クリスマス 何を信じて 良いのやら
今年もいつものようにピンチになって困っているLittle Mustapha達ですが、助けてくれそうなサンタも謎の助言を残して電話を切ってしまってさらに彼らは困っているようです。
マイクロ・ムスタファ-----あの、どうしてそうしないのかさっきから不思議なのですが、窓の外を確認とかしなくて良いんですか?
ミドル・ムスタファ-----恐れを知らないマイクロ・ムスタファは冷静ですね。
Little Mustapha-----まあ、見てみたい気もするんだけどね。もしもそこには恐ろしい光景が広がっていたとしたら、もう絶望するしかなからね。それだったら、窓の外は気にしないで少しでも楽しい雰囲気の方が。
マイクロ・ムスタファ-----でも、それは間違っていませんか?そこは気にしたほうがイイと思いますけど。
Little Mustapha-----マイクロ・ムスタファはそう言ってるけど、どうする?
ミドル・ムスタファ-----見てみないと、どうしても気になる感じはありますよね。
Dr.ムスタファ-----木を見るなら森ということわざもあるしな。
ニヒル・ムスタファ-----それはことわざじゃないだろ。どうでもイイが、少しは外の様子を把握しておいた方がいいと思うぜ。
Little Mustapha-----なんだ。みんな見たかったのか。念のために聞くけど犬サンタ君はどう思う?
犬サンタ-----どうでもイイと思うんだワン!それよりも、このサンタの酒ってどんな味なのかワン?
Little Mustapha-----それは後で解るかも知れないし解らないかも知れないし。とにかく窓の外を見てみようか。
Little Mustapha達は窓のところに行って外の様子をうかがいました。そこはいつもの街とはかなり様子が違っていて、半分ぐらいの建物がすでに消えていました。
Little Mustapha-----オドロキといえばオドロキな光景だったね。
ミドル・ムスタファ-----そうですね。それほど恐怖の○○!という感じではないですし。
ニヒル・ムスタファ-----さっきのラジオで言ってたとおり、古い建物から順に消えてるんだな。
Dr.ムスタファ-----前にあるはずの古い家は跡形もないがな。
Little Mustapha-----この近所は最近立て替えラッシュだったし、けっこう残ってる感じだけどね。ただし、いつものように12時頃にはこの家だけということになってそうだけど。
ミドル・ムスタファ-----ところで、あの新しそうだけど半分だけ消えかかっている建物は何ですか?
Little Mustapha-----ああ、あれは最近できた老人ホームだけど。消えて良いのかどうか迷ってる感じだな。建物自体は新しいんだけどね。ということで、外の観察はこのくらいにしてと。
ミドル・ムスタファ-----どうするんですか?今はまだ大丈夫みたいですが、このままじゃホントに恐ろしい事になりそうなんですが。
ニヒル・ムスタファ-----でも選択肢はサンタの酒を飲むか飲まないかとか、それくらいしかないんだろ?
Dr.ムスタファ-----そのようだな。ここは多数決で決めるか?
ミドル・ムスタファ-----それはどうですかね?Little Mustaphaは飲みたがっていますし、犬サンタさんもなぜかサンタの酒に興味津々なんですけど。
マイクロ・ムスタファ-----酔っていると危ないなら飲まない方がいいと思いますけど。
ニヒル・ムスタファ-----それに、去年のことを考えると、去年はサンタの酒が問題を解決したわけじゃなかったしな。
Dr.ムスタファ-----だが、この状況を酒なしで耐えられるのか?これはまさに「飲まなきゃやってられない」ということわざどおりじゃないか?
ニヒル・ムスタファ-----それもことわざじゃないし。
Little Mustapha-----ちょっとみなさん、イイですか?
ニヒル・ムスタファ-----良くない!
Little Mustapha-----ええ!?
ミドル・ムスタファ-----冗談ですよ。
Little Mustapha-----いや、解ってるけど。でも意外と言われるとショックなんだな。
マイクロ・ムスタファ-----解ったのなら次からはやめて貰いたいものですが。
Little Mustapha-----そういうものですな。それよりも、キミ達は気付かない?
ニヒル・ムスタファ-----なにが?
