「猫はニャーニャー、犬はワンワンだよ」（シェークスピア）
Dr. ムスタファ-----ということは、さっきの泥棒サンタもリコール社が雇ってるサンタってことなのか？
ミドル・ムスタファ-----流れ的にはそんな感じですけど。
ニヒル・ムスタファ-----ってことは、サンタだけじゃなくて地獄の軍団とかいうのもあの会社に手に渡ったのか？
Little Mustapha-----それはどうかな。カズコは地獄の軍団を小さな国が買えるぐらいの値段で売ったって言ってたけど。いくら大企業でもそこまでお金は出せないでしょ。
Dr. ムスタファ-----だがチョビットコインならあり得るんじゃないのか？
ニヒル・ムスタファ-----というかチョビットコインってなんだ？って事でもあるんだが。
マイクロ・ムスタファ-----それがなんにしろ、地獄の軍団を買い取った何者か、あるいはどこかの団体がサンタ達だけをリコール社に売ったと考えた方が理にかなってますね。
Little Mustapha-----あと横パンもね。
ニヒル・ムスタファ-----細かいことはどうでも良いんだぜ。
ミドル・ムスタファ-----問題はリコール社のサンタがちゃんとサンタとしての仕事を出来るのか？ってことですよね。
Little Mustapha-----そうだよ。ボクらとしたらサンタがどこに雇われていようと、プレゼントさえ貰えれば良いんだけど。出来れば去年活躍した退役サンタが今年も頑張ってくれてたら良かったのにね。その辺のことは犬サンタ君は知らないの？犬サンタ君はサンタ君を弟子にした仙人サンタのことも知ってたみたいだしさ。
犬サンタ-----サンタ君は一人前になるために一生懸命頑張ってるって聞いたワン。
ミドル・ムスタファ-----それだけですか？
犬サンタ-----そうだワン。
ニヒル・ムスタファ-----でもサンタ君が一人前になったとして、そのあとはリコール社に入るってことになったりしないか？
犬サンタ-----人間の世界の仕組みは良く解らないワン。でも本物のサンタなら会社じゃなくても大丈夫だワン。
Little Mustapha-----でも、そうなると今プレゼントを配ってるのは偽物のサンタってことだよね。
犬サンタ-----だから、人間の世界の仕組みは良く知らないんだワン。
ミドル・ムスタファ-----偽物だとしても、持っていた袋は本物だったんですよね。
Little Mustapha-----そうだったけど。
ニヒル・ムスタファ-----元は本物だったとしても、一度地獄の軍団に寝返ったんだし。それで本物としては活動できなくなったってことじゃないか。
Dr. ムスタファ-----本物じゃなかったら、やっぱり偽物だろう。
ミドル・ムスタファ-----なんだかややこしいですね。
Little Mustapha-----でも、こう考えることも出来るよ。もし今年偽物のサンタがプレゼント持って来て、ボクらの望みが叶ったとする。でも持って来たのは偽のサンタだから、来年はまた同じプレゼントをリクエスト出来て、上手く行けば同じものが二つ手に入るんだよ！
ミドル・ムスタファ-----二個もらっても意味ないですよ。
Little Mustapha-----まあそうだけど。こうなったら祈るしかないのかな。でも何をどう祈るのか？ということだけど。サンタが本物であることを祈るのか。それともサンタが本物であるかどうかにかかわらず、望みのプレゼントを持ってくる事を祈るのか。
ニヒル・ムスタファ-----その前にオレ達が無事でいられるように祈っておいた方が良さそうな気もしてきたぜ。
Little Mustapha-----そんな気もするけど、悪いことを考えるとマイナス思考になるから却下。
犬サンタ-----みなさん、楽しい会話の邪魔をして済まないんだワン。でもそろそろ犯行予告の時間が迫ってきているんだワン。だから協力して欲しいんだワン。
ミドル・ムスタファ-----楽しい会話はしてませんでしたけどね。
Little Mustapha-----うーん…。今は大事な時って気もするのだが。サンタの酒のためなら仕方ないか。それで、何をすれば良いんだ？
犬サンタ-----テレビをつけて欲しいんだワン！
ニヒル・ムスタファ-----今テレビつけてもクリスマスマーケットだぜ。
犬サンタ-----良いからつけるんだワン！
Little Mustapha-----そういうことならAVアンプのリモコンの外部機器操作機能を活用して、ポチッ。
テレビ-----「はい、こちらでよろしかったでしょうか。今日も腹パンパン、腹パンことオットリ系女子アナの腹屁端がクリスマスマーケット会場からご馳走を紹介していきたいと思いまぁす。題して、腹パンのもう腹パンパンだけど食べられちゃう。腹パンの満腹グルメコーナー、行ってみたいと思いまぁす。まずは、ここがどこだかお解りになったでしょうか？」
スタジオのキャスター-----エッ？というか、都内で行われているクリスマスマーケットだと思うのですが。
腹屁端-----それは大間違い。まずは「まるでヨーロッパのようですね」と言ってもらわないと話が始まらない、って感じです。
スタジオのキャスター-----またですか？！…まるでヨーロッパのようですが、そこはどこなのでしょうか？
腹屁端-----もちろん、都内で行われているクリスマスマーケットの会場なのです。こちらは、先程ウッチー先輩が紹介していた雑貨やお土産のコーナーと違って、美味しそうなものが沢山並んでいて、まさにクリスマスなんです。実は、今日の夕方まで別の番組でクリスマスグルメを沢山食べていたのですが、ここにある料理もとても美味しそうなので、腹パンまだまだ頑張れそうです。まずは前菜として、こちらのお店から。こちらは何と言う料理だったでしょうか？
店員１-----旬の野菜を使ったあったかポトフになります。
腹屁端-----とっても美味しそう。それでは早速いただきまぁす。…うーん。とってもポトポトして、体が暖まりますね。一気に平らげたところで、次のお店に行ってみたいと思います。こちらも大人気のメニューだそうですが、何になりましたでしょうかぁ？
店員２-----チーズとマヨネーズたっぷりの熱々ポテトになります。
腹屁端-----これまた美味しそうです。ではいただきまぁす。…うーん。ホクホクのポテトにチーズとマヨネーズでコテコテです。アッ、向こうにも美味しそうなものを見付けました。これはいったい何ですかぁ？
店員３-----霜降り肉のカツレツ・チーズマヨネーズのせになります。
腹屁端-----これまたコッテリしていますね。腹パン大満足間違いなしという感じですが、食べてみたいと思いまぁす。ウーン！油が全身に浸透していく感じがします！さて、前菜を食べ尽くして更に食欲が出てきたところで、今日の目玉メニューに行ってみたいと思います。みなさん、あちらをご覧ください。アレが一体何だか解りますかぁ？
スタジオのキャスター-----えーっと、ずいぶんクリスマスっぽいと思いますが。それに大きいですね。
腹屁端-----ブッブー！ハズレです。こちらはなんと、鶏一匹丸ごと串焼きにした焼き鳥なんです。見てください、焼き串がまるでサーベルです。こちらはソースなどはかけないで大丈夫なのでしょうか？
店員４-----お腹の中にチーズとマヨネーズが詰まっているので、そのまま食べていただいても美味しくいただけると思います。
腹屁端-----それは最高ですね。それでは、今日のメインディッシュ。鶏のチーズとマヨネーズ詰め、いただいてみたいと思いまぁす。それでは、いただきまぁす！あ〜ん…。（カチッ！）…痛い！…これは一体どういう事でしょうか？鶏肉をかじったつもりが焼き串部分をかじってしまいました。そして…、鶏の丸焼きはどこへ行ったのでしょうか？…みなさん。腹パンは夢を見ているのでしょうか？今まで目の前にあった鶏の丸焼きが消えてしまいました！腹パン、呆然、膨満感…！ここはいったんスタジオにお返ししてよろしかったでしょうか…。