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#213 「第2の始まり」 2025-12-25 (Thu)

いつもの留守番電話機?

 サンタからプレゼントが貰えそうな時も、そうでもない時も、この留守番電話機には着信もないのにメッセージが残されています。最近ではそれが直接騒動に繋がるような内容であることはなかったので、今回もLittle Mustapha達はそれほど慌てていないようです。


ニヒル・ムスタファ-----それ、聞いてみるんだよな。

Little Mustapha-----最終的にはそうなると思うけどね。

ミドル・ムスタファ-----ただ、街で変なことが起きてカズコが出てきて、って流れですからね。少しイヤな予感もします。

Dr. ムスタファ-----いつものアレってことも考えられるけどな。

Little Mustapha-----どっちにしろ聞くだけなら無害だからね。例によってピッ!


 留守番電話機のボタンを押すとホントにピッ!という音がするので、ピッ!とうい音の後に再生が始まりました。


留守番電話機-----ゴジ…ゴゴ…ゴジ…ゴ、ジ…ップン。ゴゴ、ゴゴゴゴ。ニ・ケンノ、メッセイジピーーッ!「ちょいと、なんなんですの。あなた達はまたあたくしを呼ばずにクリスマスパーティーを開いたりして。…と言いたいところですけれど、ちょっと面白いことがあったんですの。ある方からLittle Mustaphaがサンタクロースになりたがってるっていうことを聞きましたのよ。あなたもとうとう人のために何かをすることの素晴らしさに気付いたのかしら。そういうことならあたくしに言ってくれたら、あちこちに推薦してあげても良かったのに。そうしなかったことと、それにあたくしを呼ばずにパーティーをすることは良くないことですわね。もしもあたくしに謝罪をしたいのなら、あたくしのお屋敷に電話をかけるんですのよ。電話番号は666の…」ピーッ!…ピーッ!「ああ、どうも。ダー・クマタンなんですけどね。最近ずっとそっちに行く方法がなくていけなかったんですけどね。まあ、どうせ行っても相手にしてくれなかったでしょうけどね。でも電話が通じるようになったんでかけてみたんですよ。そこに危険が迫ってるとか、あるいはあなた方が危険なことをするとか、そんな気がしてるんですけどね。まあどうでも良いんですけどね。一応あなたは友達ですから言っておこうと思って。それじゃあ、行きますけどね」メッセイジ…オワリ。


Little Mustapha-----なんか、思ってた以上に謎が増える内容だったね。

ミドル・ムスタファ-----あなたサンタになろうとしてるんですか?

Little Mustapha-----そんなことは有り得ないよ。どっちにしろボクらは代理サンタのリストから外されてるってことだし。でも、実はサンタになったら何でも出来ちゃうかも知れない、って思ったらサンタ願望もなくはないって感じだけどさ。この寒い中飛び回ってプレゼントを配るのは大変だし。最近は冷え症も酷くなってるからね。

Dr. ムスタファ-----サンタが冷え症じゃ仕事にならんな。

ニヒル・ムスタファ-----それよりも、問題はもう一つのメッセージの方じゃないか?

マイクロ・ムスタファ-----そうですね。ダー・クマタンが出てくるにはそれなりの理由があるのではないでしょうか。

Little Mustapha-----でもいざとなったらダー・クマタンが助けてくれるって感じかも知れないし。

マイクロ・ムスタファ-----それはどうでしょうか。さっきのメッセージではここに来ることが出来なかったと言っていましたが。それは、最近の時空間の混乱のせいだと思うんです。

犬弟子サンタ-----それは有り得る話なんだバウ。

犬サンタ-----少なくとも、この部屋には直接やって来られないんだワン。

Little Mustapha-----そうなのか。じゃあ、トイレの扉が異次元の扉じゃなくなったことにはデメリットもあったんだな。そうなるとダー・クマタンの予想が当たって危険なことが起きた時にはどうすれば良いんだ?

Dr. ムスタファ-----また押し入れに隠れるのか?

犬サンタ-----心配しなくても、危険が近づいたらあなた方よりも犬の方が早く気付くから、早めに外に逃げたら良いんだワン。

犬弟子サンタ-----そのために私も今日はここにいるんだバウ。

ミドル・ムスタファ-----ということは、長官の孫娘さん達はここで危険なことが起こりそうってことに気付いてたんですか?

犬サンタ-----それはまあ、念のためって事だワン。犬弟子サンタは余計な事をいうとご主人様に怒られるんだワン。

犬弟子サンタ-----すいませんだバウ。ここにいると余計な事を言いたくなってしまうんだバウ。

Little Mustapha-----ここでは余計なことしか話されてない感じもあるから仕方ないよね。まあ、いつものことを考えると、最初にテレビ中継の方で変なことが起き始めるからね。それに犬サンタ君と犬弟子サンタ君の嗅覚があれば逃げられるんじゃないかな。

マイクロ・ムスタファ-----あまり楽観はしない方が良いと思いますが。

ニヒル・ムスタファ-----忘れないように言っておくが、まだプレゼントを貰える可能性もあるんだぜ。

Little Mustapha-----ニヒル・ムスタファの本音が出てきたけど、実際にそういう事だからね。危険に注意しつつクリスマスの雰囲気も出さないといけないよね。それじゃあ、ここで気を引き締めつつ乾杯だな。ちなみに、用心のためにサンタの国のサンタの酒はまだとっておくからね。それじゃあ、コップに酒を汲み直して。せーの…。

一同-----メリークリスマース!(だワン!)(だバウ!)