミドル・ムスタファ-----まさか、あなたのせいでボクら全員最終回ということになるんじゃないですか?

Little Mustapha-----なんでボクのせいなんだよ!ボクの作戦が失敗ならニヒル・ムスタファの作戦も失敗に決まってるよ。

ミドル・ムスタファ-----決まってるとは言い切れないけど。

Little Mustapha-----でもね、ここで嬉しい情報を一つ言っておくけど、サンタのおじさんが言っていたことによると、今年の犠牲者は多くても一人だからね。全員が最終回ということはあり得ないよ。それにニヒル・ムスタファの作戦だと「犠牲者が一人」という設定に限りなく近くなってしまうからね。ボクはボクの作戦でやって正解だと思ってるよ。

ミドル・ムスタファ-----ホントですか?

Little Mustapha-----いや、今思いついただけなんだけどね。

ニコラス刑事-----それよりも、マズいんじゃないか?もうあんなに近くに来てるし、わしらのことを見付けたみたいで、どんどんこっちに近づいてくるぞ!

Dr.ムスタファ-----こういう時は、どうすればいいんだ?

Little Mustapha-----とにかく、飲むしかないんじゃない?

ミドル・ムスタファ-----飲むっていっても、ウィスキーしかないですよ。こんなものを飲んだって…

ニヒル・ムスタファ-----どうせ終わりなら何を飲んだって同じさ。


 一同、慌てていましたがマイクロ・ムスタファだけは冷静に窓の外を眺めていました。そして「リボンを付けたネコ」に何かの異変があったのに気付いたようです。


マイクロ・ムスタファ-----みなさん。ちょっと待ってください!

一同(マイクロ・ムスタファ除く)-----あれ?キミいたの?

マイクロ・ムスタファ-----アァアアアアアア!アァアアアアアア!アァアアアアアア!

ミドル・ムスタファ-----もうスッキリしましたか?

マイクロ・ムスタファ-----まだスッキリしてないですけど、それはいいですよ。それよりも窓の外を見てください!


 こんなピンチになってもなぜかいつものネタをやってしまうのですが、マイクロ・ムスタファに言われて全員が窓の外を見ました。

 先程までドシドシと大地を揺り動かしながら迫ってきていた「リボンを付けたネコ」ですが、彼らのいる場所のすぐ近くで立ち止まっています。Little Mustaphaの部屋からは少し離れた家よりも高いところにある顔しか見えないのですが、どうやら「リボンを付けたネコ」は下を向いて足下にある何かを気にしているようでした。それはネコの足の下をあちこちに移動しているようで、ネコはイライラした感じでその動きを目で追っているような動作をしていました。

「何やってるんですかね?」

ミドル・ムスタファが誰にも答えられない質問をしたので、誰も返事はしませんでした。しばらくの間、足下を気にしているネコをボーッと見つめていたLittle Mustapha達でしたが、次の瞬間「ウワァ!」と叫び声をあげました。

 それは恐怖に直面した時にあげる「ウワァァァア!」という悲鳴ではなくて、ちょっと嬉しい驚き方の「ウワァ!」でした。

 「リボンを付けたネコ」はLittle Mustapha達が見守る中、急にスッと姿を消してしまったのです。恐らく「元の世界」に戻ったのだと思います。


一同-----ヤッターーー!

Little Mustapha-----ということで、今回はボクの活躍で世界が救われたんじゃないの?

ニヒル・ムスタファ-----何言ってんだよ。トイレに酒をまいたのはオレだぜ!

ミドル・ムスタファ-----それはどうですかね?あのネコの動きはサンタの酒とは関係がなかった気もしますけど。

Dr.ムスタファ-----とにかくあのネコがいなくなればもう今年も安全だな。

ニコラス刑事-----それよりも、何でキミ達は毎年クリスマスになると大ピンチなんだ?

ミドル・ムスタファ-----それは知りませんけど。

Little Mustapha-----というか、それって最初にそれが怪しいと思ったからニコラス刑事さんがここにやって来たんじゃなかったっけ?

ニコラス刑事-----そうだったか?まあ、あの時はミステリー風だったからな。

ミドル・ムスタファ-----何ですかそれは?

