holicRSSFeed

#170 「フォルトゥーナ」 2015-12-23 (Wed)

 クリスマス!クリスマサー!クリスマセスト!


 まさに最上級と行った感じの今年のクリスマス。Little Mustapha達はプレゼントが貰えると信じて疑いません。でもその前に雰囲気が大事なので、いつものようにクリスマスのパーティーでクリスマスっぽくしているのです。

 先ほどパーティーメニューの食べ物を取りに行ったLittle Mustaphaが部屋に戻ってきたようです。

Little Mustapha-----ということで、寿司に続いて今日のパーティー料理第二弾はなんと手作り!

ニヒル・ムスタファ-----大丈夫なのか?そんなの。

Little Mustapha-----まあ、そんな心配はご無用だし。ちゃんと火をとおしてあるからね。

ミドル・ムスタファ-----そういう意味で言ったんじゃないと思いますが。

Little Mustapha-----とにかく、今日のパーティー料理第二弾は、こちら!


 彼らの前に不思議な物体が現れました。



Dr. ムスタファ-----なんだ、これは?宇宙食か?

ミドル・ムスタファ-----いや、待ってください。この色の組み合わせって、どっかで見た事があるような…。

Little Mustapha-----良く気付いたねミドル・ムスタファ君。

ニヒル・ムスタファ-----もしかしてあの毒みたいな色の不味い酒か?なんか団子みたいになってるけど。

Little Mustapha-----不味い酒とかいったら失礼だよ。砂糖水みたいな酒なんだし、そんなこといったら砂糖水に失礼だしね。

ニヒル・ムスタファ-----その喩えはあってるのか?…なんかどっちかっていうと酒の方に失礼というか…、まあ良いか。

ミドル・ムスタファ-----そうですよ。それよりも、コレって食べられるんですか?

Little Mustapha-----いくらボクでも食べられないものは持ってこないよ。というよりも食べ終わるまで次はなし。まあ、クリスマスケーキだと思って食べたらイイんだよ。酒が入ってるからブランデーケーキっぽいし。

Dr. ムスタファ-----そうじゃなくて不味い酒を処分したいだけだろ?

ニヒル・ムスタファ-----それに、これのどこがケーキなんだ?

Little Mustapha-----いや、上手くいってるヤツはスポンジケーキみたいになってるから。失敗したのは何となく団子ぽいけど。そういうのを食べてしまった時には「モチモチ食感」と表現してくれたら女子にもウケると思うし。

ミドル・ムスタファ-----何を言ってるのか解りませんが、とりあえず食べてみましょうよ。

Little Mustapha-----そうそう。意外とイケるんだから。

ニヒル・ムスタファ-----じゃあ、仕方ないな。


 一同、恐る恐る謎のスポンジケーキ風の何かを口にしました。


一同-----…。…。…。

Dr. ムスタファ-----…なんだこれは。

ミドル・ムスタファ-----ちょっと甘みがありますが…。

ニヒル・ムスタファ-----何て言って良いのか解んない味だな。

Little Mustapha-----まあ色から味が想像できないし、ある意味では見たまんまの味って事じゃない?

ミドル・ムスタファ-----というか、自分でも味とか知らないで作ったんですか?

Little Mustapha-----当たり前だよ。今作ったんだし。

ニヒル・ムスタファ-----というか、試作ぐらいはして欲しかったけどな。

Little Mustapha-----そんな事したらボクだけ多く食べないといけなくなるし。とにかく、みんな各色二個ずつ食べないと次に行けないからね。唐揚げが欲しければ青いケーキを食べるのだ!

ミドル・ムスタファ-----なんですか、それは?

マイクロ・ムスタファ-----あの…、それよりも良いんですか?

一同(マイクロ・ムスタファ除く)-----エェ?!まさか何か変な事が起こってるんじゃないだろうな?

マイクロ・ムスタファ-----いや。…またみんなで同時に反応されましたが。そうじゃなくて、テレビを見るとか見ないとか。

ニヒル・ムスタファ-----なんだ、そんなことか。

Little Mustapha-----マイクロ・ムスタファは意外とテレビ好きだからな。

ミドル・ムスタファ-----そうじゃなくて、さっきテレビを見るとか、そういう話をしてたからですよ。

Little Mustapha-----見たいなら見れば良いと思うけど。不味いもの食べてると無口になりがちだからね。

ニヒル・ムスタファ-----自分で不味いって言ってるぜ。

Dr. ムスタファ-----まあ、とにかく見たら良いんじゃないか。グルメ番組でも見ながら食べたら美味しく思えるかも知れないからな。

Little Mustapha-----ということで、せーの!「つけ〜〜〜〜…!」

ミドル・ムスタファ-----なんでそんなに力んでるんですか?

Little Mustapha-----こうやってギューってやらないとつかなくなったんだよ。このリモコン。…ほら、ついた。

 Little Mustaphaがいつものように調子の悪いリモコンを操作してテレビをつけました。もうすでに夕方ではなくて夜になっているのですが、いつもの夕方の情報番組みたいなノリの番組がやっていました。

内屁端-----はい!こちら現場の人気女子アナウッチーこと内屁端でぇす!みなさん、今私はどこにいるか解りますかぁ?

スタジオのキャスター-----イルミネーションが綺麗ですね。もしかして…

内屁端-----大ハズレです!イルミネーションなんて場所はありません!今私はクリスマスのイルミネーションが綺麗な都内にある広場に来ているのです!そして、あちらをご覧ください!大きなクリスマスツリーとその周りには沢山の人が集まっています。一体何をしているのか、見てきたいと思いまぁす!それではいったんスタジオにお返ししまぁす!(…おいそこ!てめぇ、勝手に写メ撮ってんじゃねえぞ!こっちは仕事中なん…)

スタジオのキャスター-----…ええと、それではいったんCMです。


【CM】「コーホー…。尿石はトイレの暗黒面。そんな尿石にトルトル尿石!スターウォーズ勝手にコラボパッケージ!です。フォースの力で尿石を溶かして…、浮かして…、尿石と一体化せよ!今ならスパイダーマン付いてます」


Little Mustapha-----またスターウォーズコラボか。

ミドル・ムスタファ-----というか、なんでこの時間にあんなCMやるんですかね。この不味い青色ケーキが芳香剤に思えてきましたよ。

ニヒル・ムスタファ-----おい、そんなこと言ったら食べられなくなるだろ。もう少しで完食なのに。

Dr. ムスタファ-----なんだまだ食べてないのか?

ニヒル・ムスタファ-----というか、先生食べるの早くないか?

Dr. ムスタファ-----こういうものは薬だと思って食べたらどうってことないんだよ。

ミドル・ムスタファ-----こんな大量じゃ薬だなんて思えませんよ。

Little Mustapha-----でも食べ物があまりなかった貧しい時代の人はこういうのでガマンしていたって事だしね。あんまり贅沢言っちゃいけませんよ。

ニヒル・ムスタファ-----偉そうに言ってるけど、キミが無駄に買ったリキュールのせいでこんな事になってるんだからな。

Little Mustapha-----なんだ、覚えてたのか。でもあと少しだし、その辺はフォースの力でなんとか。

ニヒル・ムスタファ-----適当にスターウォーズコラボするなよ。

Little Mustapha-----まあ、ブームなんだし。

マイクロ・ムスタファ-----そんな事よりも…。

一同(マイクロ・ムスタファ除く)-----エーッ?!まさかまた何かおかしな事が起きてるのか?

マイクロ・ムスタファ-----いや、…もう一斉に反応されても驚かなくなりましたが。それよりもテレビなんですが…。

Dr. ムスタファ-----まさか、何か嫌なものを発見したんじゃないだろうな?

マイクロ・ムスタファ-----いや、なんていうか。普通でしたよね。テレビの内容。

Little Mustapha-----そのようだったけど。

マイクロ・ムスタファ-----そういうことです。

ミドル・ムスタファ-----つまり、それは普通に感想を言っただけですね。

マイクロ・ムスタファ-----そういうことです。

ニヒル・ムスタファ-----なんだ、焦るじゃないか。

マイクロ・ムスタファ-----すいません。自然に話に入るのは苦手なもので。

Little Mustapha-----まあ、とにかくここまでは予定どおりにクリスマスってことで一安心。じゃあ、そろそろ次のクリスマスメニューを持ってくるから、それまでに何としても青色ケーキを平らげておくように!

一同-----はーい!


 良く解りませんがパーティーは続く。

次のページへ