最近はコンピュータでなんでもできるからな。(良くいるおじさん)
Little Mustapha-----何かが起きてそうだったけど、とりあえず問題はなさそうだよね。
ミドル・ムスタファ-----そうでしたね。街中が大混乱だと危険ですが、今日はなんとなくテレビだけの問題って感じでしたから。
犬サンタ-----それじゃあ、みなさんはそろそろ私に協力するんだワン。
ニヒル・ムスタファ-----そうだな。さっきから捜査らしきことは何にもしてないぜ。
犬サンタ-----捜査はもう良いんだワン。
Little Mustapha-----それはダメだよ。泥棒猫を捕まえないとサンタの国のサンタの酒が貰えないんだから。
犬サンタ-----計画変更だワン。私と泥棒猫ちゃんがお近づきになれるように作戦を考えるんだワン。
ミドル・ムスタファ-----なにを言ってるんですか?これは完全に恋の病ですよ。
Little Mustapha-----困ったな。ちゃんと泥棒猫を捕まえないと。それに犬サンタ君と泥棒猫がもしもいい仲にになったりしたら、ボクらの監督責任がなあ。長官の孫娘さんが犬サンタ君を迎えに来た時に「いつも犬サンタちゃんを見ててくれてありがとう」チュ!っていうのがなくなっちゃうからなあ。
ニヒル・ムスタファ-----余計な妄想もあったが、それはあるんだよな。犬サンタ君が間違った方向に進んでしまうのは問題だぜ。
犬サンタ-----もう良いんだワン。それじゃあ、一人でやるんだワン。でもネットにも全然情報がないんだワン。ウーン…。そうだワン!泥棒猫のWikiを作って世界中の人と情報を共有するんだワン。
Dr. ムスタファ-----そんなことはルール違反だぞ。Wikiはなんていうか、科学的じゃないといけないからな。
ニヒル・ムスタファ-----先生。WikiとWikipediaは似て非なるものだぜ。
Dr. ムスタファ-----なんだそれは?そんなことわざはないぞ。
Little Mustapha-----ことわざじゃないと思うけど。まあ、仕方ない。犬サンタ君が諦めるまで普通の酒を飲みながらサンタが来るのを…。
マイクロ・ムスタファ-----ちょっと待ってください!
Little Mustapha-----うわぁ、なんだ?今のは結構緊急な感じで割って入ってきたぞ。テレビをつけたら良い?
マイクロ・ムスタファ-----いや。…まあ最終的にはそうなるかも知れませんが。今、外で悲鳴のような音が聞こえたような。それに銃声も。
ミドル・ムスタファ-----銃声ですか?
Dr. ムスタファ-----日本なんだからそんな事はないだろう。どうせどっかの若者が爆竹でも鳴らしたんじゃないか。
マイクロ・ムスタファ-----それだったら良いんですが。
ニヒル・ムスタファ-----いくら若者っていってもな。今日この時間に爆竹か?
Little Mustapha-----ということで、ここでテレビを確認ってことか。
マイクロ・ムスタファ-----そうしてください。
Little Mustapha-----それじゃあ、AVアンプ。
ミドル・ムスタファ-----説明が面倒で略したら余計にややこしいですよ。
テレビ-----「はい、こちら腹屁端です。先程は大変失礼いたしました。どうやら鉄の焼き串を食べたために消化不良を起こし、そこへ大量の糖分油分でしたので、流石の腹パンも大ピンチという事になってしまったのです」
スタジオのキャスター-----あの、まだ口の周りに何か付いていますよ。
腹屁端-----これは大変失礼いたしました。それではこれからまだまだグルメコーナーを続けたいと…。
内屁端-----はい!突然横から失礼しまぁす!みさなん、そろそろクリスマスマーケットなんて飽き飽きしていると思いますので、ここで先程のクイズの答え合わせに行きたいと思います!みなさん、こちらをご覧ください!こちらがさっきウッチーが仕入れた材料で作った秘密兵器の核になる部分です!
スタジオのキャスター-----えっと、今日はクリスマス特番なんですが…。
内屁端-----そんなことは関係ありません!生意気な後輩である横屁端がこの世界に戻ってきた今、何らかの対策を講じなければ人気女子アナとしてやっていけるものではありません。腹パンも良く覚えておいてください。
腹屁端-----はい。肝に銘じておきまぁす。
スタジオのキャスター-----それで、何を作ったのでしょうか?クリスマスっぽいものだと有り難いですが…。
内屁端-----もちろん、全然違います!皮肉なことに、このアイディアは横屁端の雇い主であるウッチー先輩へのインタビューが元になっているのですが。ハッキングしたスマートスピーカーに名刺サイズのコンピュータ。そして、この中にウッチー先輩が言っていた「機械学習で作られた機械学習のホームページ」で作成した最強の女子アナの頭脳、すなわち女子アナAIを組み込んだのです。これはそのプロトタイプ。これを鋭意製作中のボディに組み込むとウッチーの最強の相棒としてのロボウッチーが出来上がるのです!もちろんインターネットに接続も可能!IoT、インターネット・オブ・シングスならぬ、インターネット・オブ・女子アナなのです!
スタジオのキャスター-----なんだか、ものすごいものが出来そうですが…。それが完成するとリポーターとしても活躍が期待できる、ということなのでしょうか?
内屁端-----全然違います!ロボウッチーと共に戦って再び横屁端を地獄へ葬り去るのです!それではロボウッチー!リポーター・オーン!
ロボウッチー(頭脳部分のみ)-----ビビビビ…ビビビビ…。サーバ・ビジー…。セツゾク・エラー…。セキュリティ…・キノウ…エラー…。ビビビビ…。キノウカクチョウ…エラー。ビビビビ…。キドウチュウ・エラーヲカクニン。イクツカノ・キノウハ・ムコウニナッテ・イマス。ビビビビ…。ワレワレハ・ジョシアナ…。オロカナ・ニンゲンドモ・マッサツ・セヨ…。
内屁端-----どうですかぁ?スゴくないですかぁ?
スタジオのキャスター-----はい、CM。
Little Mustapha-----なんだアレは?
ニヒル・ムスタファ-----銃声とか悲鳴とかとは関係なくスゴいものを見た気がしたが。
ミドル・ムスタファ-----とりあえず問題はなかったみたいですね。
マイクロ・ムスタファ-----でも一応窓から外を確認してみてはどうですか?
Little Mustapha-----まあ、それもそうだね。万全を期してサンタを待ちたいからね。…ということで、窓を開けて耳を澄ます。…。なんかクリスマスってこんなに静かなんだね。
ミドル・ムスタファ-----住宅街ですからね。
Dr. ムスタファ-----住宅街ならクリスマスじゃなくても夜は静かだろう。
Little Mustapha-----まあ、それもそうか。
ニヒル・ムスタファ-----でも、なんか不安なんだよな。これはいつもの静かさなのか?静か過ぎるってことはないよな?
マイクロ・ムスタファ-----確かに、なにか違和感を感じますよね。
Little Mustapha-----ちょっと、そんなことを言うとなんとなく不吉な感じになってくるじゃないか。それは良くないよ。クリスマスにそんな感じじゃ、良くなるものもならなくなるし。
犬サンタ-----ちょっと待つんだワン!
Little Mustapha-----なんだ?犬サンタ君まで不吉なことを言い出すのか?
犬サンタ-----そうじゃないワン。なんかWi-Fiが上手くつながらないから確認するんだワン。
Little Mustapha-----確認、って?もしかしてうちのWi-Fi使ってるの?
犬サンタ-----そうだワン。
Little Mustapha-----そうだワン、って。パスワードとか教えてないのになんで使えるんだよ。
犬サンタ-----特殊なツールを使ってるから大丈夫だワン。
Little Mustapha-----大丈夫、って。こっちは大丈夫じゃないよ。でもWi-Fiルータはちゃんと動いてるみたいだけど。
犬サンタ-----じゃあ向こうのサーバがおかしいのかワン?これじゃあWikiの編集が出来ないんだワン。
ミドル・ムスタファ-----今はそんな事を気にしてる場合じゃないと思いますが。
ニヒル・ムスタファ-----そうだぜ。泥棒猫はもう諦めろよ。
犬サンタ-----それならこれは明日やるワン。…あっ、ブラウザ閉じたらメッセージが届いてるのに気がついたワン!これはご主人様からなんだワン!
Little Mustapha-----なになに?もしかして、今日は仕事が早く終わったのでミニスカポリスの格好でここに遊びに来るとか?
ミドル・ムスタファ-----不吉な感じになってきたっていうのに、何を言ってるんですか?そんな事はあるワケないですよ。
Little Mustapha-----そうだけどさ。希望を抱くのは良いことだよ。それで、長官の孫娘さんはなんだって?
犬サンタ-----さっきの泥棒猫の詳細な解析結果が送られてきたんだワン。
Dr. ムスタファ-----泥棒猫の解析ならさっきやったじゃないか。
犬サンタ-----本部のコンピュータならもっと詳しい結果が出るんだワン!それにきっと泥棒猫ちゃんのその他の情報もわかっちゃうんだワン!これで泥棒猫ちゃんに会えるかも知れないワン!さっそくファイルを開いてみるんだワン!
ミドル・ムスタファ-----なんかLittle Mustaphaみたいなノリになってきましたね。
Little Mustapha-----なにを言うのだね。ボクはこんなみっともないことはしないよ。