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#151 「Epoch」 2013-12-24 (Tue)

クリスマス 今年はちょっと ミステリー


 新たなタルタルソースも部屋に運ばれてきて更に飲み続けたLittle Mustapha達。今年はここまで特にヘンな事件もなく楽しい雰囲気でパーティーが続いているようです。

Dr. ムスタファ-----ということでな3Dプリンタで美女を出力するとだね、下からスカートの中を覗くことが出来てしまうという危険性が出てくるんだよ。

Little Mustapha-----それは大変だ。

ニヒル・ムスタファ-----また3Dプリンタでスケベ話かよ。しかもLittle Mustaphaまで。

ミドル・ムスタファ-----でもなんで危険なんですか?

Dr. ムスタファ-----これが解らないとは、日本の科学の水準も落ちたものだな。

ニヒル・ムスタファ-----科学じゃないと思うけどな。

Little Mustapha-----でも、これが解らないのは問題ですよ。

ミドル・ムスタファ-----なにがですか?

Little Mustapha-----キミは「見えそうで見えない関数」のグラフを見たことがないの?

ミドル・ムスタファ-----なんですかそれ?

ニヒル・ムスタファ-----適当なネタだから疑問に思う必要はないと思うぜ。

Little Mustapha-----まあ、そうなんだけどね。というか、たまに指数関数的にっていう言葉を使う人がいるけど、あれと同様に「見えそうで見えない関数的に」という言葉を使いたいと思うぐらいの感じなんだよね。

ニヒル・ムスタファ-----何言ってるのか全然解んないぜ。

Little Mustapha-----ああ、失礼しました。なんていうかスカートの中なんてものは見えてはいけない物なんだけど「ちょっと見えそう」「結構見えそう」「かなり見えそう」「ギリギリ!」という風に見えそうな度合いが上がると、それに伴うワクワク感がまさに「指数関数的に」上昇するんだけど、何かの間違いで見えてしまうと、そこから一気にワクワクはマイナスに急降下なんだよ。グラフにするとx軸に直角に近い感じで下がっていくんだよね。

Dr. ムスタファ-----うーん、キミもなかなかやるな。

ニヒル・ムスタファ-----何を感心してるんだよ。それよりも、3Dプリンタには別の危険性があったりするのは知ってるのか?あれって銃とかも作れるんだぜ。

ミドル・ムスタファ-----ああ、それ知ってますよ。金属を使わないから探知されずに飛行機に持ち込んだり出来るかも知れないとか。

Little Mustapha-----でもボクら飛行機に乗る機会あんまりないからなあ。

ミドル・ムスタファ-----そうですけど、自分が良ければそれでイイって感じですよ、それじゃ。

Little Mustapha-----ああ、そうか。それじゃあ3Dプリンタで美女と銃を出力させないためにデモとかやるか。

ミドル・ムスタファ-----ヤですよ。

Little Mustapha-----まあ、ボクもやりたくないけど。

ニヒル・ムスタファ-----そんなことよりも、そろそろニュースとか見てみないか。なんかここに来てテレビのニュースを見ないと落ち着かない気もしてくるんだよね。

ミドル・ムスタファ-----ああ、解りますよ。なんか今回は平和ですよね。でもテレビなんて点けて良いんですか?もしも何かが起きていたら、せっかくの良い雰囲気が台無しですけど。

Little Mustapha-----そうは言っても、テレビを点けて何か問題があるか、或いはないか、ということは点けてみないと解らないし、もしも今日が本当に平和なクリスマスなのだとしたら何も起きてないに決まってるんだし。この辺は「オミクジ理論」的な話だよね。

ミドル・ムスタファ-----なんか関数とか理論とか、適当ですよね。

ニヒル・ムスタファ-----意味が解らないけど、点けるのか?点けないのか?

Little Mustapha-----まあ、オミクジ理論的には…。

マイクロ・ムスタファ-----あのちょっと待ってください!

一同-----…。

マイクロ・ムスタファ-----あれ、なんかネタはやらないんですか?

ミドル・ムスタファ-----いや。待ってくださいって言われたから待っていたんですけど。

マイクロ・ムスタファ-----ああ、そうですか。そんなに構えられると言いづらかったりしますけど、これは重要な事ですので、言いますね。

Little Mustapha-----良いですよ。

ニヒル・ムスタファ-----まさか留守番電話じゃ…。

マイクロ・ムスタファ-----いや、違います。あの、ベランダの窓の方から音が聞こえてくるのですが…。

一同-----(耳を澄ます。)

Little Mustapha-----あっ、ホントだ。

ミドル・ムスタファ-----まさかサンタですか?!

ニヒル・ムスタファ-----でもまだ7時になったばっかりだぜ。

Little Mustapha-----とにかく確認してみるけどね。


 何も起きないのも逆につまらないパーティーなのですが、やっと何かが起きたようです。そしてLittle Mustaphaがベランダへ出られる大きな窓を開けると、そこにいたのはここ数年レギュラー化しているとも言われている犬サンタ君でした。



犬サンタ-----なんで早く開けてくれないのかワン!寒くて凍えてしまうんだワン!

Little Mustapha-----いや、なんていうか。スイマセンでしたね。それよりもその格好はなんだ?今年はサンタじゃないの?

犬サンタ-----今年は犬シャーロックホームズなんだワン!でもずっと犬サンタ君って呼んでくれたから、ことしも犬サンタでかまわないんだワン!

