クリスマス いくらなんでも ダメゾーン
エビゾーンにカニゾーンで対抗するという作戦はみごとに失敗したLittle Mustapha達。今年こそはもうダメなのか!?という状況にまで追い詰められてしまいました。いつもはギリギリまで冷静なマイクロ・ムスタファにも良い解決策は思い浮かばないようです。Little Mustapha達はどうなってしまうのでしょうか?
Little Mustapha-----なんか、ここに来てやっと解った気がするんだけど。これは全てボク等が招いた災いなんだよ。
ミドル・ムスタファ-----どういうことですか?
Little Mustapha-----ボク等がサンタを恨んだりしたからいけなかったんだ。それで、サンタに復讐とか、そんな計画を立てたり、サンタが望みどおりのプレゼントを持ってこなかったからって、毎年こうして自分で買えるものすらサンタに貰おうとしたり。そんなことをしていたのがいけなかったんだな。
ニヒル・ムスタファ-----それって、つまり。この状況は全てサンタが仕組んだ事だということか?
Little Mustapha-----そうだと思うよ。毎年プレゼントに近づいているように思わせておいて、実はボク等は最悪の結末に向かって突き進んでいたと、そういうことじゃないかな。これはサンタの呪いなんだよ。
ミドル・ムスタファ-----ええ?!まじですか?…でも、そう言われると、そんな気もしますが。
犬サンタ-----ちょっと!ちょっとちょっとだワン!
Dr.ムスタファ-----ビミョーに古くないか?
ニヒル・ムスタファ-----それはどうでも良いんだぜ。
ミドル・ムスタファ-----そうですよ。犬サンタさんは何が言いたいんですか?
犬サンタ-----おじいさまのことをそんなふうに言うのは許されないんだワン!そんなことをするおじいさまじゃないんだワン!
Dr.ムスタファ-----確かに、孫娘さんの可愛がっている犬がここにいるのに何もしないというのはおかしいがな。
Little Mustapha-----でも、もしかするとサンタは犬サンタ君のことも疎ましく思ってるとか、そういうことだったら、どうする?詳しく調べたらサンタは犬嫌いだったとか、そういうことだったらどうする?
犬サンタ-----なんでそんなことを言うのかワン!?悲しくなるからやめるんだワン!
ミドル・ムスタファ-----まあまあ。Little Mustaphaは最近悲観的になるとどこまでも悲観的になるみたいだから気にしないで。それよりも犬サンタさんになにか考えがあるなら聞きますけど。こうなったら、最後の望みはもう犬サンタさんしかないですから。
犬サンタ-----そうなのかワン。それじゃあ、あらゆる知恵を絞り出してみるんだワン!
困った時のナントカ頼み、ということで彼らは最後の望みを託すように犬サンタに解決策を考えてもらうようでした。犬サンタもこのままでは自分も危険だということが解っているので一生懸命考えています。
犬サンタ-----うーん…。うーん…。
ミドル・ムスタファ-----どうですか?いい考えは浮かびましたか?
犬サンタ-----うーん…。もう少しだワン。もう少しで出そうだワン。うーん…。
Dr.ムスタファ-----頼むよ。キミがダメならもうダメってことだしな。
ニヒル・ムスタファ-----あんまりプレッシャーをかけると良くないぜ。
犬サンタ-----うーん…。うーん…。ブル…!良し!出たんだワン!
ミドル・ムスタファ-----どうなりました?
犬サンタ-----私の「フン占い」によると、最後まで希望を捨てるな!ということだワン!
一同(犬サンタ除く)-----フン占い?!
Little Mustapha-----アァッ!ちょと、人の部屋でウンコしたな!
ミドル・ムスタファ-----しかも、占いじゃダメですよ。具体的な解決策を出して貰わないと。
犬サンタ-----すまないんだワン。夢中になりすぎてたんだワン…。
Little Mustapha-----もう部屋でウンコなんかしたら、連れてきたばかりの子犬みたいじゃないか。トイレに流してくるからちょっと待ってて。
犬サンタ-----申し訳ないだワン。でもコロコロだから片付けやすいんだワン!
ニヒル・ムスタファ-----それは、どうでもいいが。この期におよんで部屋に犬のフンぐらいどうでも良いんじゃないか?それよりも、生きのびる方法を考えたほうが。
Little Mustapha-----いいよ。もうボクは絶望してるからね。せめて犬のフンがない部屋で最後の時を迎えたいんだよ。
ミドル・ムスタファ-----そんな悲しいことを…。でも、まあ私もそんな気がするから、そのコロコロウンコは流してきてください。
Little Mustapha-----でしょ?
