ジッシッシ…ハァハァハァ…(「13日の金曜日」より)
犬サンタ-----ウワァ…だワン!なんなんだこれはだワン!
ミドル・ムスタファ-----どうしたんですか?
犬サンタ-----こんなのは泥棒猫ちゃんじゃないんだワン。
Little Mustapha-----犬サンタ君!これは妖怪じゃ!
ニヒル・ムスタファ-----なんだよ。詳細な解析をやったら全然違うことになってるじゃないか。
犬サンタ-----はぁ…。悲しいんだワン。
ミドル・ムスタファ-----そんなに落ち込むことはないですよ。実際に会うまで知らないよりは、先に真実を知っていた方が良かった、ってことですし。
Little Mustapha-----そうだよ。何も知らないで泥棒猫に会いに行ったりしたら、犬サンタ君が襲われて大変な事になるからね。
Dr. ムスタファ-----世の中には知らない方が幸せなことと、知っていた方が幸せなことと、それ以外の事があるんだよ。
ニヒル・ムスタファ-----今の先生の発言に意味はあったのか?
Little Mustapha-----どっちにしろ、そういうことだから。ここは気持ちを入れ替えて犬サンタ君は泥棒猫逮捕に全力を注げば良いんだよ。
犬サンタ-----それも出来ないみたいだワン。相手が妖怪だと解ったからペット担当の私じゃなくて特殊部隊が捜査することになったんだワン。
ミドル・ムスタファ-----そうなんですか。でも泥棒猫が妖怪だって解ったのも犬サンタ君の活躍のおかげですからね。
Little Mustapha-----そうだよ。もっと胸を張って良いと思うよ。
犬サンタ-----ありがとうだワン。みなさん優しいんだワン。でも泥棒猫の逮捕は出来なかったからサンタの酒はナシだワン。
Little Mustapha-----えぇ…。まあ…。そうだけど。
犬サンタ-----まさか、サンタの酒のために優しい言葉をかけたのかワン?
Little Mustapha-----そ、そんなことはありやせんよ。
マイクロ・ムスタファ-----あの、ちょっと良いですか?
犬サンタ-----なにかワン?
マイクロ・ムスタファ-----泥棒猫が妖怪だということが解ると、今の状況は少し変わってくると思うのですが。
Little Mustapha-----どういうこと?
マイクロ・ムスタファ-----いや、これは気のせいなのかも知れませんが。存在し得ないものが鮮明な映像ではないにしてもテレビに映っていました。また何かおかしなことが起きているような、嫌な予感がするのです。
Little Mustapha-----…。そんなのは…。気のせいだよね。気のせい。
マイクロ・ムスタファ-----そうなら良いのですが。
ミドル・ムスタファ-----テレビつけますか?
マイクロ・ムスタファ-----それも一つの手かも知れません。確認はしておいた方がイイですし。
Little Mustapha-----ということなら。AV!
ミドル・ムスタファ-----それって、変な意味に取られますから、言うならちゃんと言ってくださいよ。
テレビ-----「それでは現場から中継です!」
腹屁端-----…ウッチーさん。さっきの相棒っていうのはロボットじゃなく私じゃダメなのでしょうか?
内屁端-----オマエはトロいから無理だな。言っとくけど、横屁端なめると痛い目にあうからな。
スタジオのキャスター-----えっと、まだ準備が出来ていないようですが…。
内屁端-----はい!こちら現場のウッチーこと内屁端でぇす!
腹屁端-----そして、オットリ系女子アナの腹パンこと腹屁端でぇす!
内屁端-----みなさん、お解りになるでしょうか?ここは先程までクリスマスマーケットが開かれていた会場なのですが、バーってなってワーってなりました!
腹屁端-----なんと、銃を持ったサンタが徘徊しているという通報があって、現場は大混乱!ウッチー、腹パン、緊張感!
内屁端-----クリスマスマーケット終了間際だったこともあって、人は少なくなっていたのですが…アッ!今の音、聞こえましたかぁ?
腹屁端-----今の音は銃声でよろしかったでしょうか?
スタジオのキャスター-----ウッチーに腹パン。二人も避難した方がイイのではないでしょうか?
内屁端-----そうですね。出来る限り現場の情報を伝えたいのですが、背に腹はかえられません。ロボウッチーが完成していたら、どんな状況でもリポートすることが出来るはずだったのですが、まだ頭脳の部分しか出来ていないのが残念です。
腹屁端-----それではスタジオにお返ししてよろしかったでしょうか?
スタジオのキャスター-----現場の様子は続報が入り次第お伝えします。それでは次は今週のトレンド情報!インスタ映え確実のあの商品です。
ミドル・ムスタファ-----銃声でしたね。
ニヒル・ムスタファ-----なんか嫌な感じじゃないか。
Little Mustapha-----これはホントに銃を持ったサンタなのか?
Dr. ムスタファ-----そんなものが出てきたら話が最初のサンタネタに戻ってしまうぞ。
Little Mustapha-----そうかも知れないけど、あのシリーズは解決したはずだよね。どれがどうなったのか?っていうのは複雑すぎて解らなかったけど、恐怖のクリスマスシリーズは解決したはずだよ。
犬サンタ-----そうなんだワン!私の活躍も忘れちゃいけないんだワン。
マイクロ・ムスタファ-----しかし、あのテレビに映っていた状況を考えると、また何かが起きていますよ。
ニヒル・ムスタファ-----じゃあ、どうするんだよ。これからプレゼントを持ってるサンタが来るんだぜ。
ミドル・ムスタファ-----それが本当にプレゼントを持っているサンタなのか、それとも銃を持ったサンタなのか?
Dr. ムスタファ-----どうするんだ?今年はキャンセルするか?
ニヒル・ムスタファ-----うーん。それもやむを得ないか…。
Little Mustapha-----いや。ボクはちゃんと覚えてるよ。銃を持った殺人サンタだとしたら、すぐに解るよ。最初に部屋の明かりが消えて、そのあと玄関から入ってくるのが殺人サンタ。そうでない場合はプレゼントを持ったサンタってことに…。
一同-----ウワァ!部屋の明かりが消えた(ワン)!
ニヒル・ムスタファ-----おい、なんか武器になるようなものはないのか?
Little Mustapha-----暗くなったから解んないよ。
ミドル・ムスタファ-----でも自分の部屋じゃないですか。
Little Mustapha-----といっても、今日はみんなが来るからいろんなものを動かしてスペース作ったし。配置が変わってるんだよ。
マイクロ・ムスタファ-----ちょっと、静かにしてください。
一同-----…。
マイクロ・ムスタファ-----なにか聞こえますか?
ニヒル・ムスタファ-----なにも聞こえないようだが。
マイクロ・ムスタファ-----ちょっと窓の外を見てもらえませんか?
Little Mustapha-----じゃあ、見てみるけど…。あれ、街灯とかも全部消えてる。
ミドル・ムスタファ-----ということは、停電ってことですか。
Dr. ムスタファ-----なんだ、ビックリしたじゃないか。これじゃあ、まるで千里の道も一歩…
犬サンタ-----あ、電気がつくんだワン!
Little Mustapha-----ホントだ。流石犬サンタ君。人間よりも早めに気付くんだな。
ニヒル・ムスタファ-----おかげで先生の間違ったことわざを聞けなかったけどな。
ミドル・ムスタファ-----だけど、ちょっと気になりますよね。今の停電とかも。ただの機械の故障だったら良いですけど。
Little Mustapha-----テレビで確認した方がよろしいでしょうか?
マイクロ・ムスタファ-----そうですね。
Little Mustapha-----それじゃあ、アダルト!
ミドル・ムスタファ-----AVアンプのAVはアダルトビデオじゃないですよ!