マイクロ・ムスタファ-----みなさん、ちょっと待ってください!

Little Mustapha-----どうしたの?

マイクロ・ムスタファ-----あれ?もうあのネタはやらないんですか?

ミドル・ムスタファ-----みんなそろそろ飽きてきたんじゃないですか?

Little Mustapha-----それよりも、あのネタを期待して話に入ってきたワケじゃないよね?

マイクロ・ムスタファ-----ああ、そうでした。別にあんなネタは期待してませんよ。それよりも、みなさんはこれで本当に終わったと思うんですか?

ミドル・ムスタファ-----何かまだ恐ろしいことが起こるとか、そう言うことですか?

マイクロ・ムスタファ-----そこまでではないですが、あのネコが消えたのとボクらがしたことの関連性がないような気がして。

Dr.ムスタファ-----いずれにしても、今日はもう安全なんだから良いんじゃないのか?

Little Mustapha-----そうだね。今日のヒーローのニヒル・ムスタファはもう罰ゲームをやってしまったから、これからはDr.ムスタファとミドル・ムスタファの罰ゲームを見ながら楽しく飲みましょうか。サンタの酒がないのが残念だけどね。

ミドル・ムスタファ-----ええ?!罰ゲームって今日やるんですか?

Little Mustapha-----だって、プレゼントがダメだったし、他にやることないし。

ニヒル・ムスタファ-----まあ、とにかくこの先は何も起きそうもないから、いつものように飲んで朝になったら帰ったらいいんだろ。

マイクロ・ムスタファ-----ちょっと、待ってくださいって!そんな感じだから毎年…


 マイクロ・ムスタファがそこまで言うと部屋の扉が開きました。もう何も起きないと思っていたLittle Mustapha達はちょっと驚いて薄暗い扉の外を凝視していました。

 すると、なんとブラックホール君が入ってきました。


ブラックホール君-----やあ、みんな!ブラックホール君なんだなぁ…アハハァ…。

ミドル・ムスタファ-----なんか様子がヘンですが?

ブラックホール君-----なんか知らないけど、誰かがいきなりボクの家にサンタの酒をまいていったんだなぁ!ボクはお酒のニオイを嗅いだだけで酔っ払ってしまうぐらいだから、サンタの酒なんかまかれてしまったら、もうフラフラなんだなぁ!それじゃあ、ボクはもう限界だからここで横になるけどね。アハハ…。

Little Mustapha-----あれ?これはどういうことだ?

ミドル・ムスタファ-----これは、さっきニヒル・ムスタファがトイレにまいたサンタの酒が異世界への扉を通ってブラックホール君の家にまかれてしまった、ということですよね。

Little Mustapha-----そんな感じだね。

ニヒル・ムスタファ-----じゃあ、あのネコはどうしていなくなったんだ?

ブラックホール君-----ああそうだ!言い忘れていたけど、その電話はもうすぐ鳴るんだなぁ!それじゃあ、お休みなんだなぁ…。


 ブラックホール君はそう言うとイビキをかきながら寝てしまいましたが、Little Mustapha達は黙って電話の方を見ていました。すると間もなく電話が鳴り始めたのですが、解っていても全員ビクッとなってしまったので、いつものように全員がビクッとなったことには気付かないふりをしてLittle Mustaphaが電話に出ました。(もちろんハンズフリーモードです。)


電話-----オーホッホッホッ!キミ達はまだ生きているのかな?

Little Mustapha-----生きてなかったら電話に出ませんよ。

ミドル・ムスタファ-----これってサンタですか?

Little Mustapha-----そうだよ。今はグアムで休憩中みたいだけどね。

サンタ(電話)-----グアムじゃないぞ。サイパンだぞ!オーッホッホッホッホッホ!

Dr.ムスタファ-----グアムとサイパンって別の場所なのか?

ニヒル・ムスタファ-----先生、それ本気で言ってんの?!

Dr.ムスタファ-----いや、なんて言うか…アバタもエクボみたいなことだな。

ミドル・ムスタファ-----何をどう例えているのか全然解りませんが。

サンタ(電話)-----それよりも、キミ達の所に巨大なネコが行かなかったか?

Little Mustapha-----知ってたんですか?それなら最初にそう言ってくれたら良かったのに。

サンタ(電話)-----それは言ったところでどうにもならなかっただろう?それに私もギリギリになってそれに気付いたからな。でも偶然だったが、私の孫がその付近でプレゼントを配っていた最中でな。あの子がネコを元の世界に戻してくれたぞ。

ミドル・ムスタファ-----ということは、あの「リボンを付けたネコ」を消してくれたのはサンタの孫娘さんということなんですか?

ニヒル・ムスタファ-----それじゃあ、オレ達は一体何をやっていたんだ?

Little Mustapha-----さっきも言ってたとおり、ブラックホール君家にサンタの酒をまいただけなんじゃないかな?それよりも、サンタさん!今年は死者が出るかもしれないとか、全然そんな感じじゃなかったじゃん!

サンタ(電話)-----ああ、それか。それに関してい言うとな、あの研修中のトナカイがいただろ?あのトナカイがな、なんというか、孫と一緒にあのネコを元の世界に連れ戻す時にな…

Little Mustapha-----ちょっと、まってよ!そんなのずるいよ。トナカイさんはあのネコをあんなに恐がっていたのに、まさかあのネコに食べられちゃったとか、そう言うことなの?それだったら犠牲者はニヒル・ムスタファで良かったのに。

ニヒル・ムスタファ-----おい、それはどういうことだ?!

サンタ(電話)-----何を言っているのか解らないが、人の話は最後まで気ないといけないぞ。トナカイもちゃんと生きておるぞ。オーッホッホッホッホッホ!あのトナカイはな、ネコを元の世界に戻す時のスリルに病み付きになってしまってな、出来れば来年もここに来たいと言ってるんだがな。

Little Mustapha-----ホントに!?

サンタ(電話)-----でも来年は私がそこに行く予定だからな。オーッホッホッホッホッホ!

Little Mustapha-----えぇ!?でもどっちかっていうとサンタの孫娘さんか今年のトナカイさんが良いんだけど。

ミドル・ムスタファ-----何を言ってるんですか?!サンタさんが来ないとプレゼントは貰えないですよ。それにサンタの孫娘さんもトナカイさんも人間ではないはずですから、ヘンな気は起こさないでくださいよ。

Little Mustapha-----解ってますよ。でも髭モジャのおじさんと露出度高めの美女っぽいのだったらどっちが嬉しいか、とか盛り上がるか、とかそんなところ聞いてみてもここにいる人たちはムッツリしてるからビミョーな返事をするに違いないとか。…というか、サンタさん!一人死ぬって、一体何だったの?

サンタ(電話)-----ああ、あれか。なんとなく盛り上がっただろ?それにそう言っておいたおかげでキミ達が最悪の選択をせずに済んだと思うんだが、違うか?

Little Mustapha-----基本的にプレゼントが貰えないことが最悪なんだけどね。

サンタ(電話)-----なんだ、それは?

ミドル・ムスタファ-----まあ、いいですよ。それよりもサンタのおじさんは去年旅に出るとかいってどこかに行ってしまいましたけど、旅をして何か解ったんですか?

サンタ(電話)-----なんかさっきもそんなことを聞かれた気もするがな。だいたいのことは解ってきたぞ。オーッホッホッホッホッホ!でもな、それは別にキミ達に話すほどの事ではないからな。まあ、去年キミ達のいる部屋に行ったことがきっかけで私の旅が始まったワケだが、その根底にある問題は必ずしもキミ達に関連していることであるとは限らないからな。何かが解っても教えることは出来ないかもしれんな。オーッホッホッホッホッホ!

ニヒル・ムスタファ-----なんだか煙に巻かれている気分になってきたぜ。

ミドル・ムスタファ-----そんな感じですね。

サンタ(電話)-----とにかく、クリスマスなんだし、キミ達もいつものように楽しくやっていたら良いんだよ。オーッホッホッホッホッホ!信じていればきっとそのうち良いこともあるぞ!それじゃあな!


ニヒル・ムスタファ-----ああいう言い方って、なんか無責任な感じがするよな。

Little Mustapha-----まあね。でも昔からああいう人達はみんなああいう感じだしね。信じていれば良いことがあるのかも知れないけど、信じていないとどうなるのか?信じていなくても同じように良いことがあるかも知れないし、信じていなかったから酷い目にあうのかも知れないし。結局、最終的にはなるようにしかならないとか、そんな風に思ってしまうこともあるんだけどね。いくら頑張ってもダメな人はダメだし、上手く行く人は何もしなくても上手くいってしまうような気もするんだよ。


 始めの方にマイクロ・ムスタファと二人でいたのが原因か知りませんが、Little Mustaphaがなんとなく暗くなるようなことを言い始めました。すると、その時ベランダへ続く例の窓がガタガタと動いて誰かが入ってきました。Little Mustaphaがニヤニヤしていることからも解るように、それはトナカイさんでした。


研修中トナカイ-----あの、再びベランダからスイマセン。今日は玄関の鍵はかけっぱなしなんですね。バウッ!

ミドル・ムスタファ-----この人がトナカイさん?!

Little Mustapha-----人じゃなくてトナカイだから、頭巾をとるとかそう言うことは言っちゃダメだよ。それよりも「バウッ!」ってなんだ?

研修中トナカイ-----うぃ…。これもダメでしたか。バウッ!なら喜んでくれると思ったんですが。

Little Mustapha-----それも何かの間違いだと思うけどね。それよりも、ボクらはキミがきてくれただけで大喜びということだしね。とにかく全員そろったんだし、ここでトナカイさんも加わって楽しくクリスマスパーティーを再開ということで。ウィスキーしかないけどイイかな?

研修中トナカイ-----でも私すぐに行かないといけないんです。まだ仕事が終わってませんから。ここに来たのは「サンタの酒」を届けるためだったんです。

Little Mustapha-----でも、それはさっき貰ったし。

研修中トナカイ-----でもサンタのおじさんからメールが来て、あなた達に特別に「サンタの酒」をプレゼントしろってことだったんです。それでは、私はこの辺で失礼しますね。さようなら。お元気で!

Little Mustapha-----…あぁ、…行っちゃったね。

ミドル・ムスタファ-----まあ、サンタの酒があるからイイじゃないですか。またあの「何とか飲み」をしたら楽しいですよ。

マイクロ・ムスタファ-----それよりも、待ってください!そのサンタの酒を持ってきたと言うことは、この先にも何か恐ろしいことが起きることを暗示していませんか。

Little Mustapha-----それはそれで面白いかも知れないけど、もうこれ以上長くなったら大変な事になるからね。それはナシの方向で行きますよ。今日は朝まで「何とか飲み」或いは「ギガ・ギルガメッシュ飲み(仮)」の正式名称をみんなで考える会にしたいと思います。

Dr.ムスタファ-----それ、あんまり面白くなさそうだな。

ニヒル・ムスタファ-----どうせ、誰も真面目に考えたりしないからどうでもいいのさ。

Little Mustapha-----まあ、そう言うことだね。それじゃあサンタの酒と割り箸フライで乾杯するよ。せーの…

一同-----メリークリスマース!

 ということで、今年も目的のプレゼントはナシのLittle Mustapha達でしたが、とりあえずピンチは脱することが出来たのでそれで良いのでしょうか。あの巨大化したネコがどうなったのか、とか謎は謎のままなのですが、ヘンな世界に迷い込んでしまった主要メンバー達が元の世界に戻ってこられただけで「今年もなんとかなった」ということなのかも知れません。

 この後、彼らはいつものように飲み続けていつの間にか眠りについて朝になったら帰っていくでしょう。いつもと違ったのは途中でブラックホール君が目を覚まして「ここはボクの家よりもずっと酒臭いんだなぁ!こんな所にいたら地獄なんだなぁ!」と言って帰っていったところです。Little Mustapha達のせいでブラックホール君は明日、飲んでないのに二日酔いです。


 今年も「心温まるサンタの話」が終わったので、年明けまでに別の記事を書かないといけません。そうしないと「いつまで経っても最新記事がサンタネタ」ということになってしまうから、ということは毎年書いていますが。

 でも今年は他がイロイロ忙しすぎ!という感じなので次の記事は12月35日ぐらいだったりするかも知れません。お楽しみに!