Little Mustaphaが新聞紙の上でコロコロしている犬フンを落とさないように持ちながらトイレに向かいました。するとしばらくして部屋には彼らがやって来ました。それは外にいた暴力的な人達ではない彼らです。
ブラックホール君-----やあみんな!ブラックホール君なんだなぁ!
白色矮星君-----やあ、ボクは白色矮星君だよ!
ミドル・ムスタファ-----また来ましたね。
ニヒル・ムスタファ-----いちいち言わなくても名前はみんな覚えたぜ。
ブラックホール君-----そんなことだからダメなんだなぁ!
白色矮星君-----いつもお酒ばかり飲んでるからいけないんだよね!
ブラックホール君-----冷静に考えたら逃げ道はいっぱいあるんだなぁ!
ミドル・ムスタファ-----それはどういうことですか?
マイクロ・ムスタファ-----ああ、もしかして…。
白色矮星君-----そうだよ!Little Mustaphaは自分で気付いてないけど、一足先に逃げてるよ!
ミドル・ムスタファ-----これは去年のネタの逆ということですね。
ニヒル・ムスタファ-----トイレにある異次元世界への入り口から異次元世界に逃げれば助かるってことか?
ブラックホール君-----やっと気付いたんだなぁ!
Dr.ムスタファ-----それは科学的に考えて…
ニヒル・ムスタファ-----そんなことを考えてても仕方ないぜ!
犬サンタ-----そうだワン。もう12時まで一分を切ってるんだワン!
ミドル・ムスタファ-----うわぁ、大変だ!
ニヒル・ムスタファ-----よし、みんな行こうぜ!
Dr.ムスタファ-----そうだな。
一同-----ウワーッ!逃げろ−!
「逃げろー!」と言いながら逃げる必要はないのですが、そう言いながら一同トイレに駆け込んですぐに飛び出してきました。するとでてきた先は同じ場所のようで全く違う異次元世界でした。
異次元世界にある元の部屋に戻るとLittle Mustaphaが驚いた感じで後から来たメンバーを見ていました。
Little Mustapha-----なんだよキミ達。ボクをおいて逃げたのかと思っちゃったじゃん。
ミドル・ムスタファ-----いや、先に逃げたのはあなたという感じなのですが。
Little Mustapha-----どういうこと?
ニヒル・ムスタファ-----ここは厳密に言うとキミの部屋じゃないのさ。
Dr.ムスタファ-----私らが去年連れてこられた異次元世界ということだよ。
Little Mustapha-----ああ、その手があったのか!…というか、なんで今日に限ってボクも異次元世界にやって来られたんだろう?あのトイレには毎日入ってるけど、異次元世界なんて初めてだし。
ミドル・ムスタファ-----それは、あのマスコット達とか、その他の何者かが上手いこと調節してるんじゃないですか?
Little Mustapha-----調節ってなんだ?
ニヒル・ムスタファ-----どうでもいいけど。それより、ここは本当に安全なんだろうな?
ミドル・ムスタファ-----さあ、どうでしょう?
Little Mustapha-----じゃあ、とりあえず外の様子を確認してみるけど。…。元の世界と同じで外は荒野になってるけど、怖い人達はいないみたいだよ。
Dr.ムスタファ-----ひとまず安心ってことだな。
犬サンタ-----でも、まだ嫌な予感がするんだワン。
マイクロ・ムスタファ-----そうですね。私もそんな気がします。
ニヒル・ムスタファ-----こんどは犬サンタとマイクロ・ムスタファが悲観的になってきたぜ。
Little Mustapha-----最新情報がわからないと人は不安になるものなのさ!…ああ、またムッツリしてしまった。
ニヒル・ムスタファ-----だからクールって言えよ!
なぜか「ムッツリ」が気に入ってるLittle Mustaphaですが、最新の情報を手に入れるためにテレビをつけました。この誰もいないパラレルワールドのような場所でちゃんとしたテレビがやっているのか解りませんでしたが、昔からどこの世界でもテレビで言っていることは間違いない!という決まりになっているので、映りさえすれば最新情報が手に入るのです。
テレビをつけると、そこには首だけになった新人女子アナの横屁端アナが映っていました。