クリスマス キツネ目じゃない キツネ色
12月24日：ブラックホール・スタジオ（Little Mustaphaの部屋）
ブラックホール・スタジオでは楽しく盛り上がって良いのか、何かに怯えないといけないのか、良く解らない感じでただ酒だけが減っていきました。そして、飲んでいるとやっぱり緊張感がなくなってきます。
それよりも、今の状況を知るための情報が少ないのがいけないのかも知れません。
Dr. ムスタファ-----ということでな、3Dプリンタなんてなくても靴底は修復可能なんだよ。
ニヒル・ムスタファ-----なんだそれ？それって科学の話なのか？
Dr. ムスタファ-----事実であるということは科学でもあるんだよ。
Little Mustapha-----なんかメチャクチャな理論だけど。それよりもその靴底の補修ってこれのこと？
Dr. ムスタファ-----おお、まさしくそれだ！シューズドクターN！
ニヒル・ムスタファ-----なんだよ。科学とか言って市販品の話じゃないか。
Little Mustapha-----でもこれのおかげで捨てるしかないと思っていたタクティカル装備を復活させることが出来たしね。
ミドル・ムスタファ-----どうでも良いですけど、なんかDr. ムスタファが普通の話してると調子が出ないですね。
Dr. ムスタファ-----普通も何も科学的なら私らしいと思うが。
ニヒル・ムスタファ-----そうじゃなくて、ミドル・ムスタファが言ってるのはスケベな発明とか、そういうことだろ？
ミドル・ムスタファ-----まあそういうことです。
Little Mustapha-----うーん。なんていうか今年はちょっと様子が違うし落ち着かない感じだな。もう少し情報があったら良いんだけど。…そういえば、犬サンタ君はまだサンタの国のデータベースみたいなのにアクセス出来るの？
犬サンタ-----…ん？！何かワン？
Little Mustapha-----ちょっと、今寝てたでしょ？
犬サンタ-----アハハハ！だワン。この部屋が暖かいから眠くなってしまったんだワン？それより、何かワン？
Little Mustapha-----いつも自慢してる MacBook Air でボクらのプレゼントの発送状況とか調べられたら良いな、とか思ったんだけど。
犬サンタ-----それなら出来ないこともないんだワン。…どうしても、っていうのなら調べるんだワン。
ミドル・ムスタファ-----なんか乗り気じゃないみたいですけど。
犬サンタ-----別にそんなこともないんだワン。でもちょっと重いから出すの手伝ってほしいんだワン。その名探偵の鞄にパソコンが入っているんだワン。
ニヒル・ムスタファ-----これか？あったけど、これで良いのか？
犬サンタ-----それで良いんだワン！
Little Mustapha-----あれ？MacBook Air じゃなくて、それはPowerBook 2400cじゃん。さては犬に最新パソコンは使いこなせないし、もったいないってことで取り上げられたんだな。
犬サンタ-----そんなことないんだワン！これにはちょっとした事情があるんだワン。変なこと言うと調べてあげないんだワン！
ミドル・ムスタファ-----でもなんか、いきなりそんなレトロなパソコンを出されると気になりますよね。
一同（犬サンタ除く）-----うーん。そうですなあ。
犬サンタ-----みんなでそろって、気持ち悪い言い方なんだワン。解ったワン。説明するんだワン。実を言うと、私のMacBook Air でビーフジャーキーの通販サイトを見ていたらいつの間にかヨダレを垂らしてしまって、MacBook Air が水浸しになって壊れてしまったんだワン。それでおじいさまに古いノートパソコンを貸してもらったんだワン。
Little Mustapha-----古いにもほどがあると思うけど。まあ懐かしいから良いけどね。ついでに言うと、そんな古くてもボクが当時すごく欲しかったノートパソコンでもあったりして、犬サンタ君の自慢シリーズとしては成り立っているのさ。
ミドル・ムスタファ-----それを得意げに言う理由が良く解りませんけど。
ニヒル・ムスタファ-----とにかく、プレゼントの状況を調べてもらおうぜ。
犬サンタ-----今やってるんだワン。でもパソコンが遅いからちょっと時間がかかるんだワン。表示によるとあと20分かかるんだワン。気長に待つんだワン！
Little Mustapha-----そんなに待つの？
Dr. ムスタファ-----というか、この部屋のパソコンの方が早いんじゃないか？
ニヒル・ムスタファ-----先生はまだ解ってないのか？サンタのネットワークにはサンタのパソコンじゃないと接続できないんだぜ。
犬サンタ-----そうなんだワン。焦らずに待つんだワン。
マイクロ・ムスタファ-----あの…。ちょっと良いですか？
犬サンタ-----駄目だワン。
マイクロ・ムスタファ-----ええ？！
犬サンタ-----冗談だワン。
Little Mustapha-----その冗談はビミョーだな。でもパソコンの処理に時間がかかってる時って、黙って待ってないといけないような気がするよね。
ミドル・ムスタファ-----そうでしょうか？
ニヒル・ムスタファ-----それよりもマイクロ・ムスタファが何か言いたいみたいだぜ。
マイクロ・ムスタファ-----ええ、そうなんです。せっかくの良い雰囲気のところ申し訳ないのですが、私にはあの留守番電話のランプが点滅しているように見えるのですが。
一同（マイクロ・ムスタファ除く）-----アッー！（だワン！）
この部屋の留守番電話に謎のメッセージを残していく謎の男はサンタ達に退治されたということだったのですが、今また電話が鳴っていないにもかかわらずメッセージが残されていたのです。
ニヒル・ムスタファ-----どういうことだ、犬サンタ君？
Dr. ムスタファ-----そのパソコンで調べられないのか？まさかヤツが復活したとか、そんなことはないだろうな？
犬サンタ-----このパソコンはシングルタスクだから処理中にほかのことは出来ないんだワン。
Little Mustapha-----まあまあ、みなさん。そう慌てないで。
ミドル・ムスタファ-----なんですか、その余裕は？
Little Mustapha-----みんなこそ余裕がなさ過ぎだと思うんだけど。これまで謎のメッセージを残してきたのはあの男の声だけじゃなかったのは忘れたの？
一同（Little Mustapha除く）-----あぁ〜。（だワン。）
Little Mustapha-----ということで、ランプが点滅しているのは目障りなので再生ボタンでレッツ再生！
Little Mustaphaが留守番電話の再生ボタンを押すといつものように変なしゃべり方で留守番電話が再生を始めました。
留守番電話-----ゴゴ・ゴジ・ゴ・ジュウ・ゴジ・ゴゴ…ゴ…ジ…イッケン・ノメッセ・ージ！ピーー！！「ちょいと、あなた方は今年もあたくしを呼ばずにパーティなんですの？…ウフッ！…と言いたいところなのですけれど、今年はとっても忙しいクリスマスになってしまいましたのよ。ですからあたくしのラジオ特番も事前に収録した録音を放送しているんですのよ。でもあたくしを呼ばなかったことは問題ですからしっかり反省していただきたいですわね。そんなことよりも、重要なお知らせがありますから聞いてくださるかしら？あたくし今年のクリスマスに関してすごく不吉な予感がしますのよ。あたくしのエスパー的才能は皆様もご存じの通りかも知れませんけれど、気をつけるんですのよ。この情報に関する詳しい説明を聞きたい方は１を、あたくしをパーティーに呼ばなかった事に関して謝罪したい方は２を、あたくしのお屋敷の電話にかけてから押してくださいな。電話番号は、666の…」ピーーーー！メッセー・ジオ・ワリ！
一同-----うーん…。（だワン。）
Little Mustapha-----予想どおりプリンセス・ブラックホールからで安心かと思いきや、ビミョーに心配になるような事を言ってたね。
Dr. ムスタファ-----それに、今日はやけに長く録音できてたな。
ニヒル・ムスタファ-----それは話の展開次第でどうにでもなる留守番電話だしな。それよりも「不吉な予感」って何なんだよ？まさか「万が一の事」が起きるんじゃないだろうな？
Little Mustapha-----そんなに気にしてたらキリがないよ。「万が一の事」は万が一の時にしか起きないんだから。それじゃあ地震が怖くてずっと机の下に隠れて生活しているようなもんだよ。
ミドル・ムスタファ-----たとえがビミョーですけど。でもそれ以外に不吉なことって何なんですかね？いつものように電話番号は解らないですし、詳しいことは聞けないですけど。
ニヒル・ムスタファ-----万が一でなくて不吉というと、それはそれでいやな感じがするんだが…。犬サンタ君、さっきのパソコンの処理はどうなってるんだ？
犬サンタ-----あっ、もうすぐ終わるんだワン！…終わったワン！それじゃあ、あなた方のプレゼントの配送状況を見てみるんだワン。…えーと…。どうなってるのかワン？…おかしいんだワン。
Little Mustapha-----ちょっと、どうしたの？たのむぜ犬サンタ君。
犬サンタ-----いや、それが変なんだワン。どうやら、今年のクリスマスのサンタへの手紙の大部分が紛失しているみたいなんだワン。
Dr. ムスタファ-----それはどういうことだ？その画面にはそんなことは書いてないようだが。
犬サンタ-----そうだけど、今年のプレゼントの数が少なすぎるんだワン。去年まではもっといっぱいあったんだワン。
ニヒル・ムスタファ-----それは良いんだが、オレ達のプレゼントはどうなってるんだ？
犬サンタ-----それが、残念ながら、検索してもあなた方のプレゼントは見つからないんだワン。
ミドル・ムスタファ-----つまりサンタに届く前に盗まれたって事ですか？！
犬サンタ-----そのようだワン。
一同（犬サンタ除く）-----エエエエエエエーーーッ！