Little Mustapha-----うわ!?…えっ…?なに?…っていうか、サンタの孫娘さん…。
なんと、玄関の前にいたのはLittle Mustaphaの憧れの人、サンタの孫娘さんでした。
サンタの孫娘-----…。
Little Mustapha-----あ、ああ…!あの、どうぞ、上がってください。ええっと…。来るなら言ってくれたら、ねえ。ホントに。あのどうぞどうぞ。
サンタの孫娘-----いいえ、ここでけっこうです。
Little Mustapha-----まあまあ、そう言わずに。せっかく来てくれたんだから。
サンタの孫娘-----今日はあなたに言いたいことがあってきたのです。
Little Mustapha-----言いたいこと…?…って、それはつまり。…まだ誰もいないこの時間にこっそりやって来て言いたいことがある、って…。それはつまり…。ウフフッ…。それならなおさら中に入って…
サンタの孫娘-----ふざけないでください!
Little Mustapha-----えっ?!
サンタの孫娘-----あなたとは絶交です。あなたのせいで私は人間のことが信じられなくなりました。あなたは、…あなたは私に何をしたのか解っているんですか?
Little Mustapha-----なに、って?
サンタの孫娘-----とぼけるなんて卑怯ですよ。でも、もういいです。あなたとは今後いっさい関わり合いませんから。私に近づくことも、声をかけることも、手紙を送ることも絶対にしないでください。解りましたね。
Little Mustapha-----何で怒ってるのか?って事だけど。それよりも、何のことだか解らないよ。それに、なにがどうなって…
サンタの孫娘-----言い訳をしても無駄です。外には護衛として筋肉トナカイを二匹待たせてあるのです。おかしな事を言うのなら、彼らに聞いてもらうしかないようですが。でも私はそれは避けたいと思っています。ですから、私の言うことを聞いてくれますね。もうあなたとは関わりたくないのです。
Little Mustapha-----えーと…。はい…。
サンタの孫娘-----では、さようなら…。あなたは信頼できる人間だと思っていたのに…。でもそれは間違いでした。あなたになんて会わなければ良かったのですね。さようなら…。
Little Mustapha-----えーと…。…さようなら。…。
Little Mustapha-----…?…なんで?
Little Mustapha-----…なんで?
Little Mustapha-----…。
Little Mustapha-----なんでだ?
Little Mustapha-----…??
Little Mustapha-----…???
Little Mustapha-----…なんで?
Little Mustapha-----…なんだぁ?
Little Mustapha-----…なんですと?!
いきなりやって来たサンタの孫娘さんになぜか絶交されてしまったLittle Mustapha。しばらくの間放心状態で「なんで?」を繰り返しつぶやいていたのですが、ちょっと間を開けてから最後に一度首をひねって考え込むような仕草をした後に部屋から出て行きました。
それから30分ほどすると、誰もいないブラックホール・スタジオ(Little Mustaphaの部屋)に主要メンバー達が入って来ました。
ミドル・ムスタファ-----あれ?おかしいですね。誰もいないなんて。
ニヒル・ムスタファ-----そうだな。満タンの酒ビンは沢山並んでるぜ。なぜか一個だけ袋の中だけど。
Dr. ムスタファ-----そんなに酒を買ってこなくてもなあ。どうせいつもみたいにサンタの国のサンタの酒を貰えるんじゃないのか?
ニヒル・ムスタファ-----おい、先生。不吉なことを言わないでくれよ。今年はサンタの酒は貰えないに決まってるだろ。オレ達は普通に望みのプレゼントを貰えるんだぜ。
ミドル・ムスタファ-----そうですね。サンタの酒はプレゼントの代わりみたいな感じで貰ってましたからね。ちゃんとプレゼントが貰えた場合はサンタの酒はくれないんじゃないですか。
Dr. ムスタファ-----おお、そうか。それもそうだな。まあ、それだけ酒があったらプレゼントを肴に乾杯が何度でもできるぞ。
ミドル・ムスタファ-----そうですね。これこそ11周年って感じですよね。
ニヒル・ムスタファ----- Little Mustaphaみたいな発言だな。
ミドル・ムスタファ-----そんな気もしますけど。この間まで長いことインタビューに付き合わされていましたからね。それはそうとLittle Mustaphaはどこに行ったんですかね?
ニヒル・ムスタファ-----なんだろうな?また変なことをしてなければ良いけど。
マイクロ・ムスタファ-----あの…。
一同(マイクロ・ムスタファ除く)-----うわ、ビックリした。
マイクロ・ムスタファ-----もう!なんども部屋の中を見回してLittle Mustaphaを探してたのに、私の姿は見えてなかったんですか?
一同(マイクロ・ムスタファ除く)-----いやあ。まあ、ここはいつものこのネタをやるのにちょうど良いと思ったからね。そんなに怒らない、怒らない。
マイクロ・ムスタファ-----みんなで一斉に言うのやめてくださいよ。
ミドル・ムスタファ-----それで、何かに気づいたんですか?今回はヤケに発言が早いですけど。
マイクロ・ムスタファ-----早いとか遅いとかは関係ないと思いますが。Little Mustaphaがいないのは変ですし。それに玄関に鍵もかけずにいなくなるなんて、少しミステリーじゃないですか?
Dr. ムスタファ-----もうそんな展開なのか?!
ニヒル・ムスタファ-----そうだぜ。それに例の留守番電話は何ともなってないぜ。
マイクロ・ムスタファ-----そうなんですが…。私は何かが気になって。
ミドル・ムスタファ-----でも、そんな余計な心配はいらないと思いますよ。悪いことを考えると、良いことも起こらなくなってしまいますからね。なんかLittle Mustaphaがいないと私が彼みたいな発想ですけど。
ニヒル・ムスタファ-----まあ、良いんじゃないか?どうせなんか買いに行ってるだけだろう。とりあえず、戻ってくるまでゆっくり待ってようぜ。
Little Mustaphaのいないブラックホール・スタジオにやって来たメンバー達はしばらく待っていましたが、先に酒を飲み始めるワケにもいかず、ダラダラと待つしかありませんでした。しかし、何もしないで待っている時間はミョーに長く感じます。
Dr. ムスタファ-----なかなか帰ってこないんだな。
ミドル・ムスタファ-----そうですね。テレビでも見てますか。
ニヒル・ムスタファ-----そうだな。リモコンはどこにあるんだ?
ミドル・ムスタファ-----たしか、そこにある弾薬箱に入ってるはずですが。
Dr. ムスタファ-----なんで弾薬箱なんだ?
ミドル・ムスタファ-----さあ、知りませんけど。他に入れるものがないんじゃないですか?
ニヒル・ムスタファ-----とは言っても、テレビのリモコンは入ってないぜ。あるのはエアコンのリモコンだけだな。
Dr. ムスタファ-----リモコンなんてなくても、本体で操作したら良いんじゃないか?
ミドル・ムスタファ-----そうかも知れませんが、最近のテレビってどこにボタンがあるのか解らないし、見つかっても電源のオン/オフぐらいしか出来ないんですよ。
ニヒル・ムスタファ-----そうなんだよな。リモコンをなくしたらもう何も出来ない、っていうのはやめて欲しいよな。
ミドル・ムスタファ-----ホントですよ。エアコンなんて電源すら入りませんからね。下手すると生死に関わりますよ。
Dr. ムスタファ-----そこまで大げさにすることもないだろ?
ミドル・ムスタファ-----そうでした。でもテレビもないし、なんかヒマですねえ。
マイクロ・ムスタファ-----あの…。
Dr. ムスタファ-----なんだ?
マイクロ・ムスタファ-----こういう時は私に気づかないというネタはやらないんですか?
ミドル・ムスタファ-----ヒマだったもので、ネタよりも話題がある方が良いと思ったんで。
ニヒル・ムスタファ-----それはどうでも良いが、何なんだ?まだ留守番電話には変化はないようだぜ。
マイクロ・ムスタファ-----留守番電話は大丈夫のようですが。さっきからベランダの方で音がしているようなんです。
ミドル・ムスタファ-----ベランダから音?…ということは。
ニヒル・ムスタファ-----これまでの経験からすると、ゲストの登場ということか?でもLittle Mustaphaがいないのに、おかしくないか?
Dr. ムスタファ-----もしかするとLittle Mustaphaが登場するんじゃないか?たまにこういうことするだろ?何が面白いのか知らないが。
マイクロ・ムスタファ-----だったら良いのですが。私は何か胸騒ぎがするのです。
ミドル・ムスタファ-----なんでもそうやって重たい感じで受け止めるのはやめましょうよ。そこにいるのはLittle Mustaphaかも知れないですし、あるいは別のゲストかも知れませんけど。悪いことを考えてると…。あれ?ホントにベランダから音がしますね。
ニヒル・ムスタファ-----…ホントだな。
Dr. ムスタファ-----開けないのか?もしかして、サンタがやって来たという事だったらどうするんだ?
ニヒル・ムスタファ-----そ、そうだな。オレ達がいないと思って帰ったりしたら大変だな。
ミドル・ムスタファ-----じゃあ、開けるんですね。良いんですね?開けますよ。
長年の経験から何が起きても大丈夫のはずが、予期せぬ事態の連続でおかしな事になってきています。でもベランダで物音がするのでミドル・ムスタファがベランダに通じる窓を開けることにしました。
すると、驚いた事にそこには犬サンタ君がいたのです。