Little Mustapha-----サンタの酒ばかりに気をとられているから、他に気付くべきことに気付かないんだよ。ボクにちょっと考えがあるんだけど。ただ、これにはちょっとした危険が伴うんだよね。まあ、時間的には12時までまだあるし、大丈夫だとは思うけど。
ミドル・ムスタファ-----何をするつもりですか?余計なことをしてさらに危険になるとか、良くないと思うんですが。
Little Mustapha-----まあ、危険が伴うのはボクだけだから。ちょっとあそこのスーパーまで行ってこようと思うんだけど。
ミドル・ムスタファ-----ああ、このあいだ出来たばかりの。新しいからまだ完全に残っていますね。
Little Mustapha-----そうなんだ。サンタの酒とあのスーパーとあわせて考えていたら良いことを思いついたんだけど。ただし、ボクがスーパーに行っている間に何かあっても、誰かが見てないと何が起きてるか解らないから、ここにいる人達は窓からボクのことを見てイロイロ言っててもらわないといけないんだよね。
ニヒル・ムスタファ-----実況しろってことか?
Little Mustapha-----まあ、そうだけど。とにかくスーパーが消えないうちに行ってこないといけないから、頼んだよ。
Little Mustaphaはそう言って部屋から出て行きました。他のメンバーは言われたとおりに窓からLittle Mustaphaの様子を見ていました。
Dr.ムスタファ-----あんな近くにスーパーが出来たのか。
ミドル・ムスタファ-----そうなんですよね。別のところにもっと大きいチェーン店があるのに。それを考えるともしかするとあのスーパーの開店と今日の事件は関連していると考えても。
ニヒル・ムスタファ-----それは考えすぎだぜ。それにしても、あいつはミョーに足が速いな。
ミドル・ムスタファ-----毎日走ってるみたいですから。
犬サンタ-----ああ、もうたまらないんだワン!
ミドル・ムスタファ-----ああ、犬サンタさん!ちょっとどこ行くんですか?!
Dr.ムスタファ-----出て行っちゃったが大丈夫か?
一同(Dr.ムスタファ除く)-----大丈夫だ、問題ない。
Dr.ムスタファ-----なんだそれは?なんかのことわざか?
ミドル・ムスタファ-----ことわざじゃないですけど。犬サンタさんがLittle Mustaphaを追いかけていきますよ。これは、もしかしてLittle Mustaphaの危険を察知して飛び出していったとか、そういう展開ですか?
ニヒル・ムスタファ-----それはどうかな?
ミドル・ムスタファ-----入り口のところでLittle Mustaphaが犬サンタさんに気付きましたが。なんか楽しそうだし。
Dr.ムスタファ-----Little Mustaphaだけがスーパーに入っていったが。
ニヒル・ムスタファ-----まあ、スーパーだからな。いくらサンタの格好をしていてもペットはマズいしな。
ミドル・ムスタファ-----というか、スーパーに店員はまだいるんですかね?
Dr.ムスタファ-----いなかったら取り放題だな。
ニヒル・ムスタファ-----そんなことバレたらマズいから黙ってた方がいいぜ。
ミドル・ムスタファ-----もう出てきましたよ。そして、Little Mustaphaと犬サンタさんが一緒に走って帰ってきました。…今、玄関から家の中に入りました。
ニヒル・ムスタファ-----なんだよ。危険が伴うとか、全然そんなことなかったじゃないかよ。
Dr.ムスタファ-----まあ、無事で何よりじゃないか。
犬サンタ-----ただいまだワン!ハ・ハ・ハ・ハ・ハッ…。ビーフジャーキー買って貰ったんだワン!ワン!
ミドル・ムスタファ-----ちょっと犬サンタさんは、なにやってたんですか?Little Mustaphaを助けに行ったとか、そういうことじゃなかったんですか?
犬サンタ-----そうじゃないんだワン!走っている人を見ると、どうしても追いかけたくなってしまうんだワン!
ニヒル・ムスタファ-----なんだよそれ。
Little Mustapha-----理由はどうでも、なんかついてきて可愛かったからビーフジャーキーを買ってあげちゃったりして。
ミドル・ムスタファ-----それよりも、あなたは何をしてきたんですか?
Little Mustapha-----これなんだけどね。ジャーン!
Dr.ムスタファ-----なんだそれは?
Little Mustapha-----毛ガニでございます。調理済みなのでこのまま食べられるしね。
ニヒル・ムスタファ-----それは良いけど、何がしたいのか全然解らないぜ。
Little Mustapha-----なにがしたいか、っていうとカニが食べたい。
マイクロ・ムスタファ-----あの、イイですか?
Little Mustapha-----イイですよ。
マイクロ・ムスタファ-----もしかしてエビゾーンに対しての…
Little Mustapha-----カニゾーン!
一同(Little Mustapha除く)-----カニゾーン?!
Little Mustapha-----そうだよ。カニゾーン!カニゾ〜〜ン!