holicRSSFeed

#209 「浸透」 2024-12-26 (Thu)

目玉コーナー

 夕方のニュース番組・クリスマス特番はそろそろ終盤。出番がなかったのに現場入りはやけに早かったのはヒマだったからではないが、そろそろ番組の目玉でもある亜毛パンこと亜毛屁端が登場するクリスマス女子会のコーナーが始まろうとしているのである。

 出演するのは亜毛パンの他にいつもニュースに出ている三人とスーパー・キショー君。さらに三人組のアイドルグループのシナビル・シトラスである。

 シナビル・シトラスは内屁端が一ヶ月間の研修で指導してきたアイドル達の中で一番女子アナとしての適性があると思っていた三人でもある。しかも数で勝負の他のグループとは違い、三人組というのも潔くて良いとも思っていた。

 なによりも三人なら亜毛パンを含めても全員がギリギリ画面に収まるのがポイントである。

 ついでに書いておくと、スーパー・キショー君を担当する宇絵座だが、さっき目の前で完璧な腹話術を見て完全に自信喪失なので、ここではスーパー・キショー君として喋ることはほとんどなさそうである。


内屁端-----はい。夜も更けてきてこちらクリスマスマーケットの会場もだいぶ落ち着いた雰囲気になってきましたね。

腹屁端-----まったりトークにはうってつけということで、ここからはクリスマス女子会のコーナーです。今年は私達三人にスーパー・キショー君。そしてシナビル・シトラスの三人と特別ゲストを迎えての女子会トーク。大物ゲストのここだけの話も聞けちゃうかも知れません。

内屁端-----スーパー・キショー君は男の子だけど特別参加だよ。

スーパー・キショー君-----(ただうなずく)

宇絵座理保-----それではここでゲストの登場です。初主演となったドラマ「麻薬取締官ホンビノス恵子」が大ヒット。一躍大女優の仲間入りを果たし、さらに夏に発売となったデジタル写真集「擬我」で販売サイト内でダウンロード件数ナンバーワンを記録。またドラマの続編となる映画も公開間近の亜毛パンこと亜毛屁端さんです。

亜毛屁端-----はい、こちら現場の亜毛屁端でぇす!…なんて。昔の仲間と一緒になったら昔の癖が出ちゃった。

腹屁端-----さっそくですが、ドラマはすごいヒットになりましたね。

亜毛屁端-----そうなんです。でも始めは苦労の連続でしたし。その前に主演という重圧から出演を辞退しようかとも思ったこともあったのですが。背中を押してくれる人もいて、関係者全員に感謝です。

シナビル・シトラス:シナビル・レモン-----両親を殺した犯人を見つけるまで誰とも口をきかないという設定がスゴく斬新だと思いました。

亜毛屁端-----セリフに頼らずに全てを体で表現するというのは大変でした。

内屁端-----恵子の悲しみとか苦労が伝わってくる迫真の演技という感じでしたよ。

亜毛屁端-----ウッチーさんにそんなこと言ってもらえるのウレシイです。

シナビル・シトラス:シナビル・ライム-----投獄中の犯罪者から犯罪捜査の手法を教えてもらうところも印象的で好きなシーンです。あれは亜毛パンさんが考えたって本当ですか?

亜毛屁端-----うーん…まあ本当と言えば本当かしら?

シナビル・シトラス:シナビル・ミカン-----それはどういうことですか?

亜毛屁端-----実を言うと、口をきかないという設定から私のアイディアたっだの。だけど脚本家の方もいて、原稿用紙で20枚以上もあるセリフを用意していただいてたのもあって、なかなか言い出せないというのもあったんだけど。やっぱり初めての主演として悔いは残したくないっていうのもあったから、思い切って監督に相談してみたら、それは良いアイディアだってことになって。最終的には最後のシーンも私のアイディアでいくことになったんです。

宇絵座-----ということは、両親を殺した犯人が師匠でもある投獄中の男というのは亜毛パンさんのアイディアだったんですか?あの展開は見ていて鳥肌が立ちました。

腹屁端-----そして流行語大賞にもなろうかというあのセリフになるワケですね。

亜毛屁端-----「なぜ殺した!」というやつですね。

シナビル・シトラス:シナビル・ミカン-----うわぁ!生で聞けちゃった!チョー感動です!