Little Mustapha-----それは良かった犬サンタ君!

ニヒル・ムスタファ-----何言ってるんだよ。そんなことよりも、なにか怪しい感じがしてるんだが。解ってるのか?

Little Mustapha-----犬サンタ君も駆けつけてくれて楽しいクリスマスが盛り上がってきた、って事でしょ。

ミドル・ムスタファ-----いや、私も少し嫌な予感がするのですが。なんで犬サンタ君はサンタの格好じゃないんですか?

犬サンタ-----それは我々のサンタの活動が実を結んだからなんだワン。

Little Mustapha-----なにそれ?

犬サンタ-----そういえば、あの時にあなた方はいなかったんだワン。あなた方が開設記念日のパーティーをやらなかったから肝心の場面が見られなかった、って事なんだワン!

ニヒル・ムスタファ-----どういうことだ、それ?

犬サンタ-----私のご主人様やおじいさまがサンタ活動の中で集めた情報から敵の事を知り、そして最終決戦で見事に勝利したのがこの間の10月31日だったんだワン!

Little Mustapha-----敵って、いつもこの部屋の留守番電話にメッセージを残していく、あの声の主ってこと?

犬サンタ-----そうなんだワン。アイツは恐ろしい悪魔だったんだワン!

Little Mustapha-----あれだけボクらを恐ろしい目に会わせてきたアイツが、ボクらの知らないところで退治されたってこと?

犬サンタ-----そうなんだワン。

ミドル・ムスタファ-----…なんていうか。…なんて言ったら良いんですかね。

Little Mustapha-----何とも言えない、っていうのはこのことを言うんだな。

ニヒル・ムスタファ-----ここはこれまで散々クリスマスの危険性を訴えてきたマイクロ・ムスタファに感想を…。

ミドル・ムスタファ-----あれ?マイクロ・ムスタファが放心状態でけっこうヤバいんですが。ちょっと、大丈夫ですか!

マイクロ・ムスタファ-----ウワッ!…ああ、なんだ。私は気を失いかけていました。…それよりも、本当なんですか?本当にあの声の主はいなくなったのですか?

犬サンタ-----そうなんだワン。それでサンタの仕事も我々でなくて、元のとおり本物のサンタにやってもらう事になったんだワン!

Little Mustapha-----ちょっと待ってよ。えーと。今はいろんなことが一度に知らされた感じで混乱しているけど、みんなが今一番聞きたいことは一つに違いない。

一同(Little Mustapha除く)-----そうですね!

Little Mustapha-----それでは聞こう、犬サンタ君!我らが投函せりサンタへの手紙は無事サンタの元へを届いたのであろうか?

犬サンタ-----ヘンな喋り方なんだワン。でも心配しなくてイイんだワン!ちゃんと事業を引き継いだ時に転送されるように設定してあるんだワン!

ミドル・ムスタファ-----ああ、それなら良かったですね。

ニヒル・ムスタファ-----そうだな。それよりも、これまではその悪魔と戦うっていうのと、サンタの事業を一緒にやってたってことなのか?

犬サンタ-----そうなんだワン!だからとっても忙しかったんだワン!

ニヒル・ムスタファ-----でも、そのためにオレ達へのプレゼントがナシになってたとか、そういうことはないだろうな?

犬サンタ-----へんな疑いをかけるのはやめるんだワン!

Little Mustapha-----そうだよニヒル・ムスタファ君。我々はこれまで何度サンタさん達に助けられたか。それにあの麗しきサンタの孫娘さんまでもが危険を顧みずに戦ってくれたんだよ。

犬サンタ-----ご主人様は勇敢なんだワン!

Little Mustapha-----というか、そのサンタの仕事が終わったサンタの孫娘さんだけど、もしかして今年はヒマだったりするとか、ないの?

犬サンタ-----残念ながらご主人様は新しい仕事が忙しくてクリスマスどころじゃないんだワン。

Little Mustapha-----なんだ、そうなのか。

マイクロ・ムスタファ-----あの、ちょっと待ってください。

犬サンタ-----ウワッ!キミいたのかワン?!…あれ、これは誰もやらないのかワン?

Little Mustapha-----ああ、そろそろ飽きてきたから。

犬サンタ-----なんか、間違えた感じで恥ずかしいんだワン。

マイクロ・ムスタファ-----そんなことより、話してもイイですか?

Little Mustapha-----イイですよ。

マイクロ・ムスタファ-----犬サンタさんの言っていた事は我々にとっては嬉しいことでもあると思うのですが、私はなぜかそれでは全てが上手く収まらないような気がするのです。それは先程Little Mustaphaの言っていたサンタ殺人事件のことです。私はその事件もこれまで同様に例の謎の声が仕組んだことだと思っていたのですが、犬サンタさんの話が本当だとすると、それは間違いとなってしまいます。

Dr. ムスタファ-----まあ確かにそんな気はするなあ。

ニヒル・ムスタファ-----でも、それは全く関係ない事件かも知れないぜ。世の中殺人事件なんていくらでもあるからな。

マイクロ・ムスタファ-----そうですけど…。

Little Mustapha-----それよりも、犬サンタ君はサンタ事業がないのにどうしてここに来たの?その報告のためだけとか?

犬サンタ-----いや…、それは…だワン。色々とワケがあるんだワン